グリコール酸
IUPAC名
2-ヒドロキシエタン酸
別称ヒドロキシ酢酸
識別情報
CAS登録番号79-14-1
75 ℃
沸点
分解
水への溶解度10 g/100mL
他の溶媒への溶解度アルコール, アセトン,
酢酸
酢酸エチル[1]
酸解離定数 pKa3.83
危険性
主な危険性腐食性 (C)
NFPA 704130
RフレーズR22-R34
SフレーズS26-S36/37/39-S45
引火点129 °C[2]
関連する物質
関連するα-ヒドロキシ酸乳酸
関連物質酢酸,
グリセロール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
グリコール酸(グリコールさん、英: glycolic acid)または ヒドロキシ酢酸 (hydroxyacetic acid) は、α-ヒドロキシ酸 (AHA) の一種である。砂糖に関する作物サトウキビ、テンサイ、パイナップルなどに天然に含まれる。有機化学の材料、溶媒、塗料、染料、香料、防腐剤、また外用してスキンケアに使われる。日本の法律で濃度が3.6%を超えるものは劇物である[3]。 無色無臭の吸湿性の結晶で、水に非常に溶けやすい。 グリコール酸は砂糖作物に関連しており、サトウキビ、テンサイ、パイナップル、カンタロープ、および未成熟のブドウに見られる。 グリコール酸は天然に存在するため安価に手に入れることができる。化学的にはクロロ酢酸と水酸化ナトリウムの反応で合成することが可能である。 有機合成では、酸化還元反応、エステル化などの中間体として使われ、高分子化学では、ポリグリコール酸や他の生体適合性のある共重合体のモノマーとして使われる。 織物産業では染料やなめし剤、食品産業 外用では、皮膚への透過性が優れているため、皮膚科でのケミカルピーリングでは20-80%の濃度、家庭用スキンケアでは10%以下の濃度で使われており、皺やニキビ、色素過剰などを改善する効果があるとされている。皮膚に使用すると、グリコール酸は表皮の上層と反応し死んだ皮膚細胞の脂質の結合力を弱める。これにより新しい皮膚細胞が露わになることになる。 グリコール酸には強い刺激性がある[4]。 摂取すると、毒性のあるシュウ酸に代謝される[5]。2016年に改正された毒物及び劇物指定令によって、7月15日より本品およびこれを3.6%を越えて含む製剤が劇物に指定された[3][6]。そのため一部の高濃度に含有していた化粧品などに配合できなくなった[7]。
性質
分布
合成
用途
安全性
脚注^ “ ⇒DuPont Glycolic Acid Technical Information”. 2006年7月6日閲覧。
^ “ ⇒Glycolic Acid MSDS”. University of Akron. 2006年9月18日閲覧。
^ a b 毒物及び劇物指定令の一部改正について(通知)平成28年7月1日 薬生発0701第1号
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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