クムバ
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クムバ(: ?????, Kumbha)は、インド神話に登場するラークシャサである。叙事詩ラーマーヤナ』によると、ラーヴァナの弟クムバカルナの息子で、ニクムバと兄弟。アヨーディヤーの王子ラーマとの戦争では、ヴァナラ軍の武将マインダとドゥヴィヴィダ、アンガダスグリーヴァと戦った[1]
神話

父クムバカルナの戦死後、ラーヴァナの王子たちをはじめとする多くの武将が討たれ、ラークシャサ軍の敗北がランカーに達すると、ラーヴァナはクムバ、ニクムバ、ユーパークシャ、ショーニタークシャ、プラジャンガらに突撃の命令を下した。しかしユーパークシャ、ショーニタークシャ、プラジャンガらの武将が次々に討たれたため、ラークシャサの軍勢はクムバのもとに逃走した。クムバはユーパークシャとショーニタークシャを討ったマインダとドゥヴィヴィダを弓矢で攻撃して気絶させ、プラジャンガを討ったアンガダの頭を矢で射抜き、片目を潰す活躍をした。アンガダは傷つきながらも巨木を引き抜いて反撃を試みたが、クムバは矢で巨木を破壊し、さらにアンガダを気絶させた。自軍の苦戦を知らされたラーマはジャームバヴァットやスシェーナらを出撃させたが、クムバの矢による攻撃は天地を覆うほどであり、彼らを寄せ付けなかった。一方、追いすがるスグリーヴァに対しても、矢を放って相手の全身を傷つけたが、スグリーヴァは強引に弓を奪って破壊した。武器を失ったクムバはたじろいだが、スグリーヴァはクムバを称賛した。「汝の力と弓の腕前は見事なものだ。弓はインドラジットに劣らず、力はラーヴァナに比類しよう。しかし今汝は疲れている。しばらく休んでから我と戦え。我の力量を思い知らせてやろう」。クムバはこの言葉に奮起し、休むことなくスグリーヴァと戦った。両者は激しく格闘し、一度は海に投げ飛ばされたクムバであったが、すぐに海中から飛び出して相手の胸を痛打した。しかしスグリーヴァはクムバの胸を打ち返した。この一撃でクムバは地に打ち落とされ、息絶えた。クムバの戦死後、兄弟のニクムバはハヌマーンと戦って討たれた[1]
脚注^ a b 阿部訳、p.401-402。

参考文献

『ラーマーヤナ 世界文学全集III-2』
阿部知二訳、講談社、1966年。 










ラーマーヤナ
登場人物

イクシュヴァーク王家

ラーマ

ラクシュマナ

シーター

バラタ

シャトルグナ

ダシャラタ

カウサリヤー

カイケーイー

スミトラー

ジャナカ

マンタラー

ヴァナラ

ハヌマーン

スグリーヴァ

ヴァーリン

アンガダ

スシェーナ

ガンダマーダナ

ナラ

ニーラ

マインダ

ドゥヴィヴィダ

ターラー

ルーマー

ジャーンバヴァット

ラークシャサ

ラーヴァナ

クンバカルナ

ヴィビーシャナ

カラ

シュールパナカー

マンドーダリー

ダニヤマーリニー

インドラジット

アクシャ

アティカーヤ

ナラーンタカ

デーヴァーンタカ

トリシラス

クムバ

ニクムバ

ヴィディユッジフヴァ

サラマー

トリジャター

ニクムビラー

鳥族

ガルダ

サムパーティ

ジャターユ

その他の登場人物

アガスティヤ

アナスーヤー

ヴァシシュタ

ヴァールミーキ

ヴィシュヴァーミトラ

カバンダ

ターラカー

マーリーチャ

リシュヤ・シュリンガ


地名

アヨーディヤー

ミティラー

ダンダカの森

キシュキンダー

ランカー島

挿話

乳海撹拌

ガンガーの降下

アハリヤー

トリシャンク

サガラ

バギーラタ

メーナカー

ラムバー

派生文学

ラグ・ヴァンシャカーリダーサ作)

ラーヴァナヴァダ(ラーヴァナの殺戮, バッティ作)

マハーヴィーラチャリタ(大武勇の行状, バヴァブーティ作)

ウッタララーマチャリタ(ラーマ王の後日物語, バヴァブーティ作)

バーララーマーヤナ( ラージャシェーカラ作)

ラームチャリトマーナス(トゥルシーダース作)

ラーマキエン

宝物集

関連項目

インド神話

ヒンドゥー教

アヴァターラ

マハーバーラタ

インド文学

インド古典演劇

古式ムエタイ

ケチャ

アダムス・ブリッジ

バヌバクタ・アーチャーリャ

ラヴィ・ヴァルマ



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