クロスボウ
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この項目では、武器について説明しています。企業については「クロスボー」を、スポーツカーについては「KTM・クロスボウ」をご覧ください。

「ボウガン」はこの項目へ転送されています。東京都の射撃競技用品メーカー・輸入会社については「ボウガン (企業)」をご覧ください。
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クロスボウ(右上)とその矢(下)・巻き上げ器(左)
ビクトリア&アルバート博物館所蔵

クロスボウ(: crossbow)は、西洋で用いられたの一種であり、専用の板ばねの力で弦により発射する武器である。漢字圏で(石弓)と呼ばれるものと構造がほぼ同一となっている。ヨーロッパでボルト (Crossbow bolt)、クォレル(またはクォーラル; quarrel)などと呼ばれる太く短い矢を発射する。でできた台(弓床)の先端に交差するように弓が取り付けてある。

日本ではボウガン(bow〈弓〉とgun〈銃〉を合わせた和製英語)という表記がされるが、これは株式会社ボウガンの商標名でもあったため、報道などではクロスボウを和訳した洋弓銃(ようきゅうじゅう)という呼称が使われてきた。しかし、近年は同社が商標登録の更新をしていないため、「ボウガン」あるいは「ボーガン」という表記も使用されている[1]中国語では十字弓とも訳される。
歴史・変遷レバーを引く方式小野春風 /『前賢故実』より

同じ系譜の武器である東洋の弩が歴史に姿を現したのは紀元前6世紀頃からで、紀元前4世紀には機械式の弩も生まれていた。もっとも信頼できる使用された記録は、紀元前342年の中国で起きた馬陵の戦いの時の物である[2]。また、紀元前4世紀頃の古代ギリシアではガストラフェテス (γαστραφ?τη?, gastraphetes) という腹と地面を使い、体重をかけて固定して、背筋を使って弦を引く方式のクロスボウが存在した(γαστρ-(γαστ?ρ)は腹、?φ?τη? < ?φ?ημιは「(武器を)放つもの」を意味しており、この武器の名前は「腹当て機」とも訳される)。

西洋ではクロスボウが狩猟に用いられることもあり、紀元前から5世紀、それから11世紀以降になってから戦争でも使用されるようになった。5世紀から10世紀まで特にクロスボウに対する言及がなく戦争に使用されていたのか不明である。

古代ギリシア時代においては弓矢を含む遠距離兵器が下層民と傭兵の武器で使用者を蔑む文化があり[3]、12世紀にはビザンツ帝国の歴史家アンナ・コムネナ(1083年 - 1155年ごろ)は、ギリシア人は野蛮人が作った新兵器と捉え、クロスボウの存在自体知らなかったと述べている[4]

1139年の第2ラテラン公会議にて神が憎む兵器であるとされ、キリスト教徒に使うことが禁止され使用対象は異教徒に限定された。第2ラテラン公会議の決定を多くの国はしばらくは遵守したものの武器として利用を再開した。そのため、再度禁止令が教会から出された[5]

それまで一般に使われていた弓は、他の武器に比べ射程が長く強力ではあるものの、を引き絞って構えるための筋力と、その状態で狙いをつけて放つための技術・訓練が必要で、弓術の訓練を受けた弓兵や狩猟で使う猟師以外には扱いにくかった。またモンゴル帝国など騎射による強力な軍隊を有する勢力が優位となってからも、幼少から馬と弓に慣れ親しんだ騎馬民族以外には簡単には真似できないことから軍事的に大きな優位となっていた。レバーを押す方式

これらの弱点を克服するために、台座に弓を取り付けることで固定し、あらかじめ弦を引いてセットしたものに矢を設置して引き金(トリガー)を引くことで矢を発射できるようにしたものがクロスボウである。弓のように長期間の訓練が不要となり、ほぼ素人でも強力な弓兵として運用が可能となった。また、台座を固定して弦を引っかける時だけ力があればいいので、手では引けないような強力な弓を搭載することで、威力や射程を大幅に高めたクロスボウも登場した。

弦を引く方式にはいくつかの種類があり、初期には、台尻の腹当てを腹にあてて体重を使いながら手で弦を引っ張ったり、先端にとりつけたあぶみに足を掛けたり、腰のベルトの鉤に滑車の鉤をかけて立ち上がったりすることで弦が引かれる方式[6]、ゴーツフット(goat'foot。山羊の脚)というレバーで弦の掛け金をてこの原理で引く方式[7]、てこの原理でレバーを押す方式、後部のハンドルをネジのように回すことでハンドルが後ろへ下がり弦が引かれるスクリューアンドハンドル (Screw and Handle) 方式[8]、後々にはウィンドラス (windlass) という後部に付ける大きな両手回し式のハンドルを回して弦に繋がる滑車を巻き上げる方式や、クレインクイン(cranequin。クレインクラインとも)という下部や側部に付ける足掛け不要な片手回し式ハンドルを回して歯車と歯竿で弦を引く(ラック・アンド・ピニオン)方式のクロスボウなども誕生した。一部には弓の張力をやや落してハンドル操作で矢のセットと弦をつがえる操作を行えるリピーター・ボウも登場したが、こちらは威力が小さく構造が複雑で故障も多かったため、あまり普及せずに終わっている。

クロスボウは扱いが簡単であるが威力は高かったため、被弾した兵士に致命傷を与える危険性があった。致命傷を与えてしまうことは、生け捕りにして身代金を要求するという当時の戦争のやり方にもそぐわないものだった。そのため、各地の騎士・貴族からこの武器に対して猛反発が起こり、1139年インノケンティウス2世が召集した第2ラテラン公会議で、「キリスト教徒への使用」は非人道的として禁止する教令が出されるほどにもなった[9]。しかし、対異教徒に限定されず使用され、1199年リチャード1世がクロスボウによって死亡した事例なども見られる。本体中央にあるハンドルがついた器具がクレインクラインである

中世のイスラム世界では、7世紀頃に中国から伝わった。足で押さえ付けて弦を引くことから足求B(qaws al-rijl) とも呼ばれ、引き金の両横に足の踏み場があるアクゥアル (qaws al-'aqqar)、先端に足を掛ける金具がある鐙求B(qaws al-rikab) などの発展系もある。9キログラム以上のボルトを打ち出す巨大なアクゥアルも見られる。11世紀頃の東ローマ帝国ではtzangra,tzagra,tzarcheなどと呼び、ペルシア由来の大型クロスボウはザンバーハ(zanburak; ペルシア語ハチを意味する zanbur に由来)、軽量のクロスボウがアラビアで派生したものはジャーハ (jarkh) という。西欧人の武器としてフランク求B(qaws fereng) とも呼ばれた。

現代のクロスボウはボディが主にプラスチックやアルミニウム、チタンなどの軽量素材で製造されており、リム(limbs, 弓の部分)は概ねグラスファイバー製である。

ボルト(矢)はアルミニウムやCFRP(炭素繊維強化プラスチック)、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)が用いられる。

リムに滑車が搭載されているものはコンパウンドクロスボウ、それ以外はリカーブクロスボウと呼ばれる。

コンパウンドクロスボウは滑車の原理を利用したもので、ドローウェイト(弦を引くのに必要な力)が同じリカーブクロスボウと比べ、同じ質量の矢を発射した場合により大きな初速を得ることができる。しかし、コンパウンドクロスボウはリムに滑車を搭載している構造上、リム自体が重くなり前方に重心が偏るフロントヘビーになりがちである。また、弦を交換する際にボウプレス(bow press)と呼ばれる専用の道具を用いる必要があるため、メンテナンスの容易さではリカーブクロスボウが勝ると言える。



狩猟用、スポーツ用

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出典検索?: "クロスボウ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年4月)


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