グレッグ・スタフォード
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グレッグ・スタッフォード

フランシス・グレゴリー・スタフォード
2005年、ヘルシンキにて
誕生Francis Gregory Stafford
(1948-02-10) 1948年2月10日
アメリカ合衆国コネチカット州ウォーターバリー
死没 (2018-10-11) 2018年10月11日(70歳没)
アメリカ合衆国カルフォルニア州アーケータ
職業ゲームデザイナー
国籍アメリカ合衆国
ジャンルロールプレイングゲーム
代表作『ルーンクエスト
『ペンドラゴン(英語版)』
ベーシック・ロールプレイング
公式サイト ⇒The Stafford Codex個人サイト
ウィキポータル 文学
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グレッグ・スタフォード(Greg Stafford、1948年2月9日 - 2018年10月11日)として知られるフランシス・グレゴリー・スタフォード(Francis Gregory Stafford)はアメリカ合衆国ゲームデザイナーであり、ケイオシアム社の創業者である。彼は『ルーンクエスト』の背景世界、グローランサを創造した人物であり、テーブルトークRPG(TRPG)の歴史に多大な業績を残している。また、シャーマニズムの実践者としても知られている。
目次

1 経歴

1.1 ケイオシアム設立

1.2 ケイオシアム退社

1.3 ケイオシアム復帰と死去

1.4 シャーマニズム

1.5 栄誉とレセプション


2 注釈

3 脚注

4 外部リンク

経歴
ケイオシアム設立

1948年2月9日、コネチカット州ウォーターバリー出身。初めてゲームに接したのは1966年、ベロイト・カレッジ(英語版)の新入生だった頃に出会ったアバロンヒル社のウォー・シミュレーションゲーム『U-Boat』(1959年発売、未訳)で、その頃には早くもグローランサについての構想を執筆し始めていた[1]。その後、グローランサ世界を用いた初めてのファンタジー・ウォー・シミュレーションゲーム、『ホワイト・ベア&レッド・ムーン(英語版)』を複数の出版社に持ち寄ったが拒絶されたので、1975年に自らケイオシアム社を設立した.[1]。社名の由来は、近所にあったオークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアムの“コロシアム”(Coliseum)と“カオス”(Chaos)を組み合わせたものである[1]。続く1977年には次作『ノーマッド・ゴッド(英語版)』(未訳)、『エルリック バトル・アット・ザ・エンド・オブ・タイム(英語版)』(未訳)、1978年にはグローランサに続くスタフォードの代表的な作品となるアーサー王伝説世界を用いた『キング・アーサーズ・ナイツ』(未訳)を出版した。

兼ねてからグローランサ世界を用いたテーブルトークRPGの製作を望んでいたスタフォードは、スティーブ・ペリン(英語版)、スティーブ・ヘンダーソン(英語版)らと『ルーンクエスト』(1978年)を出版した。同作は1980年には第二版が製作され、多くのサプリメントが発売されるなど、同社のみならず、TRPGの歴史の中でも屈指の代表的作品へと成長していくこととなる。80年にはChaosium Inc.として正式に法人化された。この年、スタフォードとリン・ウィリス(英語版)はTRPGの基幹システム、『ベーシック・ロールプレイング』を発表した。1つの基幹システムを軸に様々なジャンルのゲームをデザインするという汎用システムの嚆矢であり、『クトゥルフの呼び声』や『ストームブリンガー』などがこのシステムを基に製作された[2]

ルーンクエストは1983年にアバロンヒルとのライセンス契約によって、ケイオシアムはデザインに専念するようになる。1985年には『ペンドラゴン(英語版)』(未訳)を発表。ルーンクエストに続くスタフォードの代表作となった[注 1][3]。他にも、映画『ゴースト・バスターズ』をTRPGにした『ゴースト・バスターズ(英語版)』(1986年、未訳)や、ハル・フォスター(英語版)のファンタジー漫画、『プリンス・ヴァリアント(英語版)』をゲーム化した『プリンス・ヴァリアント ザ・ストーリーテリング・ゲーム(英語版)』(1989年、未訳)を発表した。1990年には『クトゥルフの呼び声』のプレイヤーたちがラブクラフトなどの原作に馴染みがなかったことから、同作におけるフィクションライン製作をプロデュースするようになった[4]
ケイオシアム退社

だが、ケイオシアムは1998年に『クトゥルフの呼び声』関連のトレーディングカードゲーム、『Mythos』の展開に失敗したことにより、深刻な経営不振に陥った[2]。スタフォードは社長の座を退き、『クトゥルフの呼び声』デザイナー、サンディ・ピーターセン(英語版)とともに退社した。その後、ケイオシアムは事実上いくつかのスピンオフ会社へと分割された[2]

1999年、スタフォードはスピンオフ会社の1つ、イサリーズ社(英語版)を設立した[1]。“イサリーズ”(Issaries)はグローランサにおける交易神の名である。同社の元でPCゲーム『キング・オブ・ドラゴン・パス(英語版)』(日本版未発売)が発売されると、2000年にはロビン・ロウズ(英語版)がデザインした新しいシステムにグローランサを搭載した『ヒーロークエスト 英雄戦争(英語版)』が発売された。同作は当初、『ヒーロークエスト』の名で発売される予定だったが、同名の別のゲーム(英語版)があったため、第一版のみこの名となった[5]。だが、従来のTRPGの流通経路にはないペーパーバックでの販売という形式を取ったヒーロークエストは期待とは裏腹に売れ行きは芳しくなかった[5]2003年に本家ヒーロークエストの商標が失効すると、従来の形式に戻した第二版『ヒーロー・クエスト』が発売された。2003年、スタフォードは1998年にケイオシアムを買収した玩具メーカー・ハズブロ社がルーンクエストの商標を失効した際、これを所得した。2004年メキシコに移住し、同社での出版を終了した。

その後、2006年に新たにマングース・パブリッシング(英語版)とライセンス契約が結ばれたルーンクエストは新しいシステム(システムを含めた本文の著作権はケイオシアムが保持していた)として第四版(マングース版)がオープンゲームライセンス(英語版)として発表され、2010年に改訂版の『ルーンクエストII』が登場した。


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