グラーグ57
[Wikipedia|▼Menu]

グラーグ57
The Secret Speech
著者
トム・ロブ・スミス
訳者田口俊樹
発行日2009年
2009年9月
発行元Simon & Schuster Ltd
新潮文庫
ジャンルスパイ小説
ハードボイルド
イギリス
言語英語
ページ数382(上巻)
365(下巻)
前作『チャイルド44
次作『エージェント6
公式サイト ⇒http://www.shinchosha.co.jp/book/216933/(上巻)
http://www.shinchosha.co.jp/book/216934/ (下巻)
コードISBN 978-4-10-216933-9(上巻)
ISBN 978-4-10-216934-6(下巻)

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学

グラーグ57(英語: The Secret Speech)は、2009年に出版されたトム・ロブ・スミスの長編小説である。『チャイルド44』の続編であり、その三年後を舞台としている。

国家に奉仕する人生と訣別し、人として生きる道を選んだ主人公レオが、フルシチョフによるスターリン批判により再び窮地に陥り、畳みかけるような展開は破天荒であるが、読者の意表をつく物語を、家族の絆という骨太のテーマがしっかりと支え、歴史の間に沈むロシアの闇を暗く浮かび上がらせている[1]
あらすじ

1949年、ジェカブス・ドロズドフは群衆の前でモスクワのサンクト・ソフィア教会を爆破した。レオ・デミドフは神学校を卒業したばかりのマクシムという青年を装って元司祭のラーザリに接近し、サンクト・ソフィア教会の爆破を後押しする工作を行った。

その7年後、小さな印刷所の所長をしていたスレン・モスクヴィンという55歳の男性が喉を掻き切られた状態で発見される。モスクヴィンの二人の息子が現場に現れ、彼らの父親は事業に悩んでおり、自殺したのだと説明した。ところが、ソビエト連邦では自殺は他殺と同様に犯罪と見なされていた為、国家保安省の元職員のレオが捜査する事となった。彼はスレン・モスクヴィンが国家機密に触れた為に口を封じられたのではないかと推察する。

そうした中、レオの元上司ニコライの所に脅迫めいた届け物が何度も届く。その内容は、ニコライがかつて無実の人々を逮捕や拷問をしたという事実が書かれてあった。レオの妻ライーサが学校で授業をしている時に、ニキータ・フルシチョフによるスターリン批判が始まる。スターリン時代に犯罪者とされた人々が復権し、不当に逮捕拷問をして来た警察関係者達が摘発される様になった。これによって自分が今までして来た事の全てが否定されてしまう。

その頃、レオが養女として引き取っていたゾーヤが何物かによって誘拐される。フロル・パニンの指令によって抑留されたラーザリを救い出す為に、レオは囚人護送船スタールイ・ボルシェヴィキ号を経て強制労働収容所に潜入し、彼をモスクワに連れ帰ろうとしたが、彼に死なれてしまう。亡くなったと聞かされていたゾーヤが生きているとパニンから聞いたレオはハンガリーに渡り、そこでゾーヤや妻のライーサと再会するが、同時にハンガリー動乱に遭遇してしまう。
登場人物
メインキャラクター
レオ・ステパノヴィッチ・デミドフ
国家保安庁の職員。デミドフ夫妻に引き取られる(生命の危機に晒されショックで短期的に記憶喪失となる)迄の氏名は「パーヴェル・トロフィモヴィッチ・シドロフ」。
ライーサ・デミドフ
レオの妻で学校の教師。
ステパン・デミドフ
レオの養父(戸籍上は実父)。
アンナ・デミドフ
レオの養母(戸籍上は実母)。
フロル・パニン
レオの上司。内務省犯罪捜査本部所属。
ティムール・ネステロフ
レオの部下。
アベル・プレゼント
地方長官。
ジョレス・シニャフスキー
第57強制労働収容所の所長。
ラーザリ
サンクト・ソフィア教会の元司祭。
フラエラ(アニーシャ)
ラーザリの妻。
マリシュ
フラエラの部下。文字の読み書きが出来ない。
ニコライ・ボリソフ
レオの昔の上司。
カーロイ・テブラーシュ
ハンガリー人の通訳。
ゲネリフ・ドワキン
囚人護送船スタールイ・ボルシェヴィキ号の警備兵。
その他のキャラクター
ジェカブス・ドロズドフ
50歳。サンクト・ソフィア教会を爆破。
マクシム
24歳。モスクワ神学大学卒業生。ラーザリの弟子。正体はレオ・デミドフ。
スレン・モスクヴィン
55歳。印刷所所長。国家保安省の元警備兵。
フセヴォロド
スレン・モスクヴィンの息子。
アクヴセンティ
スレン・モスクヴィンの息子。
ロベルト・エイへ
革命以前から共産党員。中央委員会政治局候補。反逆者と告発され、銃殺刑。
ゾーヤ
14歳。レオの養子。
エレナ
7歳。レオの養子。
ユリア・プシュコワ
女性。ライーサ・デミドフの同僚。ゾーヤの担任。
クラシコフ
75歳。総主教。ラーザリを密告。
カルル・エヌキゼ
リツェイ第一五三五校 校長。ゾーヤの事件をKGBに報告。
ヤコフ・メシング
30代後半。囚人護送船スタールイ・ボルシェヴィキ号の警備兵。正体はティムール・ネステロフ。
アレクセイ
ラーザリとアニーシャの息子。
ゲオルギー・ヴァヴィロフ
赤毛の男。ラーザリの弟子。
マリーナ・ニウリーナ
30代。チェキスト。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:14 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef