コチドリ
コチドリ(夏羽) Charadrius dubius
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
コチドリ(小千鳥、学名:Charadrius dubius)は、チドリ目チドリ科チドリ属に分類される鳥類の一種。学名はCharadrius がギリシア語で「峡谷に巣を作る」、dubius がラテン語で「不確かな」を意味する[4]。 ユーラシア大陸の中緯度地方以北の熱帯から亜寒帯地域の広範囲で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸北部やユーラシア大陸南部で越冬する[3][5]。日本では亜種コチドリが夏季に本州、四国、九州で繁殖する(夏鳥)。西日本以南の暖地では少数が越冬する(留鳥)[5]。南西諸島では冬鳥[3]。 全長が約16 cm[4][3][5][6]、翼開長が約35 cm[3]。日本のチドリ類では最小の種[4][7][8]。頭頂部と背面は灰褐色、腹面は白い羽毛で覆われる。 眼の周囲の羽毛は黄色。この太い黄色のアイリングが特徴で[8]、近縁種のハジロコチドリはアイリングがほとんど目立たず、イカルチドリのアイリングはより細い[3]。他のチドリ類と異なり翼の上面に翼帯がない[5]。嘴から眼を通り側頭部へ続く黒い筋模様(過眼線)が入る。額にも黒い斑紋が入り、過眼線と交わる。喉から後頭部にかけての羽毛は白い。頸部には黒い首輪状の斑紋が入る。肢はオレンジ。 夏羽ではこの斑紋が黒いが、冬羽では薄くなる。また咽頭部にも首輪状の黒い斑紋がある。冬羽では眼の周囲の黄色いアイリングの幅が小さくなる[3]。雌雄ほぼ同色[3][5][6]。胸の黒い帯は雄の方が太い傾向がある[5][9]。眼の周囲の太い過眼線は雄が黒色で、雌は褐色味を帯び黒色[5]。幼鳥は全体の色がより褐色味を帯び[3]、額に黒帯がない[8]。
分布
形態