ギャンブルッ!
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ギャンブルッ!
ジャンル
ギャンブル漫画少年漫画
漫画
作者鹿賀ミツル
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表期間2007年4・5合併号 - 2009年16号
巻数全11巻(2009年6月完結)
話数全105話
テンプレート - ノート

『ギャンブルッ! 』は、鹿賀ミツル漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)で2007年4・5合併号から2009年16号まで連載されていた。単行本は全11巻。全105話。
概要

もともとは全8回で終了の短期集中連載だったが、読者の人気が高かったため短期連載中にそのまま週刊連載に昇格したという、2000年代のサンデーでは珍しい作品。少年漫画としては珍しく、ギャンブルを題材としている。

作中で、2021年から2025年頃が物語の舞台であることが示唆されている。[1]

本編連載終了後、近代麻雀オリジナルにて続編的物語『GAMBLER! -勝負師-』が連載された。
あらすじ

20XX年、日本政府がギャンブルを全面合法化し、日本は世界一のギャンブル大国となった。様々なギャンブラーが世界中から集まり、しのぎを削る中、一人の少年マサルが賭けを始める。その天才的な博才とは!?確率とセオリーをねじ伏せる近未来少年賭博物語。
登場人物
主要人物
京本マサル(きょうもと マサル)
本作の
主人公。区立南小学校6年3組。12歳。小柄で草太より若干身長が高く一葉より低い。幼少時に賭けに大敗し行方不明となった父と再会すべく、プロの賭け師を目指す。が、ギャンブルの知識は皆無であり、対戦時にはルールなどをジャンから教わっている。いつも締まりの無い笑顔を浮かべているが、時折周りを戦慄させる表情を見せる。特に、ギャンブルをしているときは性格が変わりやすい。また、命のやり取りを嫌い、ビストロフのロシアンルーレットにおいても「死んでもそんなギャンブルはしない!」と発言するほど。物語中盤で沢尻と出会い、ギャンブル・バーリトゥードに参加。ビストロフとの試合放棄後、ロイコ一味に拉致され、左頬に十字傷を付けられた上、勝負師としての人格が変貌してしまう。ギャンブル・バーリトゥード後は鎌田の家に居候する。場のツキや流れを読み取る、また、それを操る才能があり、多くの場合確率を無視した采配を行う。その采配の的確さと破壊力から、ジャンに「爆弾」と比喩される。この能力は、マサルが小学生になった頃から既に開花している描写があり、ジャンと日にちを選んでジャンケンして連勝していたときに「それが(勝負で勝つ)秘訣」であると言っていたり、父・暁の勝負を初めて見た時、その相手の勝負師・「無敗の化け物」の「影」が見えていて、手本引きの出目を無意識のうちに読んでいた。ギャンブルに必要な資金と生活費を稼ぐために皿洗いなどのバイトをしている。犬以外の動物が苦手。学校生活面では先述の理由から、ほとんど出席していないことが多い上に遅刻の常習犯でもあり、学業の成績も悪く、運動もあまり得意ではない。先述の通り、ギャンブルの知識は皆無だが、過去に父・暁から「なんこ」を教わったことがある。続編的物語『GAMBLER! -勝負師-』では旅打ちの麻雀打ちとなって登場(名前は「勝」)。
ジャン
本作の狂言回し的なポジション。マサルの幼馴染でクラスメイト。金髪。数学博士の父親の英才教育により数学に関しては非凡な頭脳を持つが、年齢ゆえに詰めが甘い部分がある(その要因の1つに、不確定要素も計算しなかったことを父に言われるまで気付かなかった)。マサルの相棒的存在で、アドバイスやルールを教えたりする。 マサルの参謀として大会での勝負に同席し、タイムアウト宣言のタイミングを決めるなど、マサルをサポートしている。基本的にギャラリーだが、マサルの確率を無視した采配を見ているうちに、彼に対する興味やライバル心を抱きつつある。運と計算のどちらかが優れているか結論を出すためにマサルとカジノ・ウォーで交戦する。一葉が2人に助けを求めてきたために中断となるが、勝負師としてはマサルとほぼ互角に渡り合う腕前を見せた。父親の方針でアメリカの大学へ飛び級留学することになっていたが、作中終盤では「こっちのほうが面白そうだから」(父親にはこっぴどく殴られた)と言う理由でアメリカ留学をやめ、マサル、一葉と同じ中学に通う。続編『GAMBLER!-勝負師-』では、勝の財布にある写真にのみ登場。
一葉(かずは)
本作のヒロインでマサルの同級生。クラスで人気No.1の女の子。気が強くて、賭けが嫌い。父のギャンブルの失敗で家族が崩壊しそうになったところをマサルとジャンに助けられ、それ以来マサルに興味を持つ。マサル自身も彼女に思いを寄せているような描写がある。終盤ではマサル、ジャンと同じ中学に通う。続編『GAMBLER!-勝負師-』では、勝の財布にある写真にのみ登場。
沢尻シュンスケ(さわじり シュンスケ)
本作の裏主人公。ギャンブル・バーリトゥード優勝候補筆頭の凄腕ギャンブラー。26歳。前年度北米ギャンブラー選手権優勝者でもある。大会の一週間前、競馬で有り金をすってしまい、電車賃の為に、地下鉄の駅前で自身のパーカーを三百円で人に押し売りしていたところをマサルと出会う。その際にマサルに大会のチラシを渡し、マサルが大会に参加するきっかけを作る。マサルの父・暁のことも知っているらしく、その息子だと知ったことからマサルに注目する。なお、パーカーはマサルに売ろうとして彼に着せていたが、三百円を回収するのを忘れてそのまま持っていかれてしまった(後のマサルのトレードマークとなる)。しかし、一週間後の大会での選手宣誓では、スーツで登場し、参加資金三百万円も用意していたことから、強さがうかがえる。四回戦までを余裕で突破している様子で、マサルの五回戦に同席、代わりに勝負することとなった。結果、見事に勝利を収め、準々決勝一回戦も圧倒的な差額で勝利を収める。鎌田曰く彼にも人に明かせない過去があり、マサル同様絶対に負けられない理由も存在する。そのため大会事務局から配られるデータのプロフィールはデータなしとなっている。準決勝では南米アルゼンチン出身の天才勝負師、マリオ・チャベスと対戦、戦い自体は描かれなかったが、勝利を収め決勝に進出した。マサルとの勝負で自身の過去に関する答え、かつての選択が間違っていたかどうかの答えを出そうとしている。実は急性白血病に冒されており、大会終了後、会場近くの路地裏で血を吐いて倒れている所をクリス・大神の部下に偶然発見され、彼の所有する病院で治療を受けるが、あえてクリスは沢尻の憎悪をあおって自分の手ゴマにしようと目論み、沢尻とその母を捨てた実の父親の骨髄を移植させて、一命を取り留めたが、クリスの思惑に乗るのを嫌い、目を覚ました後は行方をくらましている。ビストロフやギャラスとの勝負では、ギャンブルとは切って離せない確率の領域を、超人的な感覚であっさりと超えてしまい、ジャン曰く、マサルが爆弾なら、沢尻は全方位型の槍。
物語序盤
京本暁(きょうもと あきら)
マサルの父。別名「風神京本」。マサルが一流のギャンブラーになった時、勝負をすることを約束した。「無敗の化け物」との手本引きで大敗し、消息不明となる。その後も勝負師としての活動は続けているようで、噂で聞く程度の名を成せている。大会事務局長クリス・大神と縁があったとされ最終話では彼の手先となり、ギャンブルの闇に飲み込まれたことを示唆する描写がある。
無敗の化け物(むはいのばけもの)
本名不詳。貧相な顔つきで、和服を纏っている。並々ならぬ雰囲気の持ち主で、暁に圧勝した謎の勝負師。その勝負をそばで見ていたマサルが流れを無意識の内に読み取り、手本引きの出目が出た際に「やっぱり」と発言したマサルに目をつけた。最終話にも彼らしき人物の影があったことから、クリス・大神の手下であることが示唆された。無口で、劇中では一言も台詞を言う場面はない。
ボス
クラブを経営しているプロギャンブラー。スキンヘッドで喫煙者。約束を守らないやつは嫌いらしい。
チンチロリンでマサルに破れ、以後彼の才能に注目している。ギャンブル・バーリトゥードにも参加し、一回戦は勝てたが、二回戦で伊達に敗北する。マサルからは、名前か「お兄さん」で呼ばれている。
マーレ
バカラを得意とする女性の凄腕プロギャンブラー。バカラの目の出方をメモし、絶えずバランスをみて賭けをする。一度事故で臨死体験した後、「神に愛された女」として各地の賭場で猛威を振るっていた。ボスに紹介されたマサルと交戦(マサルの所持金が少なかったため、ミニバカラで対戦)するも、確率を度外視したマサルの采配に戦意喪失する。マサルが負けた場合、負け分の不足分は臓器を抽出して換金する旨を言うなど冷酷な一面も見られた。ギャンブル・バーリトゥードに参加し、一回戦は突破するものの、途中で脱落。作中ではマサルに敗北後もあとがきのイラストによく登場する。
草太(そうた)
マサルのクラスメイト。弱気な性格故、猛に賭けのカモにされていた折、マサルと相談する。猛に毟られた不足分をバイトして稼ぎ、さらに用意した掛け金で猛にチョボイチで再戦。全目賭けで対抗し、すべて出目を当てた末に猛に勝利。これ以降はギャンブルから身を引いた。
猛(たけし)
マサルのクラスメイト。ショートヘアと鋭い目付きに三白眼と下睫が特徴。賭けで弱者から金をムシリとり、自身の取り巻きの台詞によれば高校生も飼っているという。早食いやチョボイチで草太から毟るも、マサルの仕立て上げた草太にチョボイチでリベンジ(マサルも同時参加)され、最終的には負けたときの莫大な払戻金の圧力に押され、半ば逃げる形で敗北。それ以降は、草太に手を出す描写はない。
ガエル
オールを得意とする初老のギャンブラー。賭けに勝つよりも人の人生を破滅させることを楽しんでおり、一葉の父を苦しめた張本人でもある。禿げ頭で太っており、上半身裸の上に高価な衣類を羽織っているうえにアクセサリーもつけている。また、卑しい笑みを浮かべているが、マサルとの勝負では、マサルの「俺は間1枚しか狙わない」という言葉を聞き、もしそうなった時のために少しずつ場に溜まったアンティ(参加料)を削ったり、「間1枚で10倍オールを狙うやつはいない。やるとしても安レートでお遊び程度でやるものだ」と言うなど、勝負師としての慎重・冷静さや常人としての感性も持ち合わせている。当初は自分が優位であったが、マサルの「間1枚しか引かない」フォームを崩さないスタイルにだんだん傾倒されていき、これまでのツケが回り自身もマサルによって破滅させられかけるが、一葉の涙を見たマサルが自身の過去を思いだしてしまったため、一葉の父の借金を帳消しにすることで場を畳んだ。その直後、マサルに「(カードを引かなくて)よかったね」と言われ、勝負が終わった直後に引いたカードがマサルの「間1枚」の当たり札であった。
ギャンブル・バーリトゥード編
主催者側の人物
クリス・大神(クリス・おおがみ)
本作の
黒幕的存在。ギャンブル・バーリトゥードの大会事務局長。片目に大きな傷がある。五回戦を棄権したマサルに失望し、試練を課すと称してロイコ一味に連絡を取りマサルを拉致させる。だが予想に反してマサルが生還し、自分の下に辿り着いたため、「謝罪の意味も兼ねて、もし君が優勝したら君の望むものを何でも与える」と約束する。その後、決勝戦でマサルと沢尻が同着優勝となった為契約不履行と判断しマサルの願いは叶えなかったが、何か裏でたくらんでいるようで、マサルをスカウトするも断られ、沢尻にも逃げられてしまう。
司会者の女性
本名不明。大会の司会者を勤める女性。ショートヘアで左目の下に泣き黒子がある。タキシードを着用している。
一回戦
鎌田(かまた)
関東一円の博徒の長をしている、90歳の老人。ギャンブル歴80年という百戦錬磨の博徒であり、ヤクザたちも従え、警察にもパイプを持っている。
太平洋戦争時(当時10歳)での空襲の経験からジンクスを信じ、それを使った話術で相手を精神的に追い込む戦法を得意とする。一回戦でマサルとインディアンポーカーで対戦。前述通りジンクスを用いた戦法でマサルを追いつめるが、ジンクスから逃れるのではなく真っ向から立ち向かう戦法をとったマサルに興味を持ち、激戦の末「マサルの将来を見てみたい」という想いを抱き自ら手を引いた。決着後、マサルの後見人になることを申し出たが、マサルに断られたため、その後は仲間としてマサルを影に日向に見守り、時に協力することもある。


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