2022年のグラミー賞については「第64回グラミー賞」をご覧ください。
グラミー賞
Grammy Awards
第65回グラミー賞
グラミー賞(グラミーしょう、英語: Grammy Awards)は、ザ・レコーディング・アカデミーが主催する音楽賞。当初はグラモフォン・アウォード(Gramophone Award)と呼ばれており、現在は単にグラミー(Grammy)と呼ばれることが多い。アメリカ合衆国の音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、業界全体の振興と支援を目的とする賞だが、今日世界で最も権威ある音楽賞のひとつとみなされており、テレビにおけるエミー賞、舞台におけるトニー賞、映画におけるアカデミー賞と同列に扱われる。毎年2月に授賞式が行われ、著名なアーティストによるパフォーマンスや代表的な賞の授賞の模様が全米をはじめ世界の多くの国で放映される。
1959年5月4日、1958年の音楽業界での功績を称える第1回グラミー賞(英語版)授賞式が行われた。
1997年、ザ・レコーディング・アカデミーは当時のグラミー賞で十分にカバーできていなかったラテン・ミュージック部門の充実を目的とし、ザ・ラテン・レコーディング・アカデミー (旧ラテン・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス)を新たに設立。それにより2000年からラテン・グラミー賞が始まる。
沿革グラミー賞のアイコン
グラミー賞はハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム計画から始まった[1][2]。ウォーク・オブ・フェーム委員会に選出されたレコード会社の重役達は、ハリウッド大通りに星を埋め込まれることのない音楽業界のリーダー達が数多く存在することを理解しており、ウォーク・オブ・フェームの星に値する音楽業界の重要な人々のリストを編集していた。音楽業界の重鎮達はアカデミー賞やエミー賞のような音楽業界の賞を創立することを決心。これがナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(現ザ・レコーディング・アカデミー)の始まりである。名称には蓄音機を発明したトーマス・エジソンに敬意を表しエディー賞が候補に挙がったが、1958年、最終的にエミール・ベルリナーが発明した蓄音機に因みグラミー賞と名付けられた[3][4][5]。
1960年代には「The Best on Record」というタイトルでNBCで放映されていたが、1971年にはABCにて生放映される。1973年からはCBSが放映権を取得している。
なお、日本では「グラミー賞」創設に啓発されるかたちで、翌1959年に日本レコード大賞が創設されている。また、1977年イギリスにおいて、音楽雑誌グラモフォン誌が主催するクラシック音楽の賞グラモフォン・アワード(英語版)と、英国レコード産業協会が主催するポピュラー音楽に関する賞ブリット・アワードが創設され、現在に至っている。 毎年、米国内でリリースされた楽曲とアーティストを対象に選考され、ザ・レコーディング・アカデミーの会員の投票によって選考され、第1回目でノミネート作品が選考され、第2回目で決定されている。 音楽業界で最も栄誉ある賞だとみなされ、受賞結果はセールスに多大な影響を与える。また、アメリカでは注目度の高い祭典の一つであり、2013年2月に行われた第55回グラミー賞の中継番組は2837万人の視聴者数を得た[6]。これはスーパーボウルなどNFLの一部の試合中継やアカデミー賞授賞式中継などに次いで、全米で非常に視聴者数の多い番組の一つになっている。 売り上げが良くても確実にグラミー賞にノミネートするわけではなく、年間第1位の曲でも受賞を逃すことが多い。加えて、2000年に入ってから、その年に最多ノミネートした歌手が最多受賞を逃すケースが増えている。2009年は7部門ノミネートのコールドプレイを筆頭にイギリス出身アーティストが多くノミネートされている。
概要