クレヨンしんちゃん_嵐を呼ぶ_栄光のヤキニクロード
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クレヨンしんちゃん
嵐を呼ぶ
栄光のヤキニクロード
監督
水島努
脚本水島努
原恵一
原作臼井儀人
製作山川順一
和田泰
福吉健
出演者矢島晶子
ならはしみき
藤原啓治
こおろぎさとみ
真柴摩利
石丸博也
石塚運昇
華原朋美
音楽荒川敏行
浜口史郎
主題歌のはら家オールスターズ「こんな時こそ焼肉がある」
撮影梅田俊之
編集中葉由美子
村井秀明
川崎晃洋
製作会社シンエイ動画
ADK
テレビ朝日
配給東宝
公開 2003年4月19日
上映時間88分
製作国 日本
言語日本語
興行収入13.5億円[1]
前作クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦
次作クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ
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『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』(クレヨンしんちゃん あらしをよぶ えいこうのヤキニクロード)は、2003年4月19日に公開された『クレヨンしんちゃん』の劇場映画シリーズ第11作目。

本作品から監督が原恵一から水島努にバトンタッチ。上映時間は88分(シリーズとしては最短)。興行収入は約14億円。今作より制作体制をデジタルに移行[* 1]した。
概要

水島努の第1作目は、前作までしばらく続いてきたウェットな感動ストーリーとは打って変わって、ジェットコースタームービー的な逃亡劇とドタバタコメディからなる娯楽作となった。

終盤の舞台に熱海市が起用されており、実在する数々の場所が細かく描写されている一方、映画の都合上架空の施設なども存在している。

初代・大原ななこを演じた紗ゆりと初代・鳩ヶ谷ミッチーを演じた草地章江が出演する最後の作品となった。ななこ役は第23作目『オラの引越し物語 サボテン大襲撃』から伊藤静が、ミッチー役は第14作目『伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!』から大本眞基子がそれぞれ担当している。

双葉商事のメンバー(川口・部長)が劇場版に初登場した(短編の劇場版を含むと『クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉』で初登場)。

平成15年度(第7回)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の審査委員会推薦作品に選ばれた。
あらすじ

ある朝の野原家。あまりにも貧相な朝食に立腹なしんのすけ・ひろし・ひまわり・シロ。しかし彼らの態度は、みさえが冷蔵庫から取り出した超高級焼肉メニューによって一変する。みさえは数か月前から家計をやりくりして今晩の焼肉を準備しており、予算オーバーを補うためこんな朝食になったのだった。焼肉を前に納得し、機嫌を取り戻した野原一家だったが、そこへ白衣を着た不気味な男が車で家の塀を突き破り、助けを求めて転がり込んでくる。さらには彼を追う男・堂ヶ島少佐まで現れ、白衣の男に盗んだものを返すよう凄むが、男は「それはこの一家に預けた」と宣言する。

全く心当たりのない野原一家は危険を感じて家から逃走するが、その直後に野原家を凶悪犯一味だとする偽りの情報が大々的に流布される。堂ヶ島の一味や警察だけではなく、かすかべ防衛隊や幼稚園の教諭、ななこやひろしの仕事仲間など親しい人々までが一家を拒絶。顔馴染みの人々までが、懸賞金に目を眩ませて追ってくる羽目になる。

一連の騒動は静岡県熱海市に本部を置く組織「有限会社スウィートボーイズ」の陰謀で、彼らは白衣の男が野原家に託した「なにか」を求めて捕まえようとしていた。思い当たる節のない野原一家は、自らスウィートボーイズの本拠地へ乗り込み、疑いを晴らすべく熱海を目指す。しかし堂ヶ島に次ぐ幹部の下田、天城の追跡に遭い、一家は離れ離れになってしまう。

ひろしとひまわりとシロはひたすら陸路を走り、みさえは追手から強奪したセグウェイに乗って山道を進む。しんのすけは、一度は裏切られたかすかべ防衛隊の面々との絆を取り戻し、風間トオルから借りた自転車で熱海を目指す。スウィートボーイズの追跡だけでなく、疲労や、ビールとその売り子の誘惑までが一家の行く手を阻む。しかし、その度に野原家の冷蔵庫に眠る超高級焼肉が支えとなり、ついに一家は熱海で再結集を果たした。

幹部の追手を相手に完全勝利を収めた野原一家は、スウィートボーイズの本部で待ち受けていた組織のボスと、捕縛された白衣の男の兄弟と対峙する。弟のボスはかつて熱海の地で温泉旅館を経営していたが、閉館に追い込まれた後、研究家である兄とともに催眠増幅装置・通称「熱海サイ子」を発明した。これを使えば、他人の脳に暗示をかけることで、人々の姿や心まで意のままにできるのだという。ところが兄が「熱海サイ子」を持ってスウィートボーイズから脱走し、起動に必要な音声パスワードを「野原一家の今朝のやりとり」に設定した。スウィートボーイズが野原一家を追っていたのは、この「熱海サイ子」を起動するためであった。

「熱海をより良くするために装置を使う」と話すボスに野原一家は協力する姿勢を見せ、夜までかけて今朝のやり取りを再現し、72回のリテイクを経てついに起動に成功する。しかしパスワードは永遠に変更できず、起動の度に同じやり取りを再現する必要があったため、ボスは一家を逃がそうとしなかった。そしてボスは、旅館閉館の際に助けなかった熱海へ復讐すべく「熱海サイ子」を使うという、本来の計画を語り始める。

それを知った野原一家は「熱海サイ子」を強奪する。装置を使ったしんのすけの「言う通りにしないとトイレットペーパーにして尻拭きに使う」という脅しによって部下を退け、単身逃亡したボスをついに追い詰める。ボスの熱海に対する愛憎混じった想いを聞いた直後、彼はひろしに殴り飛ばされ気絶。しんのすけは「熱海サイ子」を再び起動し、今日の騒動をすべてなかったことにするとともに、スウィートボーイズは温泉旅館になり、ボスは再び真面目に働く、熱海サイ子は初めから存在しなかった、という暗示をかけた。


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