この項目では、ギリシア神話のクレイオについて説明しています。その他の「クレイオ」「クレオ」については「クリオ」をご覧ください。
フェルメールの1666年頃の絵画『絵画芸術』に描かれたクレイオー。ウィーン、美術史美術館所蔵。
クレイオー(古希: Κλει?, Klei?)、あるいはクリーオー(古希: Κλι?, Kl??, ラテン語: Clio)は、ギリシア神話に登場する女神で、9柱の文芸の女神ムーサたち(ムーサイ)の1人である。
ゼウスとムネーモシュネーの娘で、カリオペー、エウテルペー、タレイア、メルポメネー、テルプシコラー、エラトー、ポリュムニアー、ウーラニアーと姉妹[1][2][3]。ムーサたちのうち「英雄詩」と「歴史」を司り、表される際の持ち物は巻物あるいは巻物入れなどであるが、この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代もかなり後期になってからである。
アプロディーテーに対して「女神の身であるにもかかわらず、人間アドーニスに恋した」と咎めたため、呪いによりマケドニアのペラ(ピーエリス)王ピーエロスに恋するようになり、その間にヒュアキントスという息子を産んだ[4]。
別な伝説では、婚姻の神ヒュメナイオスの母でもあるという。
ギャラリー
ジョヴァンニ・バリオーネ『クレイオー、歴史を司るムーサ』(17世紀前半) アラス美術館所蔵
ジュゼッペ・ファニャーニ