グレープフルーツ
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「グレープフルーツ」のその他の用法については「グレープフルーツ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

グレープフルーツ

分類APG IV

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 Angiosperms
階級なし:真正双子葉類 Eudicots
階級なし:バラ類 Rosids
:ムクロジ目 Sapindales
:ミカン科 Rutaceae
亜科:ミカン亜科 Aurantioideae
:ミカン属 Citrus
:グレープフルーツ Citrus × paradisi

学名
Citrus aurantium L. Grapefruit Group (2017)[1]
シノニム


Citrus paradisi Macfad. (1830)[2]

和名
グレープフルーツ
英名
grapefruit
果肉はマーシュというホワイト系のものとルビーというピンク系のものがある。ルビーは酸味が少なく甘い[3]

グレープフルーツ (raw, white, all areas)100 gあたりの栄養価
エネルギー138 kJ (33 kcal)

炭水化物8.41 g
糖類7.31 g
食物繊維1.1 g

脂肪0.10 g

タンパク質0.69 g

ビタミン
チアミン (B1)(3%) 0.037 mg
リボフラビン (B2)(2%) 0.020 mg
ナイアシン (B3)(2%) 0.269 mg
パントテン酸 (B5)(6%) 0.283 mg
ビタミンB6(3%) 0.043 mg
葉酸 (B9)(3%) 10 μg
ビタミンC(40%) 33.3 mg

ミネラル
カリウム(3%) 148 mg
カルシウム(1%) 12 mg
マグネシウム(3%) 9 mg
リン(1%) 8 mg
鉄分(0%) 0.06 mg
亜鉛(1%) 0.07 mg
マンガン(1%) 0.013 mg

他の成分
水分90.48 g


単位

μg = マイクログラム (英語版) • mg = ミリグラム

IU = 国際単位

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

グレープフルーツ(学名:Citrus x paradisi、: grapefruit)はミカン科APG分類のミカン科)の中高木[4]。あるいはその果実。またトローニャ(toronja)やパンプルムース(pamplemousse)と呼ばれることもある。柑橘類としては大きめの果実で、果肉の色からルビー、ホワイト、ピンクの種類があり、食味は甘味と酸味とほのかな苦味がある。
概要

亜熱帯を原産とする柑橘類である。ザボン(ブンタン、英名:pummelo、学名:Citrus grandis)とオレンジ(学名:Citrus sinensis)が自然に交配したものであり前者の特徴を多く受け継いでいる。

1750年代に、西インド諸島バルバドスで発見されたものが最初とされる。19世紀のはじめに種子の状態でアメリカのフロリダ地域に持ち込まれ、それからカリフォルニアテキサスなどに広まり、世界各地に広まっていったという[4]。19世紀の後半までは主に観賞用として栽培されていたと言う説が有力である。

グレープフルーツの木は、常緑樹であり5 - 6メートル (m) の丈のものが多く見られるが、成長を続ければ13 - 15 mにもなる。その葉は15センチメートル (cm) ほどの長さで細長く、花は5 cmほどの大きさで白く4枚の花弁がある。果実は10 - 15 cm、重さ400 - 500グラム (g) ほど[5]の大きさをもつ黄色い球形で、ザボンの遺伝子形質をもつとされる[5]。中の果肉がルビー、ホワイト、ピンクのものがあり、果皮の色も果肉によって異なる[5]

果肉は柔らかく、汁が多く、淡い苦味がある[4]。(ほろ苦さの主成分はナリンギンなど)。主にノートカトンチオテルピネオールに由来する、特有の香りがある。
種類、分類

グレープフルーツは様々な種類があるが、例えば「ルビー」などのように果肉の色で呼び分けるのが一般的である。品種は多くあるが、主に果肉は「マーシュ」というホワイト系のものと「ルビー」というピンク系のものがある。ルビーは酸味が少なく甘い。その他、多くの品種がある[3]
呼称や学名の由来

英語の「グレープフルーツ(grapefruit)」という呼称は、1800年代につけられた。これは、この木の果実が小枝に3から10ほどの房状に、まるでグレープ(grape、ブドウ)のように木になるので、そう呼ばれるようになったとされる[4]

1830年代にザボン(英名はシャドック (shaddock))とは別の種と考えられていて、1950年代になるまで、自然交配の結果に生まれた種であるとは認識されていなかった。学名をCitrus paradisiとされたが、その後、学名は雑種を示すCitrus × paradisiに変更された。(なお多くの辞書や百科事典で現在でも「学名:Citrus paradisi」と「×」無しの名称が掲載されている。)
グレープフルーツとの交配種

セミノールミネオラ (minneola) は、グレープフルーツにタンジェリンを掛け合わせることで作出された。オロブランコ(スウィーティー)とメロゴールド(英語版)は共にグレープフルーツの4倍体に無酸ブンタンをかけあわせる実験によりカリフォルニア大学リバーサイド校柑橘類栽培試験場(英語版)の名誉教授ジェームス・W・キャメロン(英語版)と同校の教授で遺伝学者のロバート・スースト(英語版)らがメロゴールド(英語版)と共に作出した。
ギャラリー


グレープフルーツの木

果実が木に実っているところ。

グレープフルーツの枝、葉、果実、それをもぐ子供。

収穫された実のかずかず

ホワイト系の断面。

ピンク系断面。

利用

生で食べるほかにジュースや様々な加工食品に用いられる。

生で食べる場合、半分にカットして専用のスプーン(グレープフルーツ・スプーン)で食べる方法がある。なお、グレープフルーツを切断するときにも、グレープフルーツの切断に特化した専用のナイフ(グレープフルーツナイフ)を用いることがある。

甘さや酸味の他に「ほろ苦さ」があるのが特徴で[5]、このほろ苦さが好きだという人と、この苦みが好きでないという人がおり、苦手な人の中には生食の際に砂糖をまぶして食べる人もいる。


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