1994年から1998年までのGT1クラスについては「グループGT1 (1990年代)」をご覧ください。
日産・GT-R GT1
グループGT1(Group GT1, グループジーティーワン)は、かつて存在した自動車レースに使用する競技車両のカテゴリーの1つである。元々はBPR GT選手権時代にGT2クラスとして設立されたカテゴリーだった。1999年で旧GT1が消滅した後、代わりにGT車両のトップカテゴリーとして設定された。国際自動車連盟(FIA)による正式な呼称は「Groupe GT1(仏語:グループ GT1)」であるが、日本国内ではあまり一般的な呼び方ではなく、「GT1クラス」もしく「FIA GT1」などと呼ぶことがほとんどである。
本項では、母体となった旧GT2についても記述する。
概要GT1規定のコルベットとMC12ル・マンでのコルベットC6-R
市販スポーツカーを改造した車両がホモロゲーション(公認)の対象となる。旧GT1に比べ、改造範囲の規制が厳しいものの比較的大幅な改造が認められている。
600馬力前後のパワー、比較的強力なダウンフォース、カーボンブレーキによる制動力を持つ。1999年 - 2009年の規定ではパワーウェイトレシオだけを見るならBPR時代のGT1マシンに近い。
2010年に新規格のGT1規定を打ち出し、それまでの規格のマシンを駆除する予定だったが、新規格のマシンがフォードGT GT-1、ランボルギーニ・ムルシエラゴR-SV、ニッサンGT-R GT-1の3車種しか作られなかったため、旧規格のマシンにもアップデートキットを組ませることで対処した。現在は下記の理由により消滅したカテゴリーである。
歴史
初期(1994-1998)詳細は「グループGT1 (1990年代)」を参照
1994年
BPRの下位カテゴリーとしてGT2クラスを設立
プロトタイプ化へ(1999)GT1プロトタイプ時代の幕開けとなるポルシェ911GT1(993)詳細は「グループGT1 (1990年代)」を参照
1999年
旧GT1の消滅に従い、変わってGTカーのトップカテゴリーとなる[1]。同時に最低重量が1100キログラム (kg)へと緩和された。
GTS「GT1」(2000-2009)写真はVitaphoneチームのマセラティMC12。マセラティMC12は、2006年のフルシーズンデビューからこのカテゴリーにおいて猛威をふるった。2006年から2009年にかけて3つのドライバーチャンピオンシップと4つのチームチャンピオンシップを獲得した。また、2010 FIAGT1世界選手権でドライバーとチームのタイトルを獲得した。
2005年
クラス名を“GT1”に変更
2006年
マセラティMC12はこの時代において最強といえるマシンである。FIAGT選手権において、MC12を使用したVitaphoneレーシングチームが2006年から2009年にかけ、5つの連続したチームタイトルを獲得 [2]。
2010年
GT1クラスはFIA GT1世界選手権へ移行し、並走のGT2クラスにはヨーロッパ選手権のタイトルが与えられることになった。レギュレーション変更、最低重量が増加。1,200kg 560馬力または1,250kg 600馬力の選択制となる。
2012年 エンジン(排気量) 最低重量 駆動系、足回り 燃料タンク最大容量
FIA GT1世界選手権の参加車両規定の変更(参戦メーカーの増加とコスト削減をはかるためにGT3規格へ変更)によりカテゴリー消滅となる[3]。
レギュレーション
NA
5?8Lまで
ターボ
3?6Lまで
1,200kg(1994?1998)|1,100kg(1999?2009)|1,200kg or 1,250kg(2010?2011)
4輪駆動禁止。
フルAT、セミATギアボックス使用禁止。
アクティブサスペンション禁止。
カーボンディスクブレーキ許可。
タイヤ最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
100L
かつて導入を許可していたレース一覧[4]
BPR GT選手権
FIA GT選手権
FIA GT1世界選手権
英国GT選手権
FFSA GT Tour