本項目『コブラ (アニメ)』では、寺沢武一のSF漫画『コブラ』を原作としたアニメ作品について解説する。
解説する作品は以下のとおり。 SPACE ADVENTURE コブラ
SPACE ADVENTURE コブラ(映画)
スペースコブラ(TV第1作)
COBRA THE ANIMATION(OVA、TV第2作)
SPACE ADVENTURE コブラ
ジャンルSF、アドベンチャー
映画
監督出ア統
制作東京ムービー新社
配給東宝東和[1]
Tara Releasing
Manga Entertainment[2][4]
DSX Films[2]
東宝映像事業部(4K)[5]
封切日1982年7月3日[6]
1995年8月20日[3][6]
1995年[2][4]
2014年2月19日[6]
2022年12月2日(4K)[5]
上映時間1時間39分
テンプレート - ノート
100分の劇場用アニメ映画として、1982年7月3日公開。日本の劇場アニメ初の「4チャンネルドルビーサラウンド」を使用した作品。また特殊視覚効果「立体3-D方式」を採用している。DVD 化時のタイトルは『スペースアドベンチャーコブラ(劇場版)』。
ストーリーは、左腕にサイコガンを持つ海賊コブラが第7銀河崩壊を目論む海賊ギルドの陰謀を阻止するべく幻の惑星ミロスへ向かう、というもので、原作の「刺青の女」「黄金の扉」両編をベースにした劇場版オリジナルストーリーとなっており、クライマックスは惑星ミロスでのコブラとクリスタル・ボーイの対決シーンである。
原作ではコブラのサイコガンは義手である左腕を外すと中から現れるが、本作では左腕が輝いてサイコガンに「変形」する。また、原作のロイヤル三姉妹をもとにしたキャラクターとしてフラワー三姉妹が登場。彼女たちはミロス星の最後の女王の娘という設定で、ドミニクが次女、キャサリンが末妹ということになっている。三姉妹に刺青はなく、「生まれたときは1つだった肉体が3つに分けられ、3人が同じ男を愛して再び1つの肉体になるか、2人が死に1人が生き残ることで次の女王となる」という設定になっている。
それ以外のキャラクターでも、ギルド側の傘下組織スノーゴリラが「ルルージュ星解放戦線」と名乗ってコブラとドミニクに味方したり、 原作のキャラクターと同名のトポロという人物が登場するが、その容姿・設定は全く別のものとなっていてフラワー三姉妹を見守ってきたミロス星のコンピューターであるなど、キャラクター設定も大幅に異なる。
寺沢が制作に深く関与しており、キャラクターデザインに関するダメ出しが多かった[7]。
作画はあんなぶる主体で行われたが、テレコムも一部シーンを担当しており当時在籍していた宮崎駿がコブラがエアカーで脱出するシーンの原画の一部を描いた[8]。
コブラを演じた松崎しげるについて、レディ役の榊原良子は、初めてのアフレコとは思えない躍動感と、セリフに迷いのない声の瞬発力といった、天性のライブ感覚に驚いたという。後のテレビ版でコブラを演じる野沢那智と、どちらも100%の魅力が発揮されていたと振り返る[9]。
ビデオおよびDVDでソフト化された際に、英語版パイロットフィルムが収録された[11]。また、本作の予告編はこのパイロット版の映像を一部使用して製作されている。
2017年12月20日、4K Ultra HD Blu-rayの発売にともない、35mmオリジナル・ネガフィルムからの4Kスキャンとレストアが行われ、4K HDRニューマスターを制作[12]。2022年12月2日には「公開40周年記念 特別4K上映」として[5]、全国で劇場公開された[13][注 1]。
キャスト
コブラ(声 - 松崎しげる)
ジェーン・フラワー(声 - 中村晃子)
キャサリン・フラワー(声 - 藤田淑子)
アーマロイド・レディ(声 - 榊原良子)[9]
トポロ教授(声 - 久米明)
クリスタル・ボーイ(声 - 睦五郎)
サンドラ(声 - 田島令子)
ドミニク・フラワー(声 - 風吹ジュン)
宣教師ダコバ(声 - 緒方賢一)
保安官(声 - 若本規夫)
藤城裕士
鈴木誠一
襟川恵子
島香裕
稲葉実
三枝みち子
横尾まり
スタッフ
製作 - 藤岡豊、片山哲生
プロデューサー - 池内辰夫
監督 - 出ア統
助監督 - 竹内啓雄
脚本 - 寺沢武一、山崎晴哉
作画監督 - 杉野昭夫
作画 - あんなぷる、アクト、テレコム・アニメーションフィルム、マジックバス、サンリオ、虫プロダクション ほか
美術監督 - 小林七郎
美術監督補佐 - 男鹿和雄