グリーンマイル_(映画)
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グリーンマイル
The Green Mile
著者
スティーヴン・キング
訳者白石朗
発行日 1996年3月-8月
1997年1月-7月
発行元 新潮文庫
ジャンルダーク・ファンタジー南部ゴシックマジックリアリズム
アメリカ合衆国
言語英語

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『グリーンマイル』(The Green Mile)[注釈 1]は、スティーヴン・キング1996年に発表した、1932年大恐慌時代死刑囚が収容されている刑務所を舞台とするロー・ファンタジー小説。形式としては主人公のポール・エッジコムが1992年に老人ホームで友人のエレインに60年以上前の話を聞かせるといった形となっている。

アメリカではネタばれを防ぐために(その後に日本でも)6冊が毎月1冊ずつ6か月連続で刊行された。.mw-parser-output .toclimit-2 .toclevel-1 ul,.mw-parser-output .toclimit-3 .toclevel-2 ul,.mw-parser-output .toclimit-4 .toclevel-3 ul,.mw-parser-output .toclimit-5 .toclevel-4 ul,.mw-parser-output .toclimit-6 .toclevel-5 ul,.mw-parser-output .toclimit-7 .toclevel-6 ul{display:none}
あらすじ

20世紀末、刑務所の看守主任だったポールが、60年前の出来事を回想する形で物語が始まる。

1935年アメリカ刑務所死刑囚監房看守を務めるポールのもとに、一人の大男が送られて来る。双子の少女を強姦殺人した罪を持つ死刑囚ジョン・コーフィは、その風貌や罪状に似合わないほど弱く、繊細で純粋な心を持っていた。これと同時期に、知事の妻の甥であるパーシーが看守となり、傲慢な態度で他の看守たちから嫌われる存在になる。

ある時、コーフィは局部を掴んだだけでポールの重い尿路感染症を治してしまう。その後も、コーフィはデルことエデュアール・ドラクロアが飼っていたネズミ、Mr.ジングルスがパーシーに踏みつけられて瀕死の状態を救った。これを見た看守たちは「コーフィは不思議な力を神から授かった特別な存在なのでは」と考え始める。同時にポールは、コーフィが電気椅子に送られること、それを行う自分たちは大きな過ちを犯しているのではないかと悩む。

しばらくして、ウィリアム・ウォートン ―― 通称“ワイルド・ビル”という凶悪な死刑囚が送られてくる。ポールは仲間達と共に、コーフィを刑務所から内密に連れ出して、難病を患っている刑務所所長のハルの妻・メリンダを助けようとする。コーフィはメリンダを治し、彼女から吸い取った病気をすぐに吐き出さず、横暴な看守のパーシーに移した。パーシーは錯乱状態となって凶悪犯のウォートンを銃殺し、まもなくパーシーは精神病院に送られた。それからコーフィは、ポールの手を取って「双子の少女の殺人事件の真相」を伝え、ポールはウォートンこそが双子の少女を殺害した真犯人だったと知る。

しかし、コーフィの冤罪を覆す証拠は存在せず、死刑執行が決定される。ポールたちはコーフィに脱獄を勧めるが、「世界中で今も愛を騙って人が殺されている」「毎日のように、世界中の苦しみを感じたり聞いたりすることに疲れたよ」と言い、コーフィはそれを拒否して死ぬことを選んだ。数日後、コーフィは電気椅子に送られ、ポールの手で処刑された。

その後、ポールは108歳になっても健康なまま生き続け、Mr.ジングルスも60年以上生き続けていた。これはコーフィから与えられた力によるものだったが、ポールは自分がコーフィを処刑したことで神から罰を与えられ[注釈 2]、家族や友人全員より長生きすることになると信じている。そして、ネズミのMr.ジングルスの異常な長寿から、自分が死ぬのは遠い先のことだろうと考えている。
登場人物
主人公
ポール・エッジコム
本作品の主人公。コールド・マウンテン刑務所Eブロックの看守主任。在職中、78回の死刑執行の指揮をとった。ジョン・コーフィに尿路感染症を治療してもらってから、彼が本当に双子の少女を殺害したのか懐疑的になる。1930年代時点で44歳で、子供が2人いるがどちらも成人している。ジョン・コーフィの処刑後は、ブルータスと共に少年更生院へ転属している。
ジョン・コーフィ
もう一人の主人公。飲み物のコーヒー(Coffee)と発音が似ているがスペルは「Coffey」。双子の幼女を殺害した罪でコールド・マウンテン刑務所に投獄されることになった、巨漢の黒人(ブルータスよりもさらに巨体)。身長2m、体重126kg。深みと静かな響きのこもった声質。まるで子供のように暗闇を恐れ、不思議な力
[注釈 3]を持っている。穏やかで純粋な性格だが知能が低く、自分の名前以外は字が書けない。記憶に障害があるらしく、自身の過去については「覚えていない」と語ることが多く、天涯孤独の身。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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