コミカライズ
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コミカライズ(和製英語: comicalize、英語: comicize、comicization、comic adaptation)とは、小説映画ドラマアニメーション作品など漫画以外の作品を、漫画にすること。小説化を意味するカタカナ英語「ノベライズ」(novelize)にちなんだcomic+novelizeからの和製英語である。漫画化、コミック化。
歴史

漫画化の歴史は、少なくとも大正時代に行われた夏目漱石坊っちゃんの漫画化まで遡ることができる。1917年(大正6年)に岡本一平の『坊ちゃん絵物語』が、翌1918年(大正7年)には近藤浩一路の『漫画坊つちやん』が発表されている[1]

1928年(昭和3年)には、恩讐の彼方に菊池寛原作 ; 細木原青起漫画)、金色夜叉尾崎紅葉原作 ; 清水對岳坊漫画)、痴人の愛谷崎潤一郎原作 ; 池部鈞漫画)、草枕繪物語(夏目漱石原作 ; 岡本一平漫画)、半七捕物帳岡本綺堂原作 ; 水島爾保布漫画)、不如歸徳冨蘆花原作 ; 北澤樂天漫画)、カチューシャトルストイ翁原作 ; 前川千帆漫画)、カルメン繪物語(メリメ原作 ; 田口省吾漫画)といった文学作品を漫画化した『文芸名作漫画』が出版されている[2][3]

戦後も、手塚治虫の「ファウスト」(1950年)、「罪と罰」(1953年)、杉浦茂の「モヒカン族の最後」(1953年)など、小説の漫画化は多数行われている。少年少女向けの漫画雑誌では、世界名作の漫画化が盛んに行われた。例えば、1954年12月創刊の少女雑誌「なかよし」では、「名作まんが物語」が付録として付くことが多く、そこで小公女ああ無情などの小説の漫画化が行われている[4]

また、1954年には映画「ゴジラ」の漫画化が複数の作者により行われている。


その後、メディアミックスが商業的に成功すると、漫画もその一端を担うようになり、漫画化される作品は増加する。

「コミカライズ」という言葉は、1987年に発行された「石ノ森章太郎のマンガ家入門」での使用が確認されている[5]。また、新聞に初めて登場したのは、2004年11月24日読売新聞夕刊の書評欄とされている[6]
漫画化の例
小説が原作

日本沈没小松左京)→ 日本沈没 (漫画)

封神演義(作者不詳)→ 封神演義 (漫画)

源氏物語紫式部)→ あさきゆめみし

ライトノベルが原作

数多くのライトノベル作品が漫画化されている。詳細は「ライトノベルの漫画化作品一覧」を参照
テレビが原作

ウルトラシリーズの作品一覧#連載漫画

アニメが原作

新世紀エヴァンゲリオン#漫画・小説

七人のナナ

ゲームが原作

マリオシリーズ#漫画

ドラゴンクエストシリーズ#漫画

ポケットモンスター#漫画作品

どうぶつの森シリーズ#漫画

星のカービィシリーズ#漫画

デジタルモンスター#漫画

脚注[脚注の使い方]^ 近藤浩一路『漫画坊つちやん』新潮社、1918年。NDLJP:1087976。 
^ 代田收一 編『文芸名作漫画』中央美術社〈現代漫画大観. 第2編〉、1928年。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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