クリス・タンガリーディス[1] (Chris Tsangarides 1956年8月17日 - 2018年1月6日[2])はイギリスの音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニア。 1975年にロンドンのモーガン・スタジオで、ジューダス・プリーストの『運命の翼』(Sad Wings of Destiny)のアシスタント・エンジニアとしてそのキャリアをスタートした。 ガリガリとエッジの効いたハードなギターサウンドの録音に長け、1980年代から現在まで数多くのヘヴィメタル、ハードロックアーティストに携わり、ジューダス・プリースト、アンヴィル、ゲイリー・ムーア、シン・リジィ、ハロウィンなど、幅広いアーティストの作品に参加した。 1991年には、約14年ぶりにジューダスを手掛け、『ペインキラー』(Painkiller )でグラミー賞にノミネートされた。 1987年よりANTHEMの作品を多く担当し、『BOUND TO BREAK』(1987年)、『GYPSY WAYS』(1988年)、『HUNTING TIME』(1989年)、『DOMESTIC BOOTY』(1992年)の4枚でプロデューサー兼エンジニアとして、『OVERLOAD』(2002年)、『ETERNAL WARRIOR』(2004年)、『IMMORTAL』(2006年)、『BLACK EMPIRE』(2008年)、『ENGRAVED』(2017年)の5枚でミキシング・エンジニアとして参加している[3]。 1990年代中盤以降もイングヴェイ・マルムスティーンの作品を多く担当し、『マグナム・オーパス (Magnum Opus)』(1995年)、『インスピレーション (Inspiration)』(1996年)、『フェイシング・ジ・アニマル (Facing The Animal)』(1997年)、『エレクトリックギターとオーケストラのための協奏組曲 変ホ短調 (Concerto Suite for Electric Guitar and Orchestra in E flat minor LIVE with the New Japan Philharmonic)』(1998年)、『アルケミー (Alchemy)』(1999年)などにプロデュース、エンジニアリングで参加している。 2006年、生まれ故郷のホワイト・クリフに、32チャンネルTLA VTCデスクを備えた自らのスタジオThe Ecology roomsを建設。 2007年6月、ブラック・サバスのトニー・アイオミの娘トニ・メリー・アイオミ、ジューダス・プリーストのイアン・ヒルの息子アレックス・ヒルが中心となって結成したイギリスのバンドLunarMileをプロデュース。 2009年に公開された、カナダのヘヴィメタル・バンドアンヴィルを題材としたドキュメンタリー映画『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』(原題:Anvil! The Story of Anvil)に本人として出演。 最近では、コミュニティFMRadio Tircoedの番組『ロックショーLIVE!』で自身のキャリアについてインタビューに答え、2009年9月6日からロックショーのウェブサイトでポッドキャストとしてリリースされた。 2018年1月6日、肺炎と心不全の為、死去。61歳没[4]。
キャリア
1978年にはゲイリー・ムーアの『バック・オン・ザ・ストリーツ』で初めてメイン・プロデューサーとして仕事をする。
ヘヴィメタル以外のアーティストではデペッシュ・モード、トム・ジョーンズなどを手掛けている。
よりナチュラルなギター音を得られることで世界中のプロデューサーに支持されているVORTEX ミキシング・システムの開発者でもある。
主な担当アーティスト
アングラ
ANTHEM
アンヴィル
バロン・ロッホ
Biomechanical
Comsat Angels
表
話
編
歴
ジューダス・プリースト
イアン・ヒル - ロブ・ハルフォード - グレン・ティプトン - スコット・トラヴィス - リッチー・フォークナー
K・K・ダウニング - アル・アトキンス - ジョン・エリス - クリス・キャンベル - ジョン・ヒンチ - アラン・ムーア - サイモン・フィリップス - レス・ビンクス - デイヴ・ホーランド - ティム・オーウェンズ
スタジオ・アルバム
ロッカ・ローラ - 運命の翼 - 背信の門 - ステンド・クラス - 殺人機械 - ブリティッシュ・スティール - 黄金のスペクトル - 復讐の叫び - 背徳の掟 - ターボ - ラム・イット・ダウン - ペインキラー - ジャギュレイター - デモリッション - エンジェル・オブ・レトリビューション - ノストラダムス - 贖罪の化身 - ファイアーパワー - インヴィンシブル・シールド