コグスワース
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目次

1 概要

2 ストーリー

3 登場キャラクター

3.1 城の人々

3.2 町の人々


4 声の出演

5 スペシャル・リミテッド・エディション

6 挿入歌

7 スタッフ

8 日本語版制作スタッフ

9 配信元

10 原作との違い

11 性差別内容に対する批判

12 派生作品

13 関連項目

14 脚注

15 外部リンク

概要

ディズニー・ルネサンスと呼ばれる時期に作られた成功作のひとつである。アニメ映画史上初のアカデミー賞作品賞ノミネート作品(第64回)である(第82回アカデミー賞で「カールじいさんの空飛ぶ家」がノミネートされるまでは、この作品が唯一であった)。また、作曲賞歌曲賞を受賞した。

アメリカでは1992年10月30日にホームビデオが発売され、1週間で700万本、1ヶ月で1420万本という売上を記録し、当時1300万本余を販売していた『ファンタジア』を上回る当時の米国記録を達成した[1]

日本では1993年9月17日にブエナビスタジャパンからビデオが発売された。日本で初めて、セルビデオ(販売用ビデオテープ)のみで100万本を出荷した作品となった[2]。それまでの記録は『ファンタジア』の80万本(レーザーディスクを含めるとミリオンセラー)であった。本作の日本でのセルビデオ累計出荷本数は115万本[3]

2009年に『エンターテイメント・ウィークリー』誌が発表した「1983年以降に製作された恋愛映画の名作25本」では、第25位に選出された[4]

IMAX版では大画面の観覧に耐えるよう、細かい部分で書き足しなどを行っている。また最初の上映時には無かった「人間に戻りたい」などの家来たちの心情をアニメーション化するなど、一部シーンが追加されている。エンディングテロップもスクロールではなく、全面表示の切り替わりとなっており、IMAX向けに丁寧に作られていた。それらは後にDVD版として発売された。

ウォルト・ディズニー1950年代からこの作品をアニメ化する構想を練っていた。当時の構想は原作の民話やボーモン夫人の話に近いものだったが、最終的に頓挫している。

2010年には『ディズニーデジタル3D』としてオーストラリアやスペイン、日本(2010年10月9日公開)などで公開された。なお、3D版はアメリカでは2012年1月13日に公開されている。
ストーリー

森の奥にある城に、若く美しいがとても我儘で傲慢な王子が住んでいた。ある夜、醜い老女が城を訪ね、一輪のバラを宿代代わりに差し出し城に一晩泊めてほしいと頼む。しかし王子は老女の醜さを理由にそれを断る。老女は「見かけで人を判断すると、心の奥底の真実が見えなくなってしまう」と忠告するが、王子は聞く耳を持たず再び追い返そうとした。するとその瞬間に老女は美しい魔女に変わり、優しい心を持たず人を見た目で判断する王子と、王子をそのように育てた召使いたち、さらにその城全体に魔法をかけ、王子を恐ろしい野獣の姿に、召使いたちを家財道具の姿に変えてしまった。魔女はどんな物をも映し出す魔法の鏡と初めに見せた一輪のバラの花を置き消えていった。そのバラの花びらが全部散るまでに、王子が人を愛し人に愛されるという「真実の愛」を見つけなければ、王子たちにかけられた魔法が解けることはない。王子は己の醜い姿を恥じて城に閉じこもり、絶望と失意の内に十年の歳月が流れた。

とある街に住む発明家モーリスの娘・ベルは街一番の美貌の持ち主で、読書と空想が大好きな父親想いの娘だった。ベルはそんな自分の夢見がちな性分を風変わりと捉える街の人々に馴染めず、街一番のハンサムで人気者だが乱暴で下品なうぬぼれ屋である狩人・ガストンの執拗な求婚に辟易していた。

モーリスが発明大会に出かけた日、愛馬フィリップが父を乗せぬまま戻ってきたのを見たベルは父に何かあったに違いないと考え、フィリップと共にモーリスとはぐれた森の奥地の城へとやってくる。モーリスは森で道に迷った上に狼達に襲われてフィリップとはぐれ、たどり着いた城で一夜の宿を頼んだ。それを見かねた蝋燭のルミエールとティーポットのポット夫人はモーリスをもてなそうとしたのだが、怒った城の主である野獣に不法侵入者として捕らえられ、牢獄に繋がれていたのだった。解放を願うベルは父と引き換えに自分が城に留まることを申し出る。野獣はその条件を受け入れ、反対するモーリスを強制的に魔法の馬車に乗せ街へと追い返してしまった。

こうして城に残ることになった失意のベルを、ポット夫人やルミエール、置き時計のコグスワースなど家財道具に変えられた城の召使たちは快く受け入れもてなしてくれた。ベルも次第に気を取り直し城の生活になじもうと努力するが、礼儀知らずで我がままな野獣の凶暴な振る舞いに耐えかねて城を飛び出してしまう。そして吹雪の中で野生の狼に襲われるが、すんでの所で駆けつけてきた野獣に救われる。その事件をきっかけにベルは醜く横暴な野獣の心の中に残る優しさに気づき、野獣も彼女の優しさに触れお互いに心を通わせるようになる。日々をともに過ごしていく中で、野獣は徐々に人間らしい心を取り戻してベルに想いを寄せるようになり、ベルもまた、野獣に惹かれていく。

2人だけの舞踏会を開いた日の夜のこと、楽しさの中にも父のことを想い沈んだ表情を隠せないベルのために、野獣は魔法の鏡を与えてモーリスの姿を映し出させる。そこに映し出されたのは、病身のままベルを探し求めて森をさまよった末に行き倒れたモーリスの姿だった。彼は酒場で騒ぐガストンたちに野獣の存在を知らせ助けを求めたものの相手にされず、1人でベルを助けに行ったのである。狼狽するベルの姿を見た野獣は、自分の中のベルへの愛情を自覚しつつ、愛するベルの気持ちを思いやり、ベルに魔法の鏡を与えた上で解放する。自分に対するベルの愛情を確かめられぬまま彼女を手放してしまえば、2度と魔法が解けないことを知りながら。

父を助け街に戻ってきたベルは、ガストンが自分の結婚を承諾させるために「城に野獣がいる」と主張するモーリスを狂人として精神病院に入れようと企んでいることを知り、激しく彼を拒絶。


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