コスタ・コンコルディアの座礁事故座礁し、浸水・横転したコスタ・コンコルディア
日付2012年1月13日
時間21時42分 (UTC)
場所 イタリア
トスカーナ州沖ジリオ島付近
死者・負傷者
死者:32人
負傷者:60人
テンプレートを表示
コスタ・コンコルディアの座礁事故(コスタ・コンコルディアのざしょうじこ)は、2012年1月13日、コスタ・クルーズ所有のクルーズ客船コスタ・コンコルディアが、イタリアのジリオ島付近にある浅瀬で座礁し、浸水・転覆した海難事故である。
事故の概要コスタ・コンコルディアの事故当時のクルーズコース。点は寄港地で、★は事故地座礁地点周辺の深さを表した地図。ジリオ島付近の座礁地点
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯42度21分53秒 東経10度55分16秒 / 北緯42.36486度 東経10.92124度 / 42.36486; 10.92124
2012年1月13日(金曜日)の21時42分頃(現地時間)、コスタ・コンコルディアがトスカーナ州沖合のジリオ島付近の浅瀬に座礁した。船体に大きな亀裂が入り、数分後には機関室が浸水し動力を失った。その後も船は傾きながら惰性で走行し続けたが、22時44分に右舷側に70度傾いた形でほぼ沈没して停止した。
同船はイタリアのチビタベッキア発着の7日間西地中海クルーズの途中で、チビタベッキア港を出港して同国サヴォナ港へ向かう途中であった[1]。事故発生は出航日の夕食時であり、航海が順調であればイタリアのサヴォナ、フランスのマルセイユ、スペインのバルセロナ、パルマ・デ・マヨルカ、イタリアのカリアリ、イタリアのパレルモに寄港する予定だった[2]。
座礁から約1時間後に警報が鳴らされたが、乗組員はSOS海難信号を出さなかった。港の管制施設との連絡をとったのも、地上オペレーター側からであった[3]。また、携帯電話で警察に通報したのも乗客であった[4]。
同船には座礁時、イタリア人989人、ドイツ人569人、フランス人462人、スペイン人177人、アメリカ人126人、クロアチア人127人、ロシア人108人、オーストリア人74人、スイス人69人、日本人43人、中国人38人(うち香港から26人)、イギリス人25人、オーストラリア人21人、アルゼンチン人17人、台湾人13人、カナダ人12人、ポルトガル人11人、コロンビア人10人、チリ人10人、トルコ人9人、その他を含む[1][5][6]3,276人(定員4,200人)の乗客と、約1,023人の乗組員[7][8]、合計4,299人が乗船していた。
日本人乗客の多くは団体旅行客で、ローマ日本大使館は乗船していた43人全員が無事であったと発表した。救出後はほぼ全員がローマ市内のホテルに滞在し[9]、1月17日にローマ発の航空便で成田空港へ帰国している[10]。
イタリアのクリニ環境相は、コスタ・コンコルディアは事故当時約2,380トンの燃料(ほぼ満タン[11])を積んでおり、漏れ出さないよう防護壁で覆っていることを明らかにした。