ゲルマン
IUPAC名
ゲルマン
別称水素化ゲルマニウム
ゲルマノメタン
モノゲルマン
識別情報
CAS登録番号7782-65-2
-165 °C (108 K)
沸点
-88 °C (185 K)
水への溶解度low
構造
分子の形四面体形
双極子モーメントO D
危険性
安全データシート(外部リンク)ICSC 1244
EU IndexNot listed
主な危険性有毒 (T)
可燃性 (F)
NFPA 704443
関連する物質
関連物質メタン
シラン
スタンナン
プルンバン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
ゲルマン (英: germane) または水素化ゲルマニウム(すいそかゲルマニウム、英: germanium hydride)は、化学式が GeH4 と表されるゲルマニウムの水素化物で、メタンのゲルマニウムアナログである。最も単純なゲルマニウムの水素化物で、ゲルマニウムの有用な化合物の1つである。メタンやシランと同じように四面体形構造をとる。 無色の刺激臭のある可燃性の気体で、比重は空気を1とすると2.645である。常温で安定で、280 °Cでは徐々に、375 °Cで急速に金属ゲルマニウムと水素に分解する。発火点は約150 °Cなので、常温の空気中では自然発火しない。燃焼すると有毒な二酸化ゲルマニウム GeO2 を生じる。 ゲルマンは木星の大気から発見された[1]。 多くの合成法が、ゲルマンの工業的製法において有名である[2]。これらの製法は、化学還元法、電気化学的還元法、プラズマ法に分類される。 化学還元法は、還元剤によって金属ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム化合物を還元する。水または有機溶媒中で反応を行う。実験室スケールでは、4価のゲルマニウムを水素化物試薬によって還元することで準備される。代表的な合成法にはメタゲルマニウム酸ナトリウム 電気化学的還元法は、モリブデンやカドミウムのような金属からなる陽極対電極、および電解質水溶液に浸漬された金属ゲルマニウム陰極に電圧をかけて行う。
性質
発見
合成