この項目では、球技について説明しています。その他の用法については「クリケット (曖昧さ回避)」をご覧ください。
クリケット
クリケットの試合風景 ベージュ色の線がピッチ。右側で黒いズボンを着用しているのが審判。
統括団体国際クリケット評議会
起源16世紀前半
イングランド
特徴
身体接触無
選手数グラウンド上:11人
男女混合男女別
カテゴリチーム競技、屋外競技、バットアンドボール
用品クリケットボール、クリケットバット、ウィケット(スタンプ、ベイル)
実施状況
オリンピック1900年、2028年(予定)
テンプレートを表示
クリケット(英: cricket、英語発音: [?krikit] )は、クリケットバットとクリケットボールを用いて1チームが11人の計2チームの間で行われるスポーツ(球技)である。中国語表記や和名は板球。長径140メートル程の楕円形のフィールドの中で、長さ20メートル程の長方形のピッチを中心に各チームが交互に攻撃と守備を行い、得点数の優劣に基づいて勝敗を競う。国際クリケット評議会(ICC)の発表によると、世界の16歳以上の競技人口は3億人以上である[1][注 1]。 クリケットは16世紀にイングランド南部で始まったスポーツの一種であり、最初の競技規則は1744年に制定された[2]。18世紀末までには、イングランドの国民的スポーツへと発展し、大英帝国の拡大によって海外でもプレーされるようになった。初の国際試合は1844年にアメリカのニューヨークで開催された[3]。イギリスで発祥したスポーツであるため、英連邦諸国で高い人気を誇り、インド、パキスタン、バングラデシュなどインド亜大陸では最も人気のあるスポーツである。インドでは圧倒的に一番人気スポーツであり、他のスポーツを大きく引き離している[4]。伝統的にオーストラリアやニュージーランド、南アフリカ、ジンバブエ、アフガニスタン、西インド諸島でも人気がある。北米や中東にもプロリーグがあり、100カ国以上でプレーされている[5]。国際クリケット評議会(ICC)の調査によると、世界の16?69歳のクリケットファンは10億人を越えており[1]、全年齢では推定25億人である[6][7]。 全面芝のフィールドでプレイされ、試合中にはティータイムもある。その優雅な雰囲気から別名「紳士・淑女のスポーツ」といわれる[8]。イギリスでは上流階級がたしなむスポーツとされており、格式や伝統あるエリート校の体育ではクリケットは必修種目とされている[8]。1805年に開始されたイートン校とハロウ校との間で毎年開催される定期戦は、世界で最も歴史の長いスポーツイベントの一つであり、クリケットの聖地と呼ばれるローズ・クリケット・グラウンドで200年以上行われている[9]。オックスフォード大学とケンブリッジ大学との間で毎年開催されている定期戦も200年近くの歴史がある[10]。イギリス王室と歴史的に深く結びついており、大英帝国勲章のナイトの称号を授与されたクリケット選手はスポーツ界の中で特に多い[11]。 2023年現在、12の国・地域の協会がクリケットの統括団体であるICCの正会員であり、96の国・地域が準会員である[12]。クリケット・ワールドカップは200以上の国・地域で視聴されており[13]、FIFAワールドカップ、夏季オリンピックに次いで世界で3番目に視聴者数の多いスポーツイベントである[14]。
概要