コビトカバ
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コビトカバ
コビトカバ Choeropsis liberiensis
保全状況評価[a 1][a 2]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II類[脚注 1]
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:鯨偶蹄目 Artiodactylca
:カバ科 Hippopotamidae
:コビトカバ属 Choeropsis
:コビトカバ C. liberiensis

学名
Choeropsis liberiensis (Morton, 1849)
シノニム

Hexaprotodon liberiensis
和名
コビトカバ
英名
Pygmy hippopotamus
(動画) 東京 ? 上野動物園のコビトカバ

コビトカバ(小人河馬、Choeropsis liberiensis)は、カバ科コビトカバ属に分類される鯨偶蹄類。コガタカバ、ミニカバとも呼ぶ[a 3]。現生種では本種のみでコビトカバ属を構成する。
概要

種小名のように発見の第一報があったのはリベリアで、1800年代中期、そこに送られ働かされていたアメリカ合衆国籍の黒人奴隷が帰国後に「ヤギくらいの大きさしかないカバがいる」とフィラデルフィア・アカデミー(現在のペンシルベニア大学)の副会長を勤めていたサミュエル・ジョージ・モートンへ伝えたのが初とされる。後に頭骨2つが同大学に輸送され、モートンを経由して受け取ったジョセフ・リーディーが単なるカバの小型種ではなく祖先形だと気付くが、当時の学会関係者の多数はカバの奇形だと断言し、この説を認めなかった(これは恐竜の発見者であるリチャード・オーウェンも含まれる)。その後も発見事例や調査報告、(コビトカバだとは知らないままの)飼育事例もあったが、学会からは依然として奇形扱いされ、これは20世紀前半まで続くこととなる。その後、ドイツの動物商であるカール・ハーゲンベックが動物コレクターのハンス・ションブルグの支援を受けながら1910年から捜索を行い、1913年に生きた個体の捕獲に成功して存在が認められた。

現地の古い伝承では、黒いブタの怪物「ニベクヴェ(nigbwe)」として伝えられており、角を持つ怪物「センゲ」と共に森の中に住み、行く手を遮るあらゆる者を殺す凶暴な獣とされていた。ハーゲンベックはこの伝承からコビトカバの実在を考え、センゲの正体は巨大な牙を角だと見間違えたモリイノシシと分析している。一方、リベリアで古くから伝わる水辺の怪物「バハリ」(Gbahali )はコビトカバではないかと言われている。
分布分布図

ギニアコートジボワールシエラレオネリベリア[1][2]

種小名 liberiensis は「リベリア産の」の意。
絶滅した分布域

ナイジェリア[2]マダガスカル
形態

体長150-175センチメートル[1][2]。肩高75-100センチメートル[1][2]体重180-275キログラム[1][2]。背面の体色は黒灰色で[2]、腹面の体色は灰がかった淡黄色[1]頭骨

頭部は小型で丸みを帯びる[1][2]。眼は突出しない[1][2]。鼻孔は前方に開口する[2]。前肢の2本の指の間にはほとんど発達していない水掻きがある[2]
分類

カバ科内では原始的な特徴を残した種だと考えられている[1]
生態

低地にある森林などに生息する[1]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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