クライスラー・300
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クライスラー・300(Chrysler 300 )は、ステランティス・ノースアメリカ(旧・クライスラー)のクライスラーブランドで販売する高級乗用車である。「クライスラー・300M」の後継モデルであり、1955年に始まった往年のクライスラーを代表する高級セダン「クライスラー・300レターシリーズ」を近代的にアレンジしたモデルでもある。
初代(2004年-2011年)

クライスラー・300/300C(初代)
300C

概要
販売期間2004年 - 2011年
ボディ
乗車定員5名
ボディタイプ4ドアセダン
5ドアステーションワゴン
駆動方式後輪駆動
パワートレイン
エンジン2.7L LHエンジン V型6気筒
3.5L V型6気筒 SOHC
5.7L ヘミエンジン V型8気筒
6.1L ヘミエンジン V型8気筒
3.0L OM642エンジン V型6気筒
最高出力345 PS/5,000 rpm
最大トルク53.90 kgfm/4,000 rpm
変速機4/5速AT
車両寸法
ホイールベース3,050 mm
全長5,000 mm
全幅1,910 mm
全高1,480 mm
車両重量1,910 kg
その他
同車台ダッジ・チャージャー
ダッジ・チャレンジャー
ダッジ・マグナム
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2001年デトロイト・オートショーに1950年代スタイルの「ダッジ スーパー 8 HEMI」コンセプトとして出展されたモデルを前身とし、2004年に、「クライスラー 300」として発売された。迫力あるスタイル、充実した装備にもかかわらず日欧の競合車と比較して安価だったことなどから大変な人気モデルとなり、旧ダイムラークライスラー、クライスラー部門の業績回復に貢献した。なお2006年のガソリン価格高騰によるトレンドの変化以降の販売は低調で推移した。

デザインはジープ&トラックデザインの副社長、ラルフ・ジルによって行われた。リアに300Mの意匠の名残を見ることができる。また、1998年にデトロイトオートショーで発表されたクライスラーのコンセプトカー「クロノス」のグリルデザインが生かされている。プラットフォームは「クライスラー・LXプラットフォーム」と呼ばれるもので、メルセデス・ベンツ・Eクラス(W210/S210)の構成部品が、リアサスペンションやトランスミッションなどに流用されている。後輪駆動を基本とし、トップグレードの300CにはV型8気筒ヘミエンジンが搭載される。

当初のグレードは、2.7リットルV型6気筒OHCエンジン(190馬力)の“ベースグレード”、3.5リットルV型6気筒OHCエンジン(250馬力)の“ツーリンググレード”、そして5.8リットルV型8気筒OHVヘミエンジン(340馬力)を搭載する“300C”、の3種類であり、いずれもセダンであった。2005年2月、専用バンパーと20インチホイールを装備し、6.1リットルV型8気筒OHVヘミエンジン(425馬力)を搭載した“SRT-8”が追加された。ヘミエンジンは、気筒休止機構(8気筒→4気筒)を採用しているため、6リットル前後の大排気量車の割には燃費が良く、2006年以降のガソリン価格高騰時にもそこそこの売り上げを見せた。

2005年には「北米カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞、また「カナダディアン・カー・オブ・ザ・イヤー(新型高級車部門)」に選出されている。

2004年、プラットフォームを共用するワゴン車である「ダッジ・マグナム」がアメリカで発売されたが、アメリカ以外の幾つかの市場においては、このモデルのバッジエンジニアリングにより「300のステーションワゴン」として販売されることになった。セダンでのラグジュアリースポーツのイメージを損なわないよう北米では発売されず、国外ではマグナムより高価格設定の300シリーズとする方が収益性が良いため、欧州、アジア、オセアニアのみの輸出専用モデルとなったものとされる。クライスラーはダッジ・マグナムを2008年中に廃止した。
日本での販売

セダンの3グレード、ワゴンの2グレードが、クライスラー日本(当時はダイムラークライスラー日本)により正規販売されている。それらの呼称には、アメリカ本国での本来の名称との間に紛らわしい差異が生じており、注意を要する。

V型8気筒モデルのグレード名である「C」を併せた「300C」が、日本での車名となっている。アメリカ本国での車名は「300」である。

V型6気筒モデルのグレード名である「ツーリング」が、日本ではワゴンモデルの呼称として使用されている。アメリカ本国での「クライスラー300・ツーリング」は、
セダンである。

なお、日本で販売されている「300C」の右ハンドル車と「300Cツーリング」は、オーストリアグラーツにて製造・輸出されている。

導入当初は左ハンドル車のみだったが、2005年10月14日に右ハンドル車が導入された(セダンのV型8気筒 5.7リットルモデルのみ左・右のいずれかのハンドルが選択可能・セダンのV型6気筒3.5リットル及びSRT8並びにツーリング全モデルは右ハンドル専用となる)。

しかし、2009年モデルではツーリングモデルが廃止、さらに2010年6月15日に発表された2010年モデルでは新たに「ECOランプ」が装着されたものの、トップモデルのSRT8並びにV型8気筒5.7リットルモデルの右ハンドル車が廃止となったことで、車両価格が若干ながら値下げとなった。同時にプラットフォームを共用する「ダッジ・チャージャー」と比べて全体的に金額は高いものの、右ハンドルの存在があるというアピールポイントを失う結果となってしまった。また2011年1月8日には右ハンドル車投入以降に廃止となった3.5リットルの左ハンドル車が復活し、価格も398万円という輸入車でのFセグメントでは低価格だが、それに伴い右ハンドル車が逆に高くなるという現象が起きていた。
2代目(2011年-2024年予定)


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