グレート・ギャッツビー
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グレート・ギャツビー
The Great Gatsby
著者F・スコット・フィッツジェラルド
発行日1925年4月10日
発行元チャールズ・スクリブナーズ・サンズ
ジャンル小説
アメリカ合衆国
言語英語
ページ数218ページ
コードISBN 0-7432-7356-7
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ポータル 文学

『グレート・ギャツビー』(The Great Gatsby)は、アメリカの作家F・スコット・フィッツジェラルドが執筆し1925年4月10日に出版された小説。フィッツジェラルドの代表作であると同時に、現在ではアメリカ文学を代表する作品の一つであると評価されており[1]、Modern Libraryの発表した英語で書かれた20世紀最高の小説では2位にランクされている。


目次

1 あらすじ

2 登場人物

3 評価

3.1 影響


4 各章のキーワード

4.1 1章

4.2 2章

4.3 3章

4.4 4章

4.5 5章

4.6 6章

4.7 7章

4.8 9章


5 脚注

6 学術的参考文献

7 主な日本語訳

8 他メディア化

8.1 映画化

8.2 舞台化


9 関連項目

10 外部リンク


あらすじ

主人公のニック・キャラウェイは、中西部出身でイェール大学を卒業後ほどなくして戦争に従軍し、休戦ののち故郷へと帰ってきたものの、そこで孤独感を覚えた。時代は狂騒の20年代のアメリカ。彼は証券会社で働くことを口実に、1922年ニューヨーク郊外のロング・アイランドにあるウエスト・エッグ(英語版)へと引っ越してくる。隣の大邸宅に住んでいる人物は毎夜豪華なパーティーを開いている。青みを帯びた庭園には男たちや女たちが蛾のように集まって、ささやきやシャンパンや星明かりの下を行き交った。その屋敷の主がジェイ・ギャツビーという人物であると知り、興味を持つ。ある日、ニックはギャツビーのパーティーに招かれる。しかし、そのパーティーの参加者のほとんどがギャツビーについて正確なことを知らず、彼の過去に関して悪意を含んだ噂ばかりを耳にする。やがてニックはギャツビーが5年もの間胸に秘めていたある想いを知ることになる。
登場人物

ジェイ・ギャツビー(Jay Gatsby) - 本作の
主人公。陸軍の将校を経験した後、禁酒法時代のアメリカにおいて酒の密輸に手を染め、若くして富を得る。とはいえ、その多くは謎に包まれており、さまざまな流言飛語が飛びかっている。「ウエスト・エッグ(英語版)」の住人。ドイツ系アメリカ人

ニック・キャラウェイ(Nick Carraway) - 本作のコロス信頼できない語り手)である。登場時29歳(作品の最後で30歳になる)。イェール大学を卒業し、証券会社で働いている。ギャツビーの大邸宅の隣に住んでいる。物静かな好青年。「ウエスト・エッグ(英語版)」の住人。スコットランド系アメリカ人(英語版)。

デイジー・ブキャナン(Daisy Buchanan) - トムの妻。天真爛漫だが軽薄で俗物的。若かりし頃は、その美しさで近隣の若者や駐屯している軍人からアイドル扱いされていた。ニックのまたいとこの子供。高級住宅地「イースト・エッグ(英語版)」の住人。アイルランド系アメリカ人

トム・ブキャナン(Tom Buchanan) - ニックとは友人関係。現在はデイジーの夫で30代。シカゴ出身の大金持ち。壮健な肉体を誇り、傲慢で横柄な男性。高級住宅地「イースト・エッグ(英語版)」の住人。スコットランド系アメリカ人(英語版)

ジョーダン・ベイカー - プロゴルファーでデイジーの古くからの親友。中性的な美女。高級住宅地「イースト・エッグ(英語版)」の住人。イングランド系アメリカ人。モデルはEdith Cummings。

ジョージ・ウィルソン - カーガレージのオーナー。大得意であるトムには頭があがらない。素朴な正直者。「灰の谷(コロナ・アッシュ・ダンプス)」(貧困(英語版)とプア・ホワイト(英語版)またはホワイトトラッシュの象徴。)の住人。スコットランド系アメリカ人(英語版)。

マートル・ウィルソン - ジョージの妻。美人ではないが肉感的な魅力に富む。男性的な魅力に溢れるトムとの不倫を楽しむ。「灰の谷(コロナ・アッシュ・ダンプス)」の住人。

この節の加筆が望まれています。

評価

出版当初は批評家や編集者から好意的な評価を得た。たとえば、のちに
ノーベル文学賞を受賞する詩人・批評家のT・S・エリオットは、「ヘンリー・ジェイムズ以後のアメリカ小説が踏み出した新たなる一歩」と称賛している。しかし、初版の売上は2万部程度であり、商業的に成功した作品とは言えなかった。本作品がアメリカ文学のみならず、世界の近代文学における古典として評価されたのは、フィッツジェラルドの死後から数十年を経た後であり、再評価にいたるまで絶版になっていた時期もある。

老人と海』などで知られ、ノーベル文学賞を受賞してもいるアーネスト・ヘミングウェイは、作家としての下積み生活を送っていたパリ滞在中の思い出をつづったエッセイ『移動祝祭日』のなかで、『グレート・ギャツビー』について次のように書いている。
「……(フィッツジェラルド本人の奇矯な振る舞いや欠点について忌憚なく辛辣に語った後に彼は語る)……最後まで読み終わったとき、私は悟ったのだった、スコットが何をしようと、どんな振る舞いをしようと、それは一種の病気のようなものと心得て、できる限り彼の役に立ち、彼の良き友人となるように心がけねばならない。スコットには素晴らしい友人がたくさんいた。


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