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グーニーズ
The Goonies
グーニーズのロゴ
監督リチャード・ドナー
脚本クリス・コロンバス
製作リチャード・ドナー
ハーヴィー・バーンハード
『グーニーズ』(The Goonies)は、1985年のアメリカ合衆国の冒険映画。監督はリチャード・ドナー、出演はショーン・アスティン、ジョシュ・ブローリンなど。伝説の海賊が隠した財宝を探す少年たちの冒険を描いている。 海賊伝説が伝わるアメリカ・オレゴン州アストリア郊外の海辺の住宅街、グーンドックス。郡刑務所に収監されていたギャング「フラッテリー一家」の長兄・ジェイクを、母と弟が奪還したところから物語は始まる。 ウォルシュ家の次男・マイキーの家にマウス、チャンク、データが集まる。彼らは「グーニーズ」を名乗るやんちゃな少年たちだが、マイキーや兄・ブランドの顔色は冴えない。資産家・パーキンスが自身の経営するゴルフ場の拡張のため、高台の一帯を再開発しようと、かねて不動産を担保に多額の金を貸し付けていたウォルシュ家に立ち退きを迫り、翌日までに借金を返済できなければ、一家は自宅と土地を明け渡さなければならなかったからだ。他のメンバーも同様だった。マイキーたちは金目のものを探して立ち入りを禁じられていた屋根裏部屋に入り、伝説の大海賊「片目のウィリー」の遺した、財宝のありかを記した地図を発見する。それはマイキーの父・アービングが若い頃から収集していたもので、借金を重ねた原因でもあった。 マイキーたちは地図を頼りに、岬の突端にある廃墟となったレストランを見つける。だがそこはギャング・フラッテリー一家の隠れアジトだった。駆け付けたブランドが4人を連れ戻すが、財宝をあきらめ切れないマイキーたちは、フラッテリー一家がアジトから去るのを見計らって、再度レストランへ忍び込み、地下へ通じる秘密の入り口を発見する。ブランドのガールフレンドのアンディとその友人ステフも加わり、一同は地下の洞窟に降りる。一人遅れたチャンクは保安官事務所への通報を頼まれ、外に出る。 チャンクは街へ戻るためにヒッチハイクを試みる。ところが運悪く、フラッテリー一家の乗った車を止めてしまい、捕らえられてアジトで尋問された末、「片目のウィリー」の財宝探し計画を一味にしゃべってしまう。一味はチャンクを縛りつけて個室に閉じ込め、マイキーらの追跡に出かける。チャンクは、同じ部屋で監禁されていたフラッテリー一家の三男・スロースと親しくなってともに脱出に成功し、マイキーたちを追った。 マイキーらは洞窟に仕掛けられたさまざまなブービートラップや、フラッテリー一家の追撃をかいくぐりつつ、財宝と白骨死体を満載した海賊船が碇泊する隠しドックにたどり着いた。一同は大喜びで、金貨や宝飾品をポケットなどにありったけ詰め込むが、追いついたフラッテリー一家に銃で脅され、やむなく手放す。そこへスロースとチャンクが現れてフラッテリー一家を懲らしめた。やがて、船の中に仕掛けられたブービートラップが発動し、洞窟全体が崩れはじめた。岩盤に開いた穴から外の光が見え、一同はなんとか脱出する。 そこは崖下の砂浜で、すでに朝になっていた。少年少女たちは、ずぶ濡れで震えているところをパトロール中の保安官に発見されて保護され、連絡を受けてやってきた家族と再会する。フラッテリー一家は逮捕される。そこへパーキンスが現れ、マイキーの父・アービングに対し、立ち退きを命じる最後通告書へのサインを迫った。そのとき、フラッテリー一家が奪いそこねていたマイキーのビー玉袋から、大粒の宝石がいくつも見つかった。これで借金返済のメドが立ち、立ち退きの心配がなくなったことで、一同は安堵した。アービングはサインしかけていた最後通告書を破り捨てる。 一同が海を見ると、ブービートラップの仕掛けによってイカリが上げられた「片目のウィリー」の海賊船が、ゆっくりと大海原へと進み出て行くところだった。マイキーらは感謝と親愛の気持ちを込めて海賊船を見送る。 「グーニーズ」とは、町の名「グーンドックス(Goon Docks=いも波止場)」に、「まぬけな連中(goonie)」という意味をひっかけたものである。
ストーリー
登場人物
グーニーズと周辺の人物
マイケル・ウォルシュ(マイキー)
主人公。幼い頃から毎晩のように父に聞かされた海賊伝説の影響を受け、冒険を夢見る少年。歯に歯列矯正のブラケットを入れている。しきりに喘息用の手持ち型吸入器を使っていたが、一種の移行対象であったらしく、冒険を終えた後、「要らないや、こんなモン」と投げ捨てた。
クラーク・デヴリュー(マウス)
お調子者で、悪ぶっている少年。大人の口真似や駄洒落の天才で、それでいつもトラブルを起こすためにマウス(mouth=口)のあだ名を持つ。メキシコ人の従兄弟がいるためスペイン語が堪能で、財宝の地図を解読するのに一役買った。冒険を通じて、一番ケンカをしていたステフと仲良くなった。
ローレンス・コーエン(チャンク)
ピザとお菓子が好物の肥満児。ずんぐりした体格から「チャンク(chunk=肉の塊)」のあだ名を持つ。おっちょこちょいで、手に持ったものをすぐに落とすなどして壊してしまう。この「特技」のため、堅牢なガラスケースから宝の地図を取り出したり、洞窟の入口だったレストラン跡のドアをこじ開けるのに一役買った。いたずら好きで虚言癖があることが街じゅうの大人に知られていたため、保安官へ「フラッテリー 一家を発見した」と通報したにもかかわらず、イソップ童話の狼少年のように信用されなかった。フラッテリー 一家に監禁された際、同じ部屋にいたスロースと意気投合。一緒にマイキー達の元に駆けつけた。洞窟脱出後、スロースに「うちで一緒に暮らそう」と申し出る。小説版ではスロース(ジェーソン)は実際にコーエン家の養子になっている。
リッキー・ワン(データ)
発明が趣味の中国系の少年。家族とは中国語で会話する。科学技術に関する大人顔負けの知識を持つことから「データ」のあだ名を持つ。発明品もあるが多くはテスト中で、まともに動作しない。しかし、入れ歯とバネを組み合わせた「万能フック」だけは例外で、数度のピンチを救った。
ブランドン・ウォルシュ(ブランド)
マイキーの兄。体を鍛えるのが趣味。喘息持ちの弟を心配し、冒険をやめさせるため、データの妹の自転車を奪って海岸へ向かったが、そのままなりゆきで財宝探しに同行することとなる。アンディが好き。
アンドレア・カーマイケル(アンディ)
チアリーダー。ステフとともに、トロイに誘われてドライブに同行していたが、女児用自転車で海岸へ向かうブランドに興味を持ち、トロイと別れ、そのままなりゆきで財宝探しに同行することとなる。しょっちゅう泣くなどして取り乱し、ステフになだめられることが多かったが、幼少時にピアノを習っていたおかげで、財宝発見につながる謎解きで活躍する。冒険を通じ、ブランドと両思いになる。暗がりでブランドと間違え、マイキーにキスをしてしまった。
ステファニー・スタインブレンナー(ステフ)
アンディの友人。トロイに誘われてドライブに同行していたが、トロイが嫌いで、別れる口実のためにアンディに帯同し、そのままなりゆきで財宝探しに同行することとなる。視力が悪く、眼鏡がなければ何も見えないが、冒険の序盤で紛失する。冒険中、マウスとよく衝突をしたほか、取り乱しがちなアンディのなだめ役だった。しかし、最終的には打ち解け、冒険を終えた後は恋人のように抱き合うほどの仲になった。
ウォルシュ
アービング・ウォルシュ
マイキーとブランドの父。街の歴史博物館で学芸員として働いている。本業同様歴史研究をライフワークとしており、海賊伝説にまつわる地図などの資料を収集し、自宅の屋根裏部屋に保管していた。小説版の名前はアンドルー・ウォルシュ。小説版では、マイキーたちが持ち帰った財宝を元手に、パーキンスのゴルフ場「ヒルサイド・カントリークラブ」を買収し、新たに「グーンドック・リクリエーション・センター」に改装した。
ハリエット・ウォルシュ
マイキーとブランドの母。片腕を骨折したために家事がままならず、立ち退きに際しての荷造りや家事全般をグーニーズおよび臨時家政婦のロザリータに委ねている。
ロザリータ
ハリエットが雇った家政婦。スペイン語しか話せないため、マウスを介さなければ意思疎通ができない。当の彼はハリエットの言葉を嘘の内容で通訳して彼女を困惑させ、彼女に「イカれているわ、この家」と言わせる始末であった。海岸に流れ着いたマイキーのビー玉袋を拾い、宝石が入っているのを最初に発見した。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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