クイーン・エリザベス級航空母艦
「クイーン・エリザベス」(奥)と「プリンス・オブ・ウェールズ」(手前)
基本情報
艦種航空母艦
命名基準イギリス国王・王族
建造所ロサイス造船所
クイーン・エリザベス級航空母艦 (クイーンエリザベスきゅうこうくうぼかん、英語: Queen Elizabeth-class aircraft carrier) は、イギリス海軍の航空母艦の艦級。STOVL方式の空母ながらも、満載排水量は6万トンを超えて、イギリス海軍史上最大の軍艦である[3]。計画名はCVF[4][1]。建造単価は約31億ポンド[5][注 1]。 第二次世界大戦で、ドイツ海軍のUボートに苦しめられたイギリスは、戦後も艦隊航空戦力を重視した。第二次世界大戦中に建造・就役した空母の老朽化に伴い、1960年代にはCVA-01級が計画された。しかし、大英帝国の衰退に伴う財政難(英国病)を受けて、当時現用の「イーグル」の排水量(53,060トン)を超えることがないよう強い制約を受けており、また最終的に、予算上の問題を克服できず、1966年にはキャンセルされた[6]。 これを受けて、空母を補完するヘリ空母として計画されていた護衛巡洋艦の機能充実が図られることになり、最終的に、シーハリアー艦上戦闘機の運用に対応したインヴィンシブル級航空母艦(CVS)として結実して、1980年より順次に3隻が就役した。インヴィンシブル級は1982年のフォークランド紛争で活躍し、また湾岸戦争や不朽の自由作戦(アフガニスタンのターリバーン掃討作戦)、イラク戦争でも頻繁に実戦投入された。しかし2010年代には相次いで艦齢30年に達し、退役の時期を迎えることが予測されていた[6]。
来歴
CVA-01級の挫折とインヴィンシブル級