「グリセロース」とは異なります。
グリセリン
IUPAC名
propane-1,2,3-triol
プロパン-1,2,3-トリオール
別称グリセリン
グリセロール
1,2,3-プロパントリオール
1,2,3-トリヒドロキシプロパン
グリセリトール
グリシルアルコール
識別情報
CAS登録番号56-81-5
17.8 °C, 291 K, 64 °F
沸点
290 °C, 563 K, 554 °F ([2])
屈折率 (nD)1.4746
粘度1.412 Pa·s[1]
危険性
安全データシート(外部リンク) ⇒JT Baker
NFPA 704110
引火点160 °C (密閉式)
176 °C (開放式)
発火点370 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
グリセリン(倔里設林[3]、虞利設林[3]、英: glycerine, glycerin)は、3価のアルコールの一種である。学術分野では20世紀以降グリセロール(英: glycerol)と呼ぶようになったが、医薬品としての名称を含め日常的にはいまだにグリセリンと呼ぶことが多い。食品添加物として、甘味料、保存料、保湿剤、増粘安定剤などの用途がある。虫歯の原因になりにくい。医薬品や化粧品には、保湿剤・潤滑剤として使われている。 融点は約18 °Cだが、非常に過冷却になりやすいため結晶化は難しい。冷却を続けると?100 °C前後でガラス状態となり[4]、さらに液化した空気で冷却後、1日以上の時間をかけて緩やかに温度を上げると結晶化する[5]。 水に非常に溶けやすく、吸湿性が強い。水溶液は凝固点降下により凍結しにくく、共晶点は0.667で?46.5 °Cである。ほかにエタノール、フェノール、ピリジンなど様々な溶媒に可溶であるが、アセトン、ジエチルエーテル、ジオキサンには溶けにくく、ミネラルオイルやクロロホルムのような無極性溶媒には溶けない。[4] グリセロールは年間100万トン以上生産されている。そのほとんどが大豆油や獣脂などの加水分解によっているが、プロピレンから化学合成することもできる。現在試みられることはないが、発酵法も知られている[4]。 生物の油脂には大量のトリアシルグリセロール(トリグリセリド)が含まれている。これは脂肪酸とグリセリンのエステルであり、加水分解によりグリセリンと脂肪酸を生じる。例えば石鹸を生産する際に副産物として大量のグリセリンが得られる。 またバイオディーゼル燃料の主成分は脂肪酸メチルエステルであるが、これは触媒を用いた油脂とメタノールのエステル交換反応により得られ、その副産物がグリセリンである。
性質
生産
油脂から
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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