ゲイ・コミュニティまたはLGBT (レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー) コミュニティはLGBTの人々およびLGBTを支援する人々の集団や、LGBTの文化またはLGBTの社会運動に関連する組織やサブカルチャーを意味する言葉である。
これらのコミュニティは一般的にゲイ・プライドや多様性、個性、セクシュアリティを支援する役割を担っている。LGBTの社会活動家や社会学者はLGBTコミュニティの成立理由をヘテロセクシズム
(異性愛中心主義、en)やホモフォビア、トランスフォビア、性の否定性(en)、巨大社会で生き残るための適応に対する苦悩、などに対する防御行動であると考えている。ゲイ・プライドという言葉はLGBTコミュニティの固有性や共同体性の強さの象徴として表現され、ゲイ・プライド・パレードはこの言葉の意味する両方の主旨を運動に用いた典型例である。LGBTコミュニティは政治的所属においては様々である。全てのLGBTの人々が必ずしもLGBTコミュニティの一員になっている訳ではないとされる。LGBTコミュニティの一部とされるものにゲイ・タウンやLGBTの人権団体(en)、企業におけるLGBTの従業員グループ、大学などの教育機関におけるLGBTの学生団体、LGBTの宗教支持団体(en)などがある。またLGBTコミュニティの中にレザー(en)、ベア、チャブ(en)、レズビアン、バイセクシャル(en)、トランスジェンダー、ドラァグ(en)、レイブなどのサブコミュニティが存在している。
目次
1 コミュニティのシンボル
2 人権および法的権利への活動
2.1 同性結婚
3 メディアとの関係性
4 購買層としての認知
5 医療
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
コミュニティのシンボル詳細は「LGBTQのシンボル」を参照
ゲイ・コミュニティにはレインボーやレインボーフラッグをはじめとした固有のシンボルが存在する。ギリシャ語のラムダ「λ」(解放を意味する"liberation"の頭文字「L」)やトライアングル、リボン、ジェンダーシンボルは「ゲイの支持」(gay acceptance)のシンボルとしても使われている。
ゲイ・コミュニティや、そのサブコミュニティには様々な種類の象徴旗が存在するが広く認められたものがレインボーフラッグである。レインボーフラッグの制作者で知られるギルバート・ベイカーは、発案当初の8色それぞれに、コミュニティにおける価値を象徴する意味が込められている。
ピンク:sexuality(セクシャリティ)、赤:life(生命)、橙:healing(癒し)、黄:sunlight(太陽)、緑:nature(自然)、青:art(芸術)、藍:harmony(調和)紫:spirit(精神)
1979年のプライド・パレードにて披露された最初の8色フラッグは、後にピンクと藍が取り除かれて現在の6色のデザインになった。他の象徴旗としてエイズ撲滅のフラッグ、レザー・プライドのフラッグ、ベアー・プライドのフラッグなどがある[1]。
ラムダのシンボルは、元々1970年にニューヨークのゲイ活動連盟(en)がゲイ解放戦線(en)から独立した際に取り入れられたものである。ラムダが選ばれた理由は、何も知らない人々がシンボルを見た時にゲイ・コミュニティのものではなく大学のシンボルと混同することを意図したためであった。1974年12月、スコットランドのエディンバラで行われた国際同性愛者人権会議(International Gay Rights Congress)でゲイ・レズビアンの人権を象徴する国際的なシンボルにラムダは正式に選ばれた [1]。
トライアングルはホロコーストの後にゲイ・コミュニティのシンボルになった。