グリーン・ナイト
The Green Knight
監督デヴィッド・ロウリー
脚本デヴィッド・ロウリー
原作『ガウェイン卿と緑の騎士』
製作
トビー・ハルブルックス
ジェームズ・M・ジョンストン
デヴィッド・ロウリー
ティモシー・ヘディントン
『グリーン・ナイト』(The Green Knight)は、2021年のアメリカ合衆国の叙事詩的中世ファンタジー映画(英語版)[5]。14世紀の詩『ガウェイン卿と緑の騎士』を原作としており、監督・脚本・製作・編集はデヴィッド・ロウリーが務めた。主要キャストとしてデーヴ・パテール、アリシア・ヴィキャンデル、ジョエル・エドガートン、サリタ・チョウドリー、ショーン・ハリス、ラルフ・アイネソンが出演している。
2021年7月30日にA24配給で公開され、批評家からはカメラワーク、映画音楽、パテールの演技、プロダクション・バリュー、ロウリーのオリジナリティーや演出、脚本が高く評価されている。製作費1500万ドルに対して、興行収入は2000万ドルを記録している。 ある年のクリスマス。アーサー王の甥ガウェインは娼館で朝を迎え、恋人エセルに起こされて目を覚ます。王宮に戻ったガウェインは母に叱られるが意に介さず、アーサー王の円卓の宴に招かれ、玉座の隣に座るように促される。ガウェインは王の血縁ながら、居並ぶ高名な騎士たちのような武功の伝説を持たず、未だ騎士に叙せられぬ情けない身の上だった。 同じころ、王の妹であるガウェインの母は塔に籠もって魔術を使い、王の座す大広間に緑の騎士
ストーリー
緑の騎士を撃退したガウェインは次の1年間を遊び暮らすが、約束の日が近付くとアーサー王から緑の騎士との約束を果たすように促される。彼は母から命を守る念を込めた緑の腰帯を受け取り、騎馬で緑の礼拝堂を捜す旅に出かける。その途中、死体だらけの無残な戦場の跡を通りかかったガウェインはスカベンジャーの少年と出会い、緑の礼拝堂の場所を尋ねる。少年から聞き出した方向に向かったガウェインは少年の仲間に捕まり、馬・斧・腰帯を奪われてしまう。森の中で置き去りにされたガウェインは残された剣で縄を解き、少年たちを追いかける。しかし、少年たちは見つからないまま夜を迎え、ガウェインは廃墟となったコテージのベッドで眠りにつく。深夜に、家主である聖ウィニフレッド(英語版)の霊に起こされたガウェインは、彼女から「コテージの側にある泉から切り落とされた私の頭部を探して欲しい」と依頼される。ガウェインは見返りを求めるものの、ウィニフレッドから「騎士に相応しい振る舞い」を求められ、見返りを拒否される。彼が泉の底からウィニフレッドの頭蓋骨を見つけ出して胴体に戻すと、翌朝ガウェインのもとに斧が返還される。
旅を続けるガウェインは途中で出会ったキツネと仲良くなり、キツネも旅に同行するようになる。長引く旅に疲れ果てたガウェインはある城に辿り着き、城主から緑の礼拝堂が近くにあることを聞かされ、彼の勧めに従い数日間滞在することになる。滞在中、ガウェインはエセルに瓜二つの城主の妻から何度も誘惑を受ける。そんな中、ガウェインは城主から「狩りで手に入れた獲物と、城内で手に入れた物を交換しよう」と提案され、これを受け入れる。翌朝、城主の留守中に夫人がガウェインに近付き、自作の緑の腰帯を差し出し、それを受け取ったガウェインは彼女の誘いに応じるが、途中で逃げ出してしまう。彼は森の中で城主と遭遇し、彼からキスされる。城主は約束通り狩りで捕まえたキツネをガウェインに差し出すが、ガウェインは夫人から受け取った緑の腰帯を渡さず、そのまま緑の礼拝堂に向かう。小川にたどり着いたガウェインは緑の礼拝堂に向かうため小舟に乗り込もうとするが、キツネが言葉を話し出して引き返すように説得される。彼はキツネを追い払って小舟で緑の礼拝堂にたどり着き、そこで眠り続ける緑の騎士を発見する。
ガウェインは緑の騎士が目覚めるのを待ち続け、クリスマスの朝に緑の騎士は目を覚ます。緑の騎士は約束通りガウェインの首を切り落とそうとするが、ガウェインがひるんだため彼を?りつける。緑の騎士は再度首を切り落とそうと斧を振り上げ、たまらずに逃げ出すガウェイン。
王宮に逃げ帰ったガウェインは病死したアーサー王から王位を受け継ぎ、エセルは彼の息子を出産する。しかし、ガウェインは息子を奪ってエセルを見捨て、代わりに貴族の姫と結婚する。ガウェインは成長した息子と共に出征するが、そこで息子が戦死する。やがて、ガウェインは民衆から暴君として疎まれるようになり、長い年月の果てに王宮に軍勢が押し寄せ、王妃や家臣たちも王を見捨てて立ち去る。大広間に一人残ったガウェインが、かつて城主の妻から受け取った緑の腰帯を外すと、彼の頭部は切り落とされたように落ち、床に転がった。
そこで、自分がまだ緑の騎士に首を切られる寸前にある事に気づくガウェイン。全ては幻視だったのだ。逃げ出した自身の末路を思い知ったガウェインは緑の腰帯を外し、緑の騎士に「準備が整った」と告げて首を差し出す。それを見た緑の騎士はガウェインの勇気を称え、彼の首を指でなぞりながら「では、首と共に去れ」と告げ、微笑みを浮かべる。
ポストクレジットシーンでは、幼い少女が、石畳の大広間ではない板張りの床に転がっていた王冠を拾い上げ、自分の頭に乗せてみる姿が描かれる。
キャスト.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}アリシア・ヴィキャンデルジョエル・エドガートンサリタ・チョウドリー
※括弧内は日本語吹替
ガウェイン卿 - デーヴ・パテール(岩崎諒太)
エセル、レディ・ベルティラック(英語版) - アリシア・ヴィキャンデル(大橋彩香)
城主ベルティラック - ジョエル・エドガートン(中務貴幸)
ガウェインの母 - サリタ・チョウドリー(浅井晴美)
アーサー王 - ショーン・ハリス(西垣俊作)