コアジサシ
コアジサシ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
コアジサシ(小鯵刺、学名:Sterna albifrons)は、チドリ目カモメ科に分類される鳥。 全長は24 cm[4]、ツグミやヒヨドリと同じくらいの大きさでアジサシよりも小さい。翼開長は約53 cm[4]。翼と尾羽がツバメのように細くとがっていて、嘴もまっすぐのびる。 夏羽では頭は黒く、額、のど、腹が白、他の体の部分は薄い灰色で、嘴は黄色、脚は橙色。冬羽では嘴と脚が黒くなり、額の白い部分が拡がる。 ユーラシア大陸の中緯度地域で繁殖し、アフリカからオーストラリアにかけての沿岸部で越冬する。またカリブ海沿岸域やハワイ諸島にも分布している。 日本では本州以南に夏鳥として渡ってきて繁殖するが、繁殖地となる場所の減少に伴い数が減っている。 このため保護活動が行なわれることもあり、2001年に屋上で営巣が確認された森ヶ崎水再生センター(東京都大田区昭和島)ではNPO法人が東京都下水道局などと協議して、草むらでは営巣しないコアジサシの習性に合わせた除草、天敵(カラスやノネコ、アライグマ、ハクビシン)対策などを実施している[5]。 海岸や川などの水辺に生息し、狙いをつけて水にダイビングして魚をとらえる。その様子から、鯵や鮎といった魚類にちなんで鯵刺(あじさし)の名前がつけられたと思われ、鮎鷹(あゆたか)、鮎刺(あゆさし)の異称もある[6]。狙いをつけるときには短時間ながらホバリング(停空飛行)をすることもある。 繁殖前にはオスがメスへ獲物をプレゼントする「求愛給餌」がみられる。巣は川原、砂浜、埋立地などに集団繁殖地(コロニー)を作って外敵の侵入に備える。地面にくぼみを作って2、3個の卵を産む。卵と雛は斑模様で、石ころと区別がつきにくくなっている。 国際自然保護連合(IUCN)により、軽度懸念(LC)の指定を受けている[1]。 日本では環境省により鳥類レッドリストで絶滅危惧II類(VU)の指定を受けている[7]。また、以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている(統一カテゴリ[8])[3]。
形態
分布
生態
上空を旋回する様子
停空飛翔する様子(夏羽)
上空から真下にダイビングして小魚を捕獲した様子
Museum specimen
種の保全状況評価
絶滅危惧I類(CR+EN) - 青森県、秋田県、山形県、福島県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、富山県、石川県、福井県、長野県、静岡県、愛知県、三重県、大阪府、和歌山県、鳥取県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、高知県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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