クロノアイズ
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クロノアイズ
ジャンル
SF漫画タイムパトロール
漫画:クロノアイズ
作者長谷川裕一
出版社 講談社

その他の出版社
長鴻出版社

掲載誌月刊マガジンZ
レーベルマガジンZKC
発表期間1999年8月号 - 2002年6月号
巻数全6巻
話数全33話
漫画:クロノアイズ・グランサー
作者長谷川裕一
出版社講談社
掲載誌月刊マガジンZ
レーベルマガジンZKC
発表期間2002年8月号 - 2003年11月号
巻数全3巻
話数全15話
テンプレート - ノート

『クロノアイズ』 (: CHRONO EYES) は、長谷川裕一漫画作品である。本項では続編の『クロノアイズ・グランサー』 (: CHRONO EYES GLANCER) についても記述する。

なお、本項では原則として前者を『第1部』、後者を『第2部』と表記し、「クロノアイズ」と表記した場合には作中に登場する架空の組織・時空監視機構を指すものとする。

第1部は第34回星雲賞(2003年)コミック部門を受賞した。また、第2部も同賞の第35回(2004年)の参考候補作に挙げられていた。
概要

講談社の『月刊マガジンZ』に第1部は1999年8月号(創刊号)から2002年6月号にかけて、第2部は2002年8月号から2003年11月号にかけて連載された。

第1部ではクロノアイズ(「時空神の目」という意味)と時間犯罪結社ハデスサイズ(「冥王の吐息」という意味)との戦い、第2部ではタイキとアナが新しい仲間とともに時間犯罪者によって「改変」された様々な世界を「修理」していく活躍を描いた、「時空」をテーマとしたSF漫画作品である。
単行本

いずれも長谷川裕一著、講談社マガジンZKC刊。また、翻訳版としてはBongkoch Publishingによるタイ語版(参考 ⇒[1][2][3])や長鴻出版社による台湾版(タイトルは『時空眼』『超越時空眼』 ⇒[4][5])が存在する。

『クロノアイズ』(第1部)
2000年1月21日初版・ISBN 4-06-349010-6

2000年5月24日初版・ISBN 4-06-349017-3

2000年12月22日初版・ISBN 4-06-349043-2

2001年7月23日初版・ISBN 4-06-349063-7

2002年2月22日初版・ISBN 4-06-349084-X

2002年6月21日初版・ISBN 4-06-349099-8


『クロノアイズ・グランサー』(第2部)
2003年1月23日初版・ISBN 4-06-349116-1

2003年7月23日初版・ISBN 4-06-349135-8

2003年11月21日初版・ISBN 4-06-349153-6


あらすじ
第1部

1999年7月7日、平凡な高校生だった少年、西郷大樹(タイキ・サイゴウ)は「知力、体力に優れているが、死んでも歴史に大きな影響がない」という理由でクロノアイズ(いわゆるタイムパトロール)にスカウトされた。当初は戸惑っていたタイキであったが、持ち前の正義感ゆえにハデスサイズの横暴を見逃すことが出来ずクロノアイズに参加、様々な時代で冒険を繰り広げる。だが退屈丸の正体が、歴史的著名人であることを知ったことを切っ掛けに、クロノアイズそのものに疑問を抱き始めるタイキ。そしてクレオがアトランティスの民を救うべくハデスサイズと結託、クロノアイズ・ハデスサイズ・アトランティスそれぞれの思惑が交錯する三つ巴の戦いの中、アトランティスの民は全て宇宙に脱出することに成功、それを幇助したタイキのチームはクロノアイズから指名手配されてしまう。エルザのとんでもない正体が判明する中、クロノアイズはハデスサイズ首領ハデスによって掌握され、クロノアイズ本部に乗り込んだタイキたちはついに逮捕されてしまう。歴史における自分の役割―――航時理論を生み出す女性を自分の生命と引き換えに救う―――を果たすべく、一人元の時代に戻されたタイキは迷いつつも歴史通りに彼女を救い死亡。彼の死を知らされた仲間たちはハデスに対して反逆を開始するも、力及ばず追い詰められてしまう。絶体絶命の窮地の中、ハデスから用無しとされたハデスサイズ四幹部の手によって蘇生を果たしたタイキが駆けつけ、クロノアイズの真の創設目的と存在意義を語りだす…!
第2部

舞台は第1部終了から5年後。“アイズ"の目的は時の流れを見張ること。しかし、タイムトラベルした時間犯罪者による歴史介入で改変された世界から不当な圧力を取り除く「時の修理屋」が存在した。

彼らは見張るのではなく、その視線で射る! クロノアイズ・グランサーとは、悪を射る“視線"である!

元クロノアイズの経歴を活かし、グランサーとなったタイキとアナは、平行世界の一つで保護したサイボーグ少女ヒルダを仲間に加えて歴史修復の冒険を繰り広げていく。そんなある日、ヒルダはタイキとアナのかつての仲間グリーナム・ターンディックに命を救われる。彼は人形(パペット)の巣の襲撃の際に突如裏切り、タイキとアナ以外のグランサーを皆殺しにした挙句、アナを一時期連れ去っていた仇敵であった。自分とグリーナムとの関係性に気づきつつも、かつてのアイズの仲間の協力を受け、グリーナムの拠点に乗り込んだタイキは最後の対決を挑む!
登場人物
主人公
西郷大樹(さいごう たいき)
コードネームはウルフアイズ(青狼の目)
[1]日本高校生。17歳。周囲からはカタカナ読みで「タイキ」と呼ばれている。祖父が古武術の道場主[2]、父親は有名なコンピュータエンジニアで格闘技とPCの技術はちょっとした物。歴史の造詣も深く、任務で訪れた時代に関する知識を発揮する事も少なくないが、子供の頃に「正義の私立探偵」を目指していた事もあり、少々探偵オタクな一面も持つ。前髪にふた房の赤いメッシュが入っており、「時計の針」の様に見える。ある日、突如として現れたアナ達にクロノアイズへの所属を強制され、更に自宅地下を基地に改造された事で泣く泣く一員となるが、やがて持ち前の正義感から積極的に時空犯罪者との戦いに身を投じることとなる。本人には知らされていないが、歴史上では2003年に死亡する事になっており、それが歴史の大きな分岐点となっている。退屈丸の正体を知った事でクロノアイズに疑念を抱くようになり、更にクレオの一件でクロノアイズからも追われる身となる。しかし逃げていては解決しないと悟り、敢えてクロノアイズに立ち向かう道を選ぶが、既にクロノアイズを手中に収めたハデスサイズによって拘束され、2003年にて「歴史通りの死」を辿る形で処刑される。ハデスサイズから離反した四大幹部の協力で蘇生し、窮地を脱した後は偶然にも時空間の真実を知る事になるも、ある方法を用いる事で歴史に影響を与える事なく仲間達を救う事に成功。ハデスとの戦いに決着を付けて未来を救うが、自身はクロノアイズを脱退し、別の戸籍を得て別人として生きるべく自分の死後である2003年に戻った。しかしアナに誘われ、時を駆ける戦いに再び身を投じた。彼がクロノアイズにスカウトされたのは、強大な犯罪組織であるハデスサイズに対抗するためであり、ハデスの存在しない最良解ではクロノアイズになる事も無く2003年の最期の時まで平凡に暮らしている。
空我太揮(うつわ たいき)
第2部では23歳。西郷大樹としては既に死亡しているため名を変えており、時計店「未来屋」を経営する一方でクロノアイズには属さない「視線者(グランサー)」として歴史改変による不当な弾圧から該当する世界の人々を解放するために、歴史の改変者たちと戦っている。数度に渡る確実な死の状態から幾度も生還してきた過去から時空治安関係者からは「死なずのタイキ」「地獄帰りの不死身野郎(ダイ・ハード)」「死なない一匹狼(アンデッド・ロンリー・ウルフ)」などの異名をとっているが、これは敵味方問わず他者の思惑も働いた結果なので、本人はそう呼ばれる事を嫌がっている。ある事件以来、髪をオールバックにしている。数々の修羅場を戦い抜いた事で、危機的状況でも余裕の態度を保てるなど熟練のグランサーとして成長を遂げているが、あまりにも予想外の事態には頭を抱えて大騒ぎすると言った点は変わっていない(この驚き方は父親譲り)。
アナ・ホーキンズ
コードネームはイーグルアイズ(鷲の目)。アメリカ合衆国西部開拓時代の女ガンマン1852年生まれの16歳。一人称は「おれ」で男性口調な上に気の強い性格。当初はタイキに先輩風を吹かせたり傍若無人な振る舞いが目立った事もあり、タイキとはしばしば反発するが、やがて任務上のパートナーとして、また異性として絆を深めていく。西郷家に身を置いていた時は、タイキと家族ぐるみで付き合いのあるアメリカからの転校生という事でタイキのクラスに編入していた。後にマーサ・ジェーン・キャナリーという本名である事が明らかになるが、自分の歴史への影響力は西部劇映画のネタ程度にしか考えておらず、自分が歴史的重要人物とは思っていない[3]。一方でその現代(彼女にとっては後世)の西部劇で描かれる自身の姿にはかなり不服を抱いており、それ故にタイキには自分の正体を黙っていた。タイキが2003年に死ぬ事は知っているが、「歴史上死ぬ事で元の生活には戻れないだろうが、以降はクロノアイズとして別の人生を歩める」のだろうと考え、深刻に捉えてはいなかった。しかしクレオの一件で、クロノアイズは「歴史上死ぬ人間は必ず殺す」のだと知り、苦悩する。タイキが「歴史上の死」を迎えた後は復讐の為にハデスに戦いを挑み窮地に立たされるが、戻ってきたタイキに救われ、共に戦いに決着を付ける。事件後はクロノアイズに戻らず、一度はタイキの前から姿を消すが後に再び現れ、クロノアイズに属さず歴史の改変者と戦う道を提案し、共にグランサーとなる。
アナ・キャナリー
第2部からは「未来屋」の共同経営者。タイキ同様に名を変えており、姓だけ本名に戻した形となっている。年齢はタイキと同じ時間を過ごしていれば22歳のはずだが明言はされていない(タイキには156歳とからかわれている)。タイキと同様に「厄災の血しぶき(カラミティ・ブラッディ)」の異名をとるが、本人はその二つ名を嫌がっている。一人称が「私」に変わっており、口調や態度もやや女性寄りになっている。クロノアイズ加入以前における西部時代の生活も、はしたない恥ずべきものとして認識しており、できれば仲間(特にタイキ)には知られたくなかったかのような描写がされている。
第1部からの登場人物


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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