コブラ_(架空の人物)
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コブラは、寺沢武一の漫画『コブラ』およびそれを基にしたアニメ作品などに登場する架空の人物。同作品の主人公である。

本項では彼の代表的な使用武器であるサイコガン、パイソン77マグナムについても併せて解説する。
キャラクター概要

快速宇宙船タートル号を駆り、左腕に仕込まれた#サイコガンで銀河系に海賊コブラとしてその名を轟かせた一匹狼の宇宙海賊。本人の弁によるとならず者からは「毒ヘビ」と呼ばれ、銀河パトロールでは「330号」の犯罪者番号が打たれているという。

海賊ギルドの残忍非道なやり方が気に入らず、彼らの艦を片っ端から撃墜していたが、ギルドの幹部であるバイケンを取り逃がした事で目を突けられ、ギルドから命を狙われる事となる。ギルドに賞金首にされ、ギルドとバウンティハンターに命を狙われる果てのない闘争に疲れ切ったため、3年前(映画版では2年前、旧TV版では5年前)に自分の死を偽装してアウトローの世界から姿を消す。さらには自らの記憶も封じ、顔も整形手術で美男子風の整った顔立ちからタレ目で団子鼻のややとぼけた印象の顔に変え、貿易会社の平凡なサラリーマン、ジョンソンとして生活していた。しかし変わらぬ日々に飽きていた為、メイドロボットのベンの助言で、トリップムービー(自分が見たい夢を実際に体験している様に見れる機械)を見に行った際に、機械の誤作動で自分の中に眠っていた記憶を夢として見る。その後、興奮冷めやらぬまま帰宅する途中ハイウェイで事故を起こすが、偶然にも相手がかつて取り逃がしたバイケンであり、窮地に陥った際に無意識にサイコガンを発射する。慌てて逃げるが自宅で自分の記憶のズレから、自分が海賊コブラの素性を隠すに至った一部始終を思い出す。ベンに偽装していた相棒のアーマロイド・レディと共に追っ手を撃破したコブラは、心から求めていたはずの平凡な生活に飽きてしまったことを自嘲しながら、彼女と共に再びスリリングな海賊稼業に身を投じることになる。

旧TV版ではバイケンからのギルドへの勧誘を「性に合わない」と断り、銃を抜いたバイケンの左目を撃ち抜いて返り討ちにしたために賞金首にされていた。トリップムービーを見た後はスリリングな夢のおかげで高調した気分のままカジノに行って大勝ちするが、偶然にもそこはバイケンが経営するカジノであり、大勝の報いとして殺されかけた際にサイコガンを発射。以降は原作同様の流れで記憶を取り戻す。また、整形後の顔を「結構気に入っちまってる」と語っており、新たな整形はしなかった理由となっている。
性格・人物

普段は整形した面立ちに合わせたような冗談やとぼけた言動が多い三枚目[注 1]だが、ここ一番では正統派ハードボイルドヒーローの顔を見せて凛々しい活躍をする。

キャプテン・ドレイクのような正統派海賊たらんと常に心がけており、一匹狼ながら義理や友情を重んじ、無用な殺人を嫌う。生業である海賊稼業に関しても「殺人はせずスマートにやりたい」と自らの信条を口にしており、信条を曲げずに仕事をすることがどうしても無理であると判断すれば、どのような宝が目の前にあろうとあっさり諦める[注 2]。「カゲロウ山」や「ギャラクシーナイツ」のように周囲から宝目当てで来ていると思われつつ、実は宝が目的でなかった事もあり、そのような場合は仮に宝を目の前にしても目的さえ果たせば一切興味を示さない。その一方で悪党相手や自衛のためなら殺人もいとわず、特に激怒した時や血も涙もない悪党に対しては「地獄が寝ぐら、悪魔が友の、本物の殺人者」の顔を見せて一切容赦しない。

“海賊”と一応呼ばれているが、本業は窃盗犯で、厳密には宇宙海賊ではない。しかも標的は“高嶺の花”である財宝や希少品の美術品に限られており、難攻不落の厳重な警備を己の才覚と装備のみで潜り抜け、盗み取ることに生き甲斐を見出している。またその標的が実は古代火星文明の遺物であり海賊ギルドにも宇宙征服の手段として狙われていると知った場合、「銀河パトロールよりも嫌いなギルド」の野望を阻止するために所有者と共闘することもある。“自分までも死にたくないから戦うだけ”であり、結果的に銀河系宇宙全体を救うことになるのは自身にとっては“行き掛けの駄賃”に過ぎない。典型的義賊である。

かなりの女好きで手も早いが、相手は概ね20代ほどのグラマーな地球人型の美女に限定される。「守備範囲」ではない醜女、年輩の女性、未成年者、そして地球人型以外の女性には手をつけない。それ故、女性に対しても基本的に優しく特に美女に弱いが、敵対者や悪党とあらば例え女性であっても容赦はしない[注 3]。旧TV版では子供に対して優しく気のいい一面も見せている(原作には子供は基本的に登場しない)。

高額の懸賞金が掛けられた賞金首である。10万ドルの賞金首として全宇宙に手配されていたが、情報屋のミス・マドウによればその額でも本気で首を狙おうとする者がいなかったために「ザ・サイコガン」編でギルドから300万ドルの賞金が懸けられた。旧TV版では、賞金稼ぎのジェーン・ロイヤルの弁によるとコブラに懸けられた賞金は700万ドル(第3話)、ギルドが雇った殺し屋・ターベージの弁では1万クレジット(第5話)、その雇い主であるクリスタル・ボーイが別に雇った情報屋たちの会話では700万ビート(第6話)とされている。いずれにせよ、本人曰く「天文学的な額の賞金が懸かっている」ことは確かである。

生粋の地球人だが、500kgというゴリラ並みの握力(本人のセリフより)、100メートル走5秒、特殊強化サイボーグの腹を正拳突きで打ち抜けるなど、超人的な肉体と精神力の持ち主。もっとも、真の実力を見せるまでは相手に叩きのめされている。本人は「オリンピックに出れば金メダルでオセロができる」と豪語し、スキーやラグ・ボール(作中に登場する野球に似た球技)でも超一流の腕前を披露するなど、スポーツに関しても常人離れした身体能力を発揮する。生命力は相当なもので高所から落ちても死ぬことはなく(「刺青の女編」、「聖なる騎士伝説」にて)、かなりの深手でさえ致命傷にはならない。「死の商人編」、「神の瞳編」では全身を凍結させられたが蘇生した。「黄金の扉編」では体を貫通するほどの重傷を負って自身の船の中で治療を受けたが、その時同乗していた人物はコブラの回復スピードを見て「トカゲのシッポ」と評したこともある。こうした地球人離れした異常な身体能力について本人は「毎朝コーンフレークを山盛り2杯食べていたおかげ」「出がけに赤まむしドリンクを飲んできた」「好物はほうれん草」などととぼけた返答をしており、真の理由は不明である。旧TV版で強引に健康診断をされた際には「完璧」と評されるほどの健康体であった。倒した相手(特殊強化サイボーグだったりする)が「馬鹿な……この俺(私)を素手で倒せるなんて……貴様は一体何者なんだ……」と今際の際に呟いても「俺か。俺は不死身のコブラだ」と無表情で答えるのみ。

葉巻が大好きで、常にくわえていて、どんな時でも手放さない。これはコブラ自身がヘビースモーカーであるというのに加え、葉巻に偽装した時限爆弾や酸素カプセルなど様々な道具を持ち歩いているためでもある。

驚いた時・感動した時には口笛を吹く癖がある(ふきだしには「ヒューッ」と表記される)。また、いかなる困難も突破する肉体と精神力とは裏腹に、度々「まいったね」と口癖のようにぼやく。
容姿・服装など

身長8フィート4インチ(約250cm)、体重193ポンド(約87.5kg)(「ラグ・ボール」編でのレッド・サクソンズ入団時)。ただしこの身長だと、コブラの対戦相手である一軍チームの選手ゲルドと同じになってしまう。作画を見る限り彼のほうが遥かにコブラより身長が高く、旧TV版では6フィート4インチ(約190cm)となっている。旧TV版終了後に執筆された「地獄の十字軍」編でも、棺桶屋がコブラの身長を測って「190ってとこか」と言う場面がある。

外見は白人の男性といった感じの容貌で、筋肉質の体をしている。整形前は栗色の長髪だったが、整形後は金の短髪にしており瞳の色はエメラルドグリーン。常に葉巻をくゆらせ、また口元に不敵な笑みを浮かべていることが多く、作中でも「リターンコブラ」編で「葉巻をくわえた、にやついた男」といわれている。原作者の寺沢によると、この容姿のモデルはフランスの俳優・ジャン=ポール・ベルモンドである[1]。なお、整形前の端麗な容姿は第1話で描かれており、旧TV版ではこれを元にして若い頃のコブラが描かれている。彼の過去を描いたその後のエピソードでも描かれているが、発表時期により異なっている。

普段の服装は、「サラリーマンのジョンソン」時代と同じブーツと身体にぴったり張り付いたタイツ調の服装で、黒いベルトで腰を締めている以外は、いずれもカラーは赤で統一されている。アニメ化される以前のコミックスの表紙などに使用されたカラーイラストでは紫になっていたが、アニメ化されてからは寺沢のイラストでも赤で描かれるようになった。ブーツの踵には強力なスクリューが仕込まれており、人を抱いた状態でも水流に逆らって推進することができる。これはカッターとしても使用可能で、触手に足を絡まれた際などに脱出に使用している。ベルトの金色の四角いバックルはカメラとして使用可能なもの、着脱式の双眼鏡として使用可能なものなどがある。前者は「刺青の女」編で、後者は「タイムドライブ」編で使用。両手に嵌めている黒いリストバンドには、通信機やワイヤーの命綱、危険物感知機、カッターなどが内蔵されている。ワイヤーは移動手段としても使用可能でコブラはこれを壁などに打ち込み、ターザンさながらのアクションを披露している。

映画版及び旧TV版では、ブーツの爪先には刃が内蔵されていた。これは武器として使用したわけではなく、映画では崖から落ちそうになったときに滑り止めとして使用した。旧TV版では人一人ほどの幅しかない壁と壁の間を降りていく際に、左右の壁に突き刺して使用しているほか、リストバンドのワイヤーの代わりにヨーヨーに似たタイプのワイヤーを使用したこともある。

ほぼ常に葉巻をくわえており、水中や気絶している時でさえ葉巻を離さず、甲冑を着た際も葉巻をくわえたまま面頬を下げるほど(ただし、ドミニクの死の証拠を目の当たりにした時は、ショックのあまり口から抜け落ちてしまった)。喫煙用のものだけとは限らず、酸素が圧縮されている「オキシ・シガー」や、煙幕の出せるもの、手榴弾になる「マイト・シガー」、レーザーが発射できるもの、ペンライト内蔵型など様々な細工を仕込んだものも携帯している。葉巻の銘柄は、「黄金の扉」編や「タイムドライブ」編における本人の弁によると「トルコ巻」とのこと。

コブラの名前どおり、コブラ科のヘビの背面にある斑紋を模したマークをトレードマークとして使用している。これはサイコガン、タートル号(「ザ・サイコガン」編以降のデザイン)などに使われている。マークのデザインも連載当初は丸メガネのような形だったが、「ザ・サイコガン」編以降は直線的なデザインとなった。

初めて真の“恐怖”を味わうこととなった「ある事件」で切断された左腕に、精神力をエネルギー波に変えて撃ち出す銃「サイコガン」を仕込み、普段は上に義手を被せて隠している。この義手は非常に精巧な物で、記憶を封じていたジョンソン時代はサイコガンを使用するまで本人すら義手を装着していたと気付かなかったほどであり、カモフラージュ装置によってレントゲンなどの探査を受けても生身の腕と判別できないようになっている。ジョンソン時代には記憶が完全に戻る前に嵌めたままでバイケンを撃ったために壊れてしまい(自分の左手首から先がなぜか黒焦げになり銃身が覗いているのを見て仰天している[注 4])、記憶が戻った後、自室に隠してあった予備を装着している。義手は放り出したり置き去りにされても遠隔操作で手元に呼び戻すことができ、空気噴射で空を飛んだり、サイコガンを使ってロケットパンチの要領で射出も可能。ただし右手に持ったり口にくわえたりすることも多く、「右手がふさがっている時はサイコガンが抜けない」、「サイコガンを抜いているときは左手が使えない」という「ハンディキャップ」がある。


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