クラウンセダン
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}トヨタ・クラウン > トヨタ・クラウンセダン

クラウンセダン(CROWN SEDAN)は、かつてトヨタ自動車が生産・販売していた高級セダン乗用車、セダン型商用車である。ここでは2023年より生産・販売している富裕層向け高級セダン型乗用車の16代目クラウンのセダンタイプについても記述する。
概要

トヨタ・クラウンはデビュー当初から窓枠を備えた4ドアのセダン型乗用車/商用車であった。他にワゴン、2ドアハードトップ、貨物車のライトバン、ピックアップなどの派生車種はあったが、4ドアセダンがクラウンの基本の車型であり販売の中心だったため、カタログには「クラウンセダン」と明記されていなかった[1][2][3][4]

1974年、クラウンでサッシュレスドアを備えた4ドアタイプのハードトップ(以下「HT」と表記)が初めて登場した5代目のS80・100系以降のモデルではマーケティング上、個人ユーザー向けはサッシュレスの2ドア/4ドアのHT、法人ユーザー向けは窓枠付きの4ドアセダンという棲み分けになった。4ドアHTと窓枠付きの4ドアセダンを区別する必要が生じたため、この代から窓枠付きの4ドアが「クラウンセダン」と呼ばれるようになり、カタログにもそう明記されるようになった[5]

5代目クラウンのカタログの3ページ目には、4ドアHTについて「セダンとも、ハードトップとも違う第3のスタイリング。新しい高級車となるかたち、4ドアピラードハードトップ[注釈 1]<パーソナルセダン>がニュークラウンに新しく加わりました。」と書かれており、4ドアハードトップが個人ユーザー向けの商品であることが明示されている[5]

クラウンの2ドアHTは110系を以って廃止されたため[注釈 2]、トヨタの日本国内市場のマーケティング上、個人ユーザー向けのクラウンは10代目までサッシュレスの4ドアHTが担うことになり、窓枠付きのセダンとの棲み分けがなされた。

逆に、海外仕様のクラウンは、150系の移行に伴いクラウンの海外販売が中止されるまで、窓枠付きのセダンタイプのまま輸出が継続された。クラウンの4ドアHTは日本国内専用車に近く、7?8代目が中東などの一部地域に若干数輸出されたに過ぎない。

10代目クラウンの150系までは、窓枠付きのタイプはクラウンセダン型という位置づけであり、ロイヤルサルーンやパトカー仕様、タクシー仕様、教習車仕様などが存在した。正式な車種名は「クラウンセダン型(セダン系)」であった。

クラウンセダンは主として公用車・社用車ハイヤー、個人・法人タクシーパトカー教習車といったビジネスユース向けのモデルであったが、いずれの代のクラウンセダンも、一般ユーザーが購入可能であった。

2001年に登場した10系(XS・BS10系)クラウンセダンからは車種の性格が、X80型マークIIセダンをベースとしたクラウンコンフォートの装備および内外装を充実させたモデルという位置づけに大きく変更された。そのため、XS10系は本来のクラウン[注釈 3]との設計上の結びつきはほとんど存在せず、市場でも150系までのクラウンセダンと、XS10系の違いは認識されている。3ナンバー車の設定があることや、アルミホイールを装備するオプションがあることが、クラウンセダンとクラウンコンフォートの主な相違点である。ただし、トヨタが公表している車両系統図上は、150系クラウンセダンの後継がXS10系クラウンセダンとなっている[6]

本流のクラウンは1999年にモデルチェンジした11代目で、従来のサッシュレスのHTから窓枠を備えたセダンに変更されたが、こちらは「クラウンセダン」とは呼ばれなかった[7]。トヨタの公式な車両系統図では、11代目クラウンは10代目クラウンHTの後継という位置づけになっている[8]

よって、本項でもトヨタの公式な考え方に従い、11代目から16代目までのクラウンは「クラウンセダン」として取り扱わない。

パトカーは150系までクラウンセダンを採用していたが、XS10系クラウンセダンは採用されず、11代目以降の窓枠付きとなったクラウンが採用されることになった[注釈 4]

日本国内の需要減少および北米向けトヨタ・アバロンを統合することにより、16代目ではクラウン(クロスオーバー)クラウン(スポーツ)クラウン(エステート)、そして従来通りFRベースのセダンタイプとなるクラウンの4タイプで構成されることとなった。16代目クラウンのセダンタイプは他タイプとの区別のため、外部メディアでは「クラウンセダン」と呼称されることが多い。
初代(シリーズ通算5代目) S80・100系(1974年 - 1979年)「トヨタ・クラウン#5代目_S8#/9#/10#型(1974年_-_1979年)」も参照80系クラウンセダン 2000スーパーサルーン(1974年10月発売型)80系クラウンセダン(輸出仕様)

1974年10月に登場。日本国内向けの4ドアHTの発売に伴い、「クラウンセダン」という名称で登場する[5][9]。前モデルのスピンドルシェイプから直線基調のスタイルに一転した。セダンは最上級グレードに「ロイヤルサルーン」が追加される。グレードはスタンダード/デラックス-A(従来のオーナーデラックス)/デラックス/スーパーデラックス/スーパーサルーン/ロイヤルサルーンの6種類[5]。エンジンはM型6気筒2,000ccを中心に4M型2,600cc6気筒とタクシー用LPG仕様の5R型4気筒。LPG仕様には6気筒M型エンジン車の設定もあり、型式はMS80(M型)RS80(5R型)MS85(4M型)であった。スタンダードは総輪ドラムブレーキとタクシー専用のインパネを採用し、計器盤を改造することなくタコグラフと料金メーター・無線機の取り付けに対応していた。冷房装置は吊り下げ式クーラー。

1976年5月 - 2000EFIのみ51年排ガス規制適合。型式はセダン/ハードトップ共通のC-MS100型。

1976年11月 - マイナーチェンジ/内装色を同系色で統一(STDとDX-A除く)/AT車に足踏み式パーキングブレーキの採用。

1977年10月 - L型2,200ccディーゼルエンジン搭載車追加。

1978年2月 - 再度のマイナーチェンジでテールランプにはフォードサンダーバード風にクラウンの王冠のマークが入る。フロントのクリヤーランプもサイドまで回りこむデザインに。

1978年9月 - ディーゼルエンジン搭載車に4速オートマチックを追加(ただし寒冷地仕様車には設定無)。

2代目(シリーズ通算6代目) S110系(1979年 - 1983年)「トヨタ・クラウン#6代目_S11#型(1979年_-_1983年)」も参照110系クラウンセダン

1979年9月に登場。タクシースタンダード・スタンダードは丸目4灯シールドビームと総輪ドラムブレーキ、デラックス以上は角目4灯ライト(ただしスーパーサルーン以上はハロゲンビーム化)と前輪ディスクブレーキ(ロイヤルサルーン系は更に後輪もディスクブレーキ化)だった。グレードはタクシーSTD/STD/DX-A/DX/スーパーDX/スーパーサルーン/ロイヤルサルーンの7種類。エンジンは2,600cc車は排気量アップされた2,800ccの5M-EU型と既存の6気筒2,000ccM型と5R型4気筒LPG・L型4気筒ディーゼル。タクシースタンダード仕様はタクシー専用グレードで計器盤もタクシー専用・冷房装置も吊り下げ式クーラーとなっている。

1980年1月 - M型6気筒LPG仕様を追加。

1980年11月 - 6気筒2000ターボ車を追加。タコメーターが装備される。既存グレードは一部変更でパワーウインドにロック機構を追加/DX-A以上の2,000cc車はバンパーモールが大型化される。

1981年8月 - マイナーチェンジで異形2灯に変更された(但しタクシースタンダード・スタンダードは丸型4灯シールドビーム)。スーパーデラックス以上はヘッドランプ一体型フォグランプを装備。2000EFIは軽量・コンパクトの1G-EUに変更されAT車は2ウェイODつきで燃費を大幅に向上した。2,800cc車にはDOHC車も追加された。6気筒LPG車にはフロアAT車を追加。

1982年8月 - ディーゼル車のモア・パワーの声にこたえてターボディーゼル車を追加。L型2200ディーゼルの排気量をアップした2,446ccの2L-T型を搭載し96馬力までパワーアップした。

3代目(シリーズ通算7代目) S120系(1983年 - 1987年)「トヨタ・クラウン#7代目_S12#型(1983年_-_1987年)」も参照120系クラウンセダン(2800ロイヤルサルーン 1983年9月発売型)120系クラウンセダン 3000ロイヤルサルーンG(1985年型)


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:172 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef