クロスカントリールート
ブリストル・テンプル・ミーズを発車するクロスカントリーの221形「スーパー・ヴォイジャー」(2010年)
概要
種別近郊鉄道、都市間鉄道
系統ナショナル・レール
起終点ヨーク
クロスカントリールート(英語: Cross Country Route)はイギリスの鉄道路線及び運行系統である。路線としてはヨーク(ヨーク(英語版))?ブリストル(ブリストル・テンプル・ミーズ)間を指すが、系統としてはかつてのミッドランド鉄道(→LMS→国有化)の運行路線と重なるイングランド南西端のコーンウォールからブリストル、バーミンガム、ダービー、シェフィールド、リーズ、イングランド北東部を経由してスコットランドまでを指す。イギリス最長の旅客列車(アバディーン発ペンザンス行・13時間23分・1256km)はクロスカントリールートの列車である。なお、夏季にはニューキーなどの沿海部の街への臨時列車が運行される。
バーミンガム?ウェイクフィールド間とリーズ?ヨーク間の最高速度が200km/hであるため高速路線(英語: High-Speed Line)に分類されるが、バーミンガム?ブリストル間は遮断機が進入側にしかないもの(half barrier crossing)を含む多数の踏切が存在することから、ウェイクフィールド?リーズ間は曲線の多さから、最高速度が160km/hに制限されている[要出典]。
歴史(英語版)とブリストル・アンド・グロスター鉄道(英語版)によって建設され、バーミンガム・アンド・ブリストル鉄道(英語版)に一旦統合されたのちに1846年にミッドランド鉄道の一部となっている。
バーミンガム以北はダービーまでがバーミンガム・アンド・ダービー・ジャンクション鉄道(英語版)、リーズまでがノース・ミッドランド鉄道(英語版)(以上2社+他1社で1844年にミッドランド鉄道設立)、ヨークまでがヨーク・アンド・ノース・ミッドランド鉄道(英語版)(→ノース・イースタン鉄道(英語版)(1854年)→LNER→国有化)によって建設された。
1948年から1990年までの国鉄時代には、クロスカントリールートは6つのリージョンにまたがっていたが、ダイヤ上の優先順位はどのリージョンにおいても低く、宣伝もされなかったため乗客数は決して多くなかった[要出典]。
1958年4月14日からダービー?ノッティンガム間の普通列車が客車から気動車に変更され、2都市間の所要時間が約34分になった[1]。
1990年代には多くの列車はインターシティ部門(英語版)によって運行されており、1997年の民営化(英語版)ではヴァージン・クロスカントリーがこれらを引き継いだ。車両は民営化当初は47形機関車牽引のマーク2客車とインターシティ125であったが、2000年代前半に220形(英語版)・221形に置き換えられた[2][3]。
M5(英語版)、M6(英語版)、M1などの高速道路に押され、貨物輸送の需要は以前と比べると減少している。 1960年代ごろからクロスカントリールートは電化の対象として検討され始めており[要出典]、1980年代前半に改めて検討が行われるとともにいくつかの提案が1981年に表面化している[4]。初期のディーゼル機関車が非力であったことから、電化はイギリスの本線級路線で最も急な勾配であるチェルトナム?バーミンガム間のリッキー・インクライン(英語版
全線電化計画
路線クロスカントリーネットワークこのうちブリストル?ヨーク間が路線としてのクロスカントリールート
路線としてのクロスカントリールートはブリストル?ヨーク間のみを指すが、この区間においてもサウス・ウェールズ本線(英語版)、ミッドランド本線、スウィンドン?ドンカスター線(英語版)、イースト・コースト本線の線路をも走行する。
この区間における主な都市は以下の通り。
ブリストル
チェルトナム
バーミンガム
タムワース
ダービー
シェフィールド
リーズ
ヨーク
0マイルポスト
クロスカントリールートの前身のひとつであるダービー?ブリストル線の起点は開業時からダービーであり、現在も路線の0マイルポストはダービーにおかれている。このため、すべての列車はダービーを境に上り列車から下り列車になる。 基本的に非電化ではあるが、ブロムスグローブ(英語版
電化
今後はノース・トランスペナイン(トランスペナイン・エクスプレスの系統・リヴァプール・ライム・ストリート?マンチェスター・ピカデリー?ヨーク?)の電車化に伴い、リーズ?ヨーク間が2022年までに電化される予定であるほか、グレート・ウェスタン本線近代化計画(英語版)の一環としてウェスターライ・ジャンクション(英語版)?ブリストル・テンプル・ミーズ間が電化されることになっている[7]。