クロヘリメジロザメ
保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
クロヘリメジロザメ Carcharhinus brachyurus はメジロザメ属に属するサメの一種。メジロザメ属で唯一、主に温帯に分布する。隔離分布しているため、いくつかの個体群に分かれているとみられる。汽水・浅瀬から100 m以深まで幅広い範囲で見られる。雌雄は別々に暮らし、季節回遊を行う。最大で3.3 mに達し、他の大型メジロザメによく似ている。鉤形の上顎歯、一様なブロンズ色の体色、背鰭間に隆起がないことなどが特徴。
群れで狩りを行い、魚類や頭足類を食べる。胎生で、1年以上の妊娠期間の後に7-24匹の仔魚を産む。成長は遅く、性成熟には雄で13-19年、雌で19-20年かかる。
特に危険とみなされるサメではないが、襲撃記録はある。漁業や釣りの対象となって個体数が減少しており、IUCNは保全状況を危急としている。 隔離分布しているため、別々の地域で複数回記載されている。現在有効なのは、1870年、英国の動物学者アルベルト・ギュンターがCarcharias brachyurusとしてCatalogue of the fishes in the British Museumの第8巻で行った記載である[3]。1865年にも、Auguste Dumeril
分類
種小名 brachyurus は古代ギリシャ語brachys(短い)、oura(尾)に由来する[4]。英名whalerは19世紀、太平洋の捕鯨船乗組員が、クジラの死骸に群がる本種を見たことに由来する[6]。英名はblack-tipped whaler・cocktail shark・cocktail whaler・New Zealand whalerなどで、短縮してbronze・bronzie・cocktailとも呼ばれる[1][7]。ギュンターは4つのシンタイプに言及しているが、それぞれ南極海とニュージーランドより得られた2個体は失われ、オーストラリアより得られた2匹の胎児はオオメジロザメ C. leucas であることが分かった[3][5]。分類を安定させるため、1982年Jack Garrickはワンガヌイより得られた2.4mの雌個体をネオタイプに指定した[8]。 最初の系統解析は形態に基づいて行われたが、結果は不明瞭なものだった。1982年に Jack Garrick は本種はメジロザメ属内で単独のグループであるとしたが、1988年にLeonard Compagno
系統