グロイザーX
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グロイザーX
ジャンル
ロボットアニメ
アニメ
原作桜多吾作
総監督秦泉寺博(「チーフディレクター」表記)
シリーズ構成安藤豊弘
脚本安藤豊弘、吉田進、伊東恒久桜井正明
キャラクターデザイン鈴木孝夫
音楽クニ河内小森昭宏宮内國郎[注 1]
アニメーション制作ナック
製作ナック
放送局東京12チャンネルほか
放送期間1976年7月1日 - 1977年3月31日
話数全36話+再放送3話
テンプレート - ノート

『グロイザーX』(グロイザーエックス)は、桜多吾作原作によるナック制作のロボットアニメ1976年(昭和51年)7月1日から1977年(昭和52年)3月31日まで、毎週木曜日 19:30 - 20:00の時間帯に於いて東京12チャンネル(現:テレビ東京)にて全39話[注 2]が放送された。

第1話のサブタイトルから「大空の王者 グロイザーX[注 3]」や「空爆ロボ グロイザーX」とも呼ばれるが、公式には単に「グロイザーX」である。

東京12チャンネル初のロボットアニメで、ナックでは『アストロガンガー』(日本テレビ系)に次ぐ巨大ロボット作品。

2004年にDVDソフトが発売されている。
ストーリー

事故によって、地球に不時着したガイラー星の探検隊はゲルドン帝王の支配の下に「ガイラー帝国」を名乗り、地球侵略に乗り出す。ゲルドン帝王に対抗する平和主義の科学者 ヤン博士はロボットに変形できる爆撃機「グロイザーX」を娘のリタに託して、日本へ脱出させた。

リタは飛島パイロットチームの海阪譲と知り合い、彼とともにグロイザーXを駆って、ガイラー帝国の空爆ロボと戦う。
登場人物
飛島パイロットチーム

飛島パイロットチーム(以降「TPC」と表記)は東京湾の孤島「茜島」(あかねじま)に基地を置く、飛島秀樹博士をオーナーとした民間航空会社である。リタとグロイザーXの亡命により、吉田局長率いる国防軍国家保安局の管理下に置かれることとなり、地球を守る砦となった。
海阪 譲(かいさか じょう)
声 - 古谷徹TPCのエース パイロット。通称「ジョー」。飛行機の中で生まれるも、やがて両親を亡くし、飛島博士に引き取られる。学生時代は一番の不良だったが、飛行機との出会いが彼を変える。リタと出会ってからはグロイザーXのパイロットとして、ガイラー帝国との戦いに身を投じることになる。熱血漢でやや無鉄砲なところもあるが、気は優しく、子供には好かれており、持ち前の正義感の強さでガイラー帝国と空爆ロボに挑んでいった。戦いを通じてリタと心を通わせていくが、異星人同士での寿命の違いなどで共に生きることができず、戦いが終わった後に寄贈されたグロイザーXから、もはや二度と会うことはない彼女を見送ったところで物語は終結する。
リタ
声 - 野崎貴美子ガイラー星人。ゲルドン帝王の地球侵略に反対する父のヤン博士からグロイザーXを託され、負傷しながらも帝国を脱出。茜島に不時着し、TPCに助けられる。以後はグロイザーXとともにTPCに身を預け、グロイザーXのサブ パイロットとなり、同胞との対決という過酷な運命に立ち向かっていく。か細い外見のわりに芯は強く、ゲルドン帝王を始めとするガイラー帝国に裏切者と罵られても、自分の信念を曲げない強い心の持ち主。しかし、ケントやビッキーといった、かつての仲間と交戦し、戦死した際には悲しみを素直に表していた。最終話でゲルドンを倒した後、父や同胞たちと再会し、さらに母星からの迎えが来る喜びに浸るのも束の間、パートナーである譲とは同じ世界の中で生きることはできない悲しみを抱くことになり、涙で譲に別れを告げる。
飛島 秀樹(とびしま ひでき)
声 - 勝田久TPCのオーナーで、科学者。宇宙工学の世界的権威である。11月25日生まれ。通称「先生」。譲とリタの司令官を務める。譲の育ての親でもあり、不良行為に走った譲に飛行機乗りへの道を示し、更生させた。自身も筋金入りのパイロットであり、操縦士としての魂に誇りを持っている。厳しい目で周囲を管理しつつも、仲間たちの不安や不満、気持ちを理解して受け容れる包容力も兼ね備えた人物。
バク
声 - 竜田直樹TPCの長老で、徳島生まれの元ゼロ戦パイロット。ギャグメーカー的なポジションだが、かつての戦友が皆、戦死した中で、自分だけが大した手柄も立てずに生き延びたことに負い目を感じている。第33話で、TPCが所有する複葉機「赤とんぼ」で、ゴルゴ隊長によって強奪され離陸しようとするグロイザーXの前輪に体当たりし、死に花を咲かせるという本懐を遂げた。操縦桿を握ったまま事切れていたもののその死に顔は満足げな笑顔だった。
サブ
声 - 沢田和子TPCの最年少メンバーで、マスコット的存在。第6話ではGタンクを操縦して、負傷した譲の救出に向かった。第18話ではグロイザーXに密航するが、空爆ロボ ギロチンの攻撃で倒れたリタの代わりとなって活躍した。
一平(いっぺい)
声 - 沢木郁也TPCのメカニックマン。グロイザーXの修理も担当している。Gタンクのコピーを作れるほどに技術力は高い。
協力者
吉田(よしだ)局長
声 -
岡田道郎国防軍国家保安局の局長にして、飛島博士の上官。グロイザーXは彼の命令で出動する。
四村 大吉(しむら だいきち)
声 - 岡田道郎茜島 唯一の診療所「四村診療所」を経営している医師。戦闘で負傷した譲やリタの治療を担当。飛島博士の親友でもある。
四村 みどり(しむら みどり)
声 - 高木早苗大吉の次女で、父の助手を務める。TPCとも親しく、リタにも優しい。第3話で、ガイラーの気象兵器の犠牲となった姉夫婦の息子のマサトを引き取って育てることとなる。リタと並ぶ、もう一人のヒロインで、ウェーブヘアとミニスカート姿であるリタに対し、ストレートヘア、ジーンズ姿と、リタとは対照的な出で立ちである。
ゲン
声 - 山下望茜島の網元の息子である少年。TPCに憧れているが、メンバーからは邪魔者扱いされているものの、メンバーや茜島の危機を救う活躍もしている。
マサト
北海道に嫁いだ大吉の長女夫婦の息子。大吉の孫にして、みどりの甥である。初登場は3話で、ガイラー帝国のゴーレン科学長官が作った気象兵器「サタン1号」が生み出した巨大により両親を失い、大吉に引き取られるが、リタがガイラー星人と知り「両親を殺したのはお前の仲間だ!!」と激しく非難し、リタにショックを与えた。第5話で、グロイザーXの活躍を見て、ようやく明るい心を取り戻す。第27話で、サタン1号の光線を浴びた後遺症から、余命3か月から半年の不治の病に蝕まれている事実が判明。譲はマサトをグロイザーXに乗せ、彼の放ったフライング・トーペドーで、空爆ロボ ドカイザーを撃破した。しかし、第30話で容態が悪化して危篤状態となり、TPCメンバーが見守る中「死ぬのは怖くないけど、もう一度大空を思いっ切り飛びたかった」と言い残して、短い生涯を閉じた。そして彼の死は空爆ロボ ダイガー戦で、死の恐怖に取りつかれた譲を奮起させ、ダイガー打倒のきっかけをつくった。
ガイラー帝国

300年前に地球の北極に不時着した、ガイラー星人の軍部によって設立された暗黒組織。北極海の海底に秘密基地を構え、地球を征服して移住することを目論み、産業が発達し、島国であるために占領後の防衛も容易な日本を侵略の橋頭保とすべく、激しい攻撃を行う。さらに、日本に亡命したリタの抹殺や、グロイザーXの強奪、破壊も目的の一つとなっている。ガイラー星人は地球人と比較して、病原菌を寄せ付けない強靭な免疫機構を持ち、老化の進行も遅く、数倍の寿命を持つなどの特長があり、視力、聴力などの感覚器官も地球人より優れている。
ゲルドン帝王
声 - 藪内英喜ガイラー帝国の首領。元はガイラー星軍部のリーダーで、ガイラー星宇宙探査団ではキャプテン・ミハルタスの副官を務めていたが、ガイラー星人の実権を握ろうと画策。地球人の核実験によって、300年の眠りから醒めるとミハルタスを暗殺して、実権を握り「母星に帰ることはできない」とのプロパガンダをしいて、日本占領・地球征服を決意した。徹底した軍人主義で、平和主義者を毛嫌いし、リタ、譲、ヤン博士、グロイザーXに激しい憎しみを抱いている。その一方で、ヤン博士に彼の最大の発明品である、タキオンエンジンを作らせ、帝国の空爆ロボを強化しようと企んでいる。普段は玉座から指令を出し、北極基地から出ることはほとんどなかった。最終回で、ゴーレンとともに最後の空爆ロボ ガイラーVに自ら搭乗し、グロイザーXを窮地に追い込むも、ヤン博士たちの起こしたクーデター鎮圧のため、帰還。それを追ってきた、グロイザーXにガイラーVの腹を破られて、ゴーレンとともに爆死した。
ダガー元帥
声 - 岡田道郎帝国の大幹部の一人で、地球攻撃軍の総司令官。飛行要塞ゲルモスに搭乗し、隊長や帝国戦闘員 ギラに命令を下す。力任せの作戦を得意とする。ゲルドン帝王には表向きは忠誠を誓っているが、裏では彼を暗殺し、次期帝王になろうと企んでいる。度重なる作戦失敗のために、第13話で、強力空爆ロボ デスダガーに自ら搭乗し、戦いの序盤戦で、グロイザーXの武器が使用不能になるほどの致命傷を与えるも、グロイザーロボに投げ飛ばされ、爆死した。第26話に登場した、ダン・ジャン・ギルの3兄弟は彼の息子である。
ドゴス元帥
声 - 河西清ダガー元帥の後任。顔面の右半分は鉄面で、左腕はゴーレン科学長官製の義手となっている。義手は鞭状にも変形可能で、義手の掌には眼球状の分解光線発射口が装着されている。ダガー以上に非情かつ卑劣だが、姪のビッキーに対しては立場上、厳格な態度を取らざるを得ず、その処刑には多少の逡巡があった。ゲルモスや帝国司令室から命令を下していたが、前線基地Qが完成すると基地の総司令官に就任。グロイザーXの基地であることが判明した茜島に激しい攻撃を仕掛けるも、第35話で、空爆ロボ デビルゴスもろとも爆死した。第15話では「司令」と呼ばれたり「隊長」と呼ばれたりしている。
ゴーレン科学長官
帝国の大幹部の一人である科学者。空爆ロボの設計製作や、気象兵器などの各種兵器の開発を担当している。基本的には2大元帥と同格だが、作戦に口出しすることが多いため、2大元帥からは煙たがれる存在となっている。物語中盤では登場しないこともあったが、最終回ではガイラーVにゲルドン帝王とともに搭乗。グロイザーXを苦しめながらも、最期はガイラーVや帝王とともに爆死した。
その他
ヤン博士
声 -
池田勝リタの父にして、ガイラー星最高の頭脳を誇る科学者。ゲルドン帝王の地球侵略に反対したため、反逆罪で投獄されるも「兵器を造りたい」という理由で出獄し、「最強兵器」と称して、グロイザーXを造った。隙を見て、リタとグロイザーXで日本へ亡命を図るが、ギラの攻撃で失敗。リタをグロイザーXに乗せて、脱出させた。この攻撃で死亡したと思われていたが、第29話の冒頭で、帝国の独房へ投獄されていたことが判明。リタやTPCのメンバーは第35話で知ることとなる。第2話の回想シーンでは帝王たちがグロイザーXの設計図を見ているシーンがあったが、タキオンエンジンを再現することはできなかったらしく、2度の反逆行為にもかかわらず処刑されなかったのは帝国の空爆ロボ強化のために、タキオンエンジンを作らせるためだった。しかし、それを頑なまでに拒み、最後は平和主義のリーダーとなって、ガイラー星人を軍部の手から救うことに成功した。戦いが終結した後、地球とガイラー星の友情の証として、グロイザーXを地球に寄贈し、娘や同士達と共に母星へ帰還する。
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