クロムクロ
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クロムクロ
ジャンル
SFアクションロボット
アニメ
原作Snow Grouse
監督岡村天斎
シリーズ構成檜垣亮
キャラクターデザイン石井百合子
メカニックデザイン岡田有章
音楽堤博明
アニメーション制作P.A.WORKS
製作クロムクロ製作委員会
放送局TOKYO MXほか
放送期間2016年4月 - 9月
話数全26話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『クロムクロ』は、P.A.WORKS制作による日本オリジナルテレビアニメ作品。2016年4月より9月までAT-XTOKYO MXサンテレビKBS京都BS11[1]チューリップテレビ[2][3]ほかにて放送された。
概要

「P.A.WORKS 15周年記念アニメーション作品」と位置づけられると同時に、P.A.WORKS初のロボットアニメである。2015年12月7日にP.A.WORKSのTwitterで公開、2016年放送予定であるとの発表がなされた。2015年12月21日に「P.A.WORKS 15周年展」で正式発表され、キービジュアルやPV、メインスタッフにメイン担当声優が公開された。2016年2月8日に「ニコニコ生放送〜推して参る! 〜第一回」でキャラクターPV、担当声優、あらすじ、スタッフが公開された。後にストーリーや追加担当声優なども公開されている[4]

監督は『DARKER THAN BLACKシリーズ』『青の祓魔師』の岡村天斎、シリーズ構成を『Another』の檜垣亮、キャラクターデザインを『Another』『凪のあすから』の石井百合子がそれぞれ担当する[1]

本作はP.A.WORKSの地元である富山県を舞台としており、本編中には黒部ダム立山連峰新湊大橋など富山県内の観光名所や富山県庁富山市役所富山空港北日本新聞社本社ビル、P.A.WORKS本社スタジオといった建築物が登場する[2]

TV放送は2016年に終了したが、2018年5月にTV第26話のエピローグで宇宙へ旅立った由希奈達のその後を描く小説「クロムクロ 秒速29万kmの亡霊」の制作が発表され、同年6月より電子書籍サイトにて配信が開始されることが決定した[5]
ストーリー

2016年。日本の富山県の立山に国連主導で造られた「国際連合黒部研究所」が置かれ、過去にその地で発掘された「アーティファクト」と呼ばれる遺物の研究や、人型機動兵器の「ジオフレーム」の実験が行われていた。

ある夏の日、研究所所長の娘である白羽由希奈は、母が忘れた携帯端末を届けようと友人の荻布美夏と二人で研究所を訪れる。だが、突然現れた謎の飛行物体が富山周辺へと落下。落下地点から多数のロボットが出現し、研究所を襲撃する。守備隊が相手を迎撃する中、由希奈が触れたアーティファクトの「ザ・キューブ」から裸の男が飛び出し、彼女を「姫」と呼んで敵に立ち向かった。

由希奈をかつての主の女性である雪姫と間違えたその男は、青馬剣之介時貞と名乗った。彼は、今から約450年前の戦国時代の人間だという。剣之介と由希奈が搭乗したことで、突如起動して敵を退けたアーティファクトの「クロムクロ」と共に、剣之介は研究所の人々に拘束され、調べられることになる。

現在が自分のいた時代から遥か未来だということが信じられず混乱する剣之介。彼の素性に半信半疑な由希奈だが、研究所側は剣之介を危険人物ではないと判断し、首輪型スタンガンを付けつつも彼を解放する。そして彼は由希奈の伯父の家で生活することになり、彼女が通う「立山国際高校」にもクラスメイトとして転入する。

一方、地球の衛星軌道上には1隻の巨大な宇宙船が居座り、世界各地へジオフレームを降下させていた。生体認証でクロムクロが剣之介と由希奈にしか動かせなくなったことから、彼らは研究所の戦力として軍属になり、高校のクラスメイトのソフィー・ノエルや研究所の仲間たちと共に、剣之介が「鬼」と呼ぶ謎の敵と戦う日々が幕を開けるのだった。
登場人物
主要人物
青馬 剣之介 時貞(おうま けんのすけ ときさだ)
声 -
阿座上洋平本作の主人公[6][7]。アーティファクトの「ザ・キューブ」から現れた侍[注釈 1]。年齢は17歳相当。約450年前の戦国時代の人間で、キューブから解凍され現代に目覚める。鷲羽家に仕え、主の雪姫と共にクロムクロの搭乗者として「鬼」と呼ぶエフィドルグと戦っていた。直情的で苛烈、言動など古風な武人であり女子供に優しい。目覚めて直に雪姫と勘違いした由希奈をクロムクロに乗せ、富山市内にてエフィドルグと戦闘後、現在がかつていた時代より数百年後の世界だという事実を実感し、薬師和尚の手引きで由希奈と同居を始め居候の身となる。後に由希奈の父が残した資料で鷲羽家の断絶と仇の健在を知る。普段は強気だが、心の中では雪姫を守れず当時の同胞が誰もいない未来まで一人おめおめと生き残ってしまったことを引きずっている。その後は立山国際高校に転校生として入学し、由希奈のクラスで勉学に勤しみながら、彼女やソフィーたちと共に鬼と戦う生活を送る。当初は暴走や逃走などの対処のために首に首輪型のスタンガンを付けられていたが、第12話において取り外された。イエロークラブ撃破後、中に人間(ヒドゥ)が乗っていたことを知って衝撃を受けるが、鬼は仇であり今後も倒すだけだと、決意は変えていない。鬼を倒し切った後は自害することを考えていたが、由希奈に叱られて死ぬ考えを改め、これからは命に代えても由希奈を守ることを決める。ロングアーム撃破後に投降したフスナーニの顔に見覚えを感じ、脱走した彼と対峙した際に疑問をぶつけるが答えは得られず、フスナーニの言葉や国連のキャリーたちとの会話で自分や雪姫について新たな疑念を抱く。自動車や飛行機、テレビといった現代文明の利器に驚愕することがある一方で、スマートフォンインターネットショッピングを覚えて使いこなすなど、柔軟な対応性も見せる[注釈 2]。好物は白羽家にやって来て初めて食べたカレーライス(当初は見た目を警戒していた)。後に由希奈のレシピで美味しいカレーを作り上げるなど、料理の腕も高い。「立高祭」で由希奈やソフィーと共にエフィドルグについて講演するが、その最中に単独潜入していたムエッタに襲われ、彼女が雪姫に生き写しだったことから動揺して刀で刺されてしまう。治療のため黒部研究所へ搬送されるも、ムエッタを雪姫自身だと思い込み、負傷した体を押してクロムクロで出撃している。なお、負傷部位は体内ナノマシンの治癒効果で短期間で完治した。ムエッタが研究所に潜入してきた際は、ソフィーや警備兵の前に立ちはだかり、彼女を見逃す。ソフィーやトムからその行動を批判されるが、それでもムエッタを雪姫だと信じて、ミラーサに刺されて消息不明となった彼女の行方を探そうとする。ヨルバのブルーバードとの戦闘では、空を飛行する相手に苦戦するが、突然現れたゼルのクロウがクロムクロと合体して窮地を脱する。未だ鬼への復讐心は変わらず、ゼルからの質問にも感情的に答えたことで、その固定観念の過ちを指摘された。休暇として訪れた上杉謙信隠し湯でムエッタと再会を果たすが、反対に由希奈を連れ去られてしまい、彼女を守れなかったことを悔やみ、保護されたムエッタに自分の血を輸血して意識を取り戻させ、由希奈を救うためクロムクロに乗って欲しいことを懇願した。洋海や荒俣、ポーラの協力もあり、救出作戦ではエフィドルグの母艦から無事に由希奈を助け出すことに成功する。黒部研究所への母艦降下時は、ゼルからムエッタがクローンで雪姫本人ではないことを知らされるも、信じようとせずに彼への敵意も剥き出しにしていたが、ゼルが素性を皆に明かした後は怒りを鎮め、ムエッタやゼルのことも「ムエッタ殿」、「ゼル殿」と呼ぶようになる。そして武隈の進路指導でこれからの自分が進む先を諭され、今までは雪姫の仇を討ちたいという想いだけで戦ってきたが、誰かのために刀を振るうのも悪くないと考え直し、ムエッタにどうか共に戦って欲しいと頼み込んだ。最終決戦では由希奈に対して嫁にすると宣言し、彼女からも満更ではない反応をされるが、洋海は大反対していた。戦闘では奪還部隊突入までの時間稼ぎを行い、ソフィーの援護でヨルバを撃破。レフィルが乗るオーガすらも皆との連携で打ち倒した。決戦後はゼルから450年前の真実を教えられ、雪姫を救ってくれた感謝を述べ、これまでの無礼を謝罪した。だが、研究所側のムエッタの実験動物のような扱いに憤慨し、自分の置かれた状況を察してゼルとムエッタをゼルの故郷の星へ連れて行くという決心をする。けれども、家族や友人がいる由希奈を危険な場所へ連れては行けないと、彼女にプロポーズの反故を伝えた。最終話ではムエッタ、ゼルと三人で枢石のワームホールを開いてゼルの星に向かう作戦を決行するが、研究所内でキャリーに追い詰められてしまう。しかし、メドゥーサに乗った由希奈が救援に現れ、無事クロムクロに搭乗。彼女と口論の末に「俺の嫁」だと改めて認め、同行を許す。直後、グラハムの無力化命令を受けて立ち塞がったトムのオーガにメドゥーサを落下させられ、彼に自分の信念を語って分離したクロウとの連携でオーガを撃破する。地上で必ず剣之介を追いかけると叫ぶ由希奈には「待っておるぞ」と微笑みながら声を掛け、ワームホールの先に旅立って行った。
白羽 由希奈(しらはね ゆきな)
声 - M・A・O本作のヒロイン。立山国際高校の2年生。17歳。クラスはC組で出席番号は12番[8]。のんびりした性格でゆるめの地形マニア。母は黒部研究所の所長。伯父の家に小学生の妹と住み、家事を担っている。将来の進路志望には「火星」と書いた(「火星の運河とか見てみたい」からが理由)。学校の成績は悪く、特に英語は450年前の人間である剣之介にすら負けるほど。幼少時は父が発表した「鬼」の件で、周囲から嘘つき呼ばわりされ、いじめられていた。そのため失踪した父には憎しみを抱いている。ある日、研究所を訪れた際に鬼の襲撃に遭い、偶然触れたザ・キューブから出てきた剣之介との接触により、クロムクロへ乗せられ戦いに巻き込まれていく。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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