クライスラー・ネオン
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ネオン(英:Neon )は、アメリカ合衆国のクライスラー(現:フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が製造・販売していた乗用車
概要

当時北米市場で席捲していた日本製や韓国製小型車に対抗して企画されたコンパクトカーである。安価なこれらの自動車に対抗するため、車体について徹底したコスト削減が図られているのが特徴的であった。

北米ではダッジブランド(ダッジ・ネオン)もしくはプリムスブランド(プリムス・ネオン)で販売されたが、欧州やアジア市場ではクライスラーブランドで発売された。通常、販売チャネルが異なると同一車種でも名前が変わることが多いが、このネオンの場合には企画段階で各ブランド共通の車名が用いられることが予め決められた珍しい例であった。

また、ダッジ・ネオン、プリムス・ネオン共に先代車種が存在するのに対しクライスラー・ネオンにおいては特定の先代を持たないのも特徴である。
初代(1994年 - 1999年)

クライスラー・ネオン(初代)

概要
製造国 アメリカ合衆国(ベルビディア)
メキシコトルーカ
販売期間1994年 - 1999年(生産終了)
ボディ
ボディタイプ4ドアセダン
2ドアクーペ
パワートレイン
エンジン1.8L SOHC 16バルブ
2.0L SOHC 16バルブ
2.0L DOHC 16バルブ
変速機5速MT
3速AT
車両寸法
ホイールベース2,642 mm
全長4,364 mm
全幅1,714 mm
全高1,369 mm
車両重量1,080 - ???? kg
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1994年1月、北米国際オートショー(NAIAS)で発表、横置き直4 2.0L エンジンを搭載する小型セダンとして、アメリカカナダで同月より販売が開始された。同年中には2ドアクーペも登場している[1]

スタイリング上の特徴は、当時同社が推し進めていた、長いホイールベースと、ボンネットを短く見せる前進させたAピラーとの組み合わせによる「キャビンフォワードパッケージ」[* 1]で、さらに、異形丸型2灯式ヘッドランプを採用した親しみのあるフロントマスクとし、広告展開では正面を向いて Hi. と陽気にアピールしていた[* 2]

アメリカ本国ではベースモデル(エアコン無し、MT車)が8975ドルという低価格で登場した[2]。それ以前から低価格である事が予告されており、当時日本のマスメディアからはGMのサターンと共に「日本車キラー」と呼ばれていたが[3][4]、実態は廉価車として割り切って足回りトランクルーム内側の塗装を省略し[* 3]、後席のパワーウインドウも設定が無いなど、日本車には見られない極端なコストダウンが行われていた。カーグラフィック誌の長期レポートでもタイヤ交換のジャッキアップの際、純正の車載ジャッキを使ったにも関わらず、ジャッキアップポイントの「耳」がことごとく潰れたことが報告されている。 セダン(リア)

日本では、1996年6月に4ドアセダンが右ハンドルで発売された[5]。廉価版のSE(当初、本体価格が129万9千円[6])、中間グレードのLE、装備を充実させた最上級のLXが輸入され、12月までに994台が販売された[7]。大半がフロアの3速ATだったが、ごく少数5速フロアMTも販売された。右ハンドルモデルは、イギリスオーストラリアへも輸出された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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