ケンタウルス座
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ケンタウルス座Centaurus
ケンタウルス座の恒星
属格形Centauri
略符Cen
発音英語発音: [s?n?t?r?s]、属格:/s?n?t?ra?/
象徴ケンタウロス[1]
概略位置:赤経 11h 05m 20.9s -  15h 03m 11.1s[2]
概略位置:赤緯−29.99° - −64.68°[2]
正中5月20日
広さ1060.422平方度[3]9位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数69
3.0等より明るい恒星数9
最輝星α Cen(-0.1
メシエ天体数0
隣接する星座ポンプ座
りゅうこつ座
コンパス座
みなみじゅうじ座
うみへび座
てんびん座(角で接する)
おおかみ座
はえ座
ほ座
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ケンタウルス座(ケンタウルスざ、ラテン語: Centaurus)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ[4]古代ギリシアローマの伝承に登場する半人半馬の獣人ケンタウロスをモチーフとしている[1]。南天の大きな星座で、全天21個の1等星に数えられるα星β星ω星団など、明るい天体が多い。日本など北半球の中緯度地域からは星座の南側の領域を見ることができない。
主な天体
恒星「ケンタウルス座の恒星の一覧」も参照

α星とβ星の2つの1等星のほか、γ星[5]、ε星[6]、η星[7]、θ星[8]の4つの2等星がある。α星とβ星の2星を結んだ線分をβ星方向に延長すると南十字星にたどり着くため、英語ではこの2星のペアを the pointer stars と呼んでいる[9]

2023年6月現在、国際天文学連合 (IAU) によって9個の恒星に固有名が認証されている[10]

α星:全天21の1等星の1つ。三重星系で、G型主系列星のA星とK型主系列星のB星の連星系の周囲を赤色矮星のC星が周回している。A・B星のペアを合成した見かけの明るさは、シリウスカノープスに次いで全天で3番目に明るく見える[11]太陽系の最も近くにある恒星系であり、中でもC星は、太陽系から最も近い位置にある[12]。リギル・ケンタウルス (Rigil Kentaurus) やトリマン (Toliman) という通称が知られていたが、2016年11月にIAUの恒星の命名に関するワーキンググループによって、リギル・ケンタウルスはA星の、トリマンはB星の固有名として認証された[10]

α星A:見かけの明るさ0.01 等、スペクトル型G2VのG型主系列星で、単独の恒星としてはアルクトゥールスに次いで4番目に明るい1等星である[13]。「リギル・ケンタウルス[14](Rigil Kentaurus[10])」という固有名を持つ。2016年には、地球からの年周視差743±1.2 ミリ秒、距離4.39 光年とする研究結果が発表されている[15]

α星B:見かけの明るさ1.33 等、スペクトル型K1Vの主系列星で[16]、単独の恒星としては22番目に明るい1等星である。「トリマン[14](Toliman[10])」という固有名を持つ。AとBが二重星であることは、1689年12月19日、インドポンディシェリ彗星を観測中のイエズス会神父ジャン・リショー(フランス語版)によって発見された[17]2012年ドップラー法によって太陽系外惑星α Cen Bbを発見したとする研究結果が発表された[18]が、2015年に報告された研究により惑星の存在は否定されている[19][20][21]

α星C:太陽系から4.246 光年の距離にある、見かけの明るさ11.13 等、スペクトル型M5.5Veの赤色矮星[22]。「プロキシマ・ケンタウリ[14](Proxima Centauri[10])」の固有名で知られる、太陽系に最も近い位置にある恒星である[22]1915年ロバート・イネスによる発見[23]でその存在が知られて以来、本当にA・Bのペアと連星の関係にあるか否かについて長年議論されてきたが、2017年の研究では「A・Bのペアの周囲を約55万年の周期で公転している」とされた[24]。2016年には、ドップラー法によって地球の1.3倍の質量を持つ系外惑星を発見したとする研究結果が報告された[25]。その後、2019年2020年にも別の系外惑星の存在が報告されており、2023年6月現在少なくとも2つの系外惑星が存在することが確実視されている[26]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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