グレートマジンガー
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グレートマジンガー
ジャンルロボットヒーロー
アニメ
原作
永井豪ダイナミックプロ[注 1]
キャラクターデザイン森下圭介[注 2]
音楽渡辺宙明
アニメーション制作東映動画
製作東映動画、旭通信社
放送局フジテレビ
放送期間1974年9月8日 - 1975年9月28日
話数全56話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『グレートマジンガー』は、1974年(昭和49年)9月8日から1975年(昭和50年)9月28日までフジテレビ系列で毎週日曜日19時 - 19時30分に全56話が放送された東映動画製作のロボットアニメ、およびそれに登場するスーパーロボットの名前。

本作は『マジンガーZ』の続編となっており、マジンガーシリーズの第2作にあたる。スーパーロボット・グレートマジンガーは『マジンガーZ』の最終回で初登場し、そのまま本作へと物語がつながっている。
概要

シリーズ第2弾の企画は、放映の一年半前(1973年の4月)まで遡る。前作『マジンガーZ』は好調なスタートをきったものの、当初より視聴率は不安定な上下を見せていた上に、第26話から20%を切るようになったことがスポンサーサイドに不安視され、テコ入れとして兜甲児が新しいロボットに乗って活躍する「ビッグマジンガーZ」が検討されたが、新兵器ジェットスクランダーやコメディ担当のボスボロットなどの強化策が功を奏し、視聴率が徐々に上昇を始めたため立ち消えとなった[2]。続いて夏には新主人公・神竜鉄也とスクランブルナイツが登場する「ゴッドマジンガー」が企画されたが、Zの視聴率が第40話から20%台をキープするようになったため、これも白紙に[2]。改めて同年暮れ、「グレートマジンガー」の企画書に漸くGOサインが出たものの、Zが30%に迫る高視聴率を獲得したことで放送開始は延び延びになるという複雑な経緯を辿った作品である[2]

平均視聴率は22.8%を記録し(20%を割ったのは、第2話および夏休み中の放映となった第46話?50話の6回のみ。最高視聴率は、最終回「平和の鐘よ 勇者の頭上に鳴り渡れ?」の27.2%。ビデオリサーチ関東地区調べ)、前作の平均22.1%を上回る高い支持を得ていた。しかし本作のメインライター藤川桂介は、「マジンガーZを凌いだとは思いませんでした。毎週、破壊を思うがままにしていた『マジンガーZ』に対し、本作は行き過ぎにブレーキをかける時代がきたため、破壊をつつしむようになり活力が失われたため」と後年語っている[3]

玩具の売上に目を向けると、本作は大成功と呼べるものではなかった。本作のスポンサーで関連商品を発売していた、ポピーのキャラクター別売上では1974年度における前番組の『マジンガーZ』の売上が1位に対し、本作は4位。翌1975年度では5位以下とランクインできなかった[4]

なお、永井豪をはじめ各作家による漫画版では「グレート・マジンガー」のように、題名や固有名詞に中黒「・」(または★)が入っており、団龍彦による小説作品『スーパーロボット大戦』の後書きにおける赤星政尚の解説などでも中黒が正しい表記とのコメントがされている[注 4][5]。しかし21世紀に入ってからリリースされた単行本タイトルには『グレートマジンガー』のように中黒「・」が付いていない[注 5]。2018年に出版された『グレート・マジンガー 1974-75[初出完全版]』には、“現在ではタイトルの「・」は正式に削除された”という一文がある[11]

また後番組『UFOロボ グレンダイザー』、および『鋼鉄ジーグ』が同時に放映開始となる1975年10月5日放映分より、東映動画で制作体制の再編成が行われ、『UFOロボ グレンダイザー』は『ゲッターロボG』のスタッフが制作、『グレートマジンガー』のスタッフは『鋼鉄ジーグ』に移動となった。詳細は「UFOロボ グレンダイザー#スタッフ」を参照。
ストーリー

天才科学者・兜剣造博士は、光子力の開発実験中の事故で瀕死の重傷を負ったが、父・十蔵博士の手によりサイボーグとして蘇った。その後、十蔵が予言したミケーネ帝国の地上世界への侵攻に対抗するため、十蔵の設計したマジンガーZをよりパワーアップさせたグレートマジンガーを製作。孤児の剣鉄也と炎ジュンを引き取り、パイロットとして育成しながら密かに来たるべき戦いの日に備えていた。

息子・甲児が世界征服を企むDr.ヘルとマジンガーZで戦っている間、剣造はその戦いを見守るのみであった。だがDr.ヘルの敗北後、地底に潜んでいたミケーネ帝国が地上侵略へと乗り出し、彼らの兵器「戦闘獣」の前にマジンガーZがたちまち追いつめられてしまったその時、ついに剣造はグレートマジンガーを出撃させる。鉄也の操るグレートマジンガーは、初出撃で戦闘獣を一蹴してその力を示した。以後、マジンガーZに代わってグレートマジンガーが地上を防衛する任に就き、ミケーネとの新たな戦いが始まったのである。

なお、前作『マジンガーZ』の主人公・兜甲児はアメリカ(ワトソン研究所)へ留学したという設定で、本作中にはほとんど登場しない。ただし、終盤ではマジンガーZと共に再登場し、グレートマジンガーとの共闘を果たしている。また、次作『UFOロボ グレンダイザー』では再びレギュラーとして登場することになる。
登場人物
科学要塞研究所

地上世界の征服を目論むミケーネ帝国と戦うグレートマジンガーの基地である平和の砦。研究所の所在地は、伊豆半島の海岸沿いという設定である[12][13][14][15][注 6]
剣 鉄也(つるぎ てつや)
声 - 野田圭一本作の主人公。グレートマジンガーの操縦者。身長180cm[19]。当初は22歳という設定だったことから、甲児と比べて全体的に大人っぽい容姿をしていたが、第19話からは18歳に引き下げられた[注 7](なお、年齢設定の変更如何にかかわらず、兜甲児のことは終始「甲児くん」と呼んでいる)。 これに合わせて外見のキャラクターデザインもマイナーチェンジが図られた[注 8]。普段の服装は青いショートトレンチにズボン[注 9]、紫色のマフラーという私服を好む。両親は物心ついた頃には既に死んでおり孤児となっていた[注 10](第2話)が、7歳の時に兜剣造に引き取られ[22]、グレートマジンガーの専従操縦者として厳しい戦闘訓練を受け続けてきた[23][24][注 11]ため、純粋な操縦技術に関しては甲児をも凌ぐ。一見すると屈強な戦士であり、己にも周りに対しても厳しいうえに、プロフェッショナルとしてのプライドと自信過剰による配慮のない発言が、周囲の人間から反感を買うことがある。また口の悪さに加え、少々礼儀や気遣いに欠けるところもある(映画『グレートマジンガー対ゲッターロボ』で共演したゲッターチームに対しては、差別的な言葉を吐いている)ため、周囲から誤解を受けやすい。その一方で、生来持ち合わせていた気さくな兄貴分な一面(第26話など)や、年の割には妙に子どもっぽい部分(第38話冒頭など)が見られたりもする。また、非常に競争意識が強く、子供のころ、友達・サブローが飼っていたカナリアに対抗し、その強さに憧れて鷹を飼っていたこともある[25]。ところがその鷹がサブローを襲い失明させてしまったことで激しいショックを受けて自分を責め、この事件を忌まわしい記憶としていつしか完全に忘れ去っていたものの、突如そのトラウマが蘇ったことで鳥類型戦闘獣グラシスに大苦戦をした[25]。(以上、第32話)社交的で博愛的性格を持つ甲児とは対照的に、孤児であった過去や、それによる暖かい家庭への羨望、養父である剣造への愛憎入り混じった執着など、様々な感情や葛藤を抱えている。この複雑過ぎる性格が災いして、終盤で甲児と激しく対立してスタンドプレーに走った結果、大きな危機を招くが、剣造の死を賭した行動で覚醒して仲間への信頼を取り戻し、重傷を負いながらもミケーネ帝国に勝利した(第55、56話)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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