ギャラリーフェイク
[Wikipedia|▼Menu]

ギャラリーフェイク
漫画
作者
細野不二彦
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックスピリッツ
月刊!スピリッツ
ビッグコミック増刊
レーベルビッグコミックス
発表期間1992年 - 2005年
2012年
2016年 -
巻数単行本:既刊38巻(2024年2月現在)
文庫版:全23巻

漫画番外編など
漫画:ギャラリーフェイクANNEX
作者細野不二彦
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックスピリッツ増刊号ManPuku
発表期間1998年
話数1話
その他『細野不二彦短編集』に収録
漫画:ギャラリーCATS
作者細野不二彦
出版社小学館
掲載誌細野不二彦短編集2
(単行本描き下ろし収録)
発表期間2016年
話数1話
漫画:ギャラリーフェイク特別編 国宝Gメンの憂鬱
作者細野不二彦
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック増刊
発表号2018年10月号 - (読切)
話数1話
その他『細野不二彦短編集3』に収録[注 1]
漫画:ギャラリーフェイク外伝 少年フジタの鎌倉事件
作者細野不二彦
出版社小学館
掲載誌ビッグコミック
発表号2021年11号掲載 - (読切)
話数1話
その他『細野不二彦初期短編集 B面』に収録
『ギャラリーフェイク』36巻に再録
漫画:悪女ギャラリーフェイク
原作・原案など細野不二彦
山脇麻生(構成)
十九島信(構成)
作画五郎丸えみ
出版社カカオジャパン
ページ・カンパニー
掲載サイトピッコマ
kakaopage
発表期間2024年3月7日[1] -
その他リメイク[1]

アニメ
原作細野不二彦
監督西森章(1話 - 12話)
山崎理(13話 - 最終回)
シリーズ構成十川誠志(1話 - 12話)
キャラクターデザイン佐々木敏子
音楽Face 2 fAKE
アニメーション制作東京ムービー(1話 - 25話)
東京キッズ(26話 - 最終回)
製作テレビ東京アニプレックス
放送局テレビ東京系
放送期間2005年1月8日 - 9月24日
話数全37話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『ギャラリーフェイク』(Gallery Fake)は、細野不二彦による日本漫画小学館青年向け漫画雑誌ビッグコミックスピリッツ』にて1992年より不定期連載で開始し、2005年に全32巻で完結した。その後、2012年に復活し、2023年現在は『ビッグコミック増刊』にて連載中。贋作レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』のオーナー藤田玲司を主人公に、美術品をテーマとした基本1話完結のショートストーリーが展開される。第41回(平成7年度)小学館漫画賞を受賞。2016年11月時点で累計部数は1000万部を突破している[2]

2005年にアニメ化され、テレビ東京系列で放送された。また、WEBドラマとして音声コミックが2003年2月1日から7月25日にかけて公開されていた[3]
ストーリー

表向きは贋作・レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』を舞台に、オーナー藤田玲司が、様々な登場人物と様々な美術品を通じて、時に世界を駆け巡り、「美とは何か?」を追い求める。主人公は単なる守銭奴・単なるビジネスではなく、アートへの奉仕者、美の探求者として清濁併せ呑む人物として描かれている。美術・芸術・骨董・その背景となる歴史などの多分野にわたる薀蓄的描写があり、助手サラ・ハリファとのほのかな恋の行方も描かれる。1話1エピソードが基本で、2話1エピソード、3話1エピソードの中長編がいくつかある。エピソード毎にゲストキャラクターがいるので、レギュラー、準レギュラーを含め登場人物は大変多い。

芸術に絡んで社会問題・時事問題にも言及するなどしており、物語は美術方面の商業的な話題から推理サスペンス、コミカルな人間模様、陰惨な事件、時に憎み合い時に愛し合う人々の交流、文化財保護にまつわる制度面の問題など、多岐にわたる。
登場人物

声は「WEBドラマ版 / TVアニメ版」の順。
主要人物
藤田玲司(ふじた れいじ)
声 -
子安武人 / 森川智之主人公。アートギャラリー「ギャラリーフェイク」を営む美術商。メトロポリタン美術館(MET)の元キュレーター。30代後半の中肉中背の男性。西洋絵画を始めとして東洋美術、彫刻や陶芸、古美術、骨董品、民芸品、果ては玩具まで美術品全般に造詣が深く、知識や観察力(鑑定眼)に優れる[注 2]。加えて高い複製や修復(修理)技術を持ち、特に西洋絵画の贋作製作に長ける。表向きは贋作・レプリカなどの美術品を専門に扱うアートギャラリー「ギャラリーフェイク」を経営しているが、その裏では税金逃れの横流し品や盗品などの表のマーケットで扱えない真作を法外な値段で売る闇商売をしており、美術界の鼻つまみ者として厄介者扱いされている。その商売柄、語学に堪能で駆け引きに秀でており、裏社会との繋がりやコネもある。また、本業の傍らで幻のモナ・リザとされる絵画を探している。贋作騒動で画壇を追われた日本画家の父を持ち、幼少より美術に接する。美大を卒業後、メトロポリタン美術館(MET)のキュレーターに採用され、上記の天才的な技術と豊富な知識、美術に対する情熱から「プロフェッサー・フジタ」と評される有名人となる。ところが同僚の不正(美術品の横流し)に気づいたため、逆に罠に嵌められて退職を余儀なくされる。その後、帰国して悪徳画商・菱沼棋一郎の世話になり、彼から裏商売を学ぶが、その悪辣なやり方から袂を分かち独立した過去を持つ。悪徳美術商と見なされているが、美に対する考えはMET時代と変わらず真摯であり、美を解さない者や美術界の不当な権威主義には厳しい。ギャラリーでの展示も贋作ばかりの中に常に真作・傑作をわずかに混ぜており、真作と知らずに足を止めて鑑賞する客を見極めている。裏商売も、美を解さずただ大金を叩いて買うような手合に対しては贋作を真作と偽って法外な値段で売りつけるが、逆に美を理解する者に対しては真作を二束三文で売ることも厭わない。一目には悪徳に見えることもその実は美術品の紛失や散逸を防ぐためであり、利害に絡まない第三者の押し付けがましい理想論を嘲笑う。また、美術に素質がある人間への支援も惜しまずパトロンや人材の仲介なども行っている(4#5や27#8など)。このため、藤田の人となりを知って賀茂のように評価を翻した者もいれば、三田村や地蔵のように普段は批判しつつも藤田を更生させたいと考える者も多い。また、MET時代の藤田を知る者でも、現在の彼を知って失望する者もいれば(1#6)、変わらず接する者もいる(24#3)。億単位の美術品を扱っているが、プライベートはガサツで風呂なしボロアパートに住む。タバコを吸いながらパチンコをするシーンも多い。美術とパチンコ以外では蟹が大好物で、特に蟹チャーハンは自らこだわって調理する[4]。若作りだが顔立ちは悪くなくスマートであるため、比較的モテることが多く、女性関係は幅広い(失敗も多い)。サラに対しては、彼女の好意を知りつつも男女の仲にはならず、のらりくらりとかわす。しかし、大事には思っており、サラが飛行機事故で亡くなったと思われた時には酷く取り乱した(28#5)。名前の元ネタは画家の藤田嗣治から。
サラ・ハリファ
声 - 西村ちなみ / 川澄綾子メインヒロイン。藤田の助手。アラブの王族出身で富豪。浅黒い肌と長い黒髪の中東系の美少女。年齢は不明(パソコン通信では19歳と自称。作中では飲酒している)。見た目や言動は天真爛漫な少女そのものだが、実は王族出身で資産家。右腕に酷い火傷の痕がある。後述の経緯から日本に流れ着き、傷ついたゴッホの「ひまわり」の一件で藤田に助けられ、押しかけるような形で彼の助手として「ギャラリーフェイク」に勤め始める。藤田を好いており、積極的にアプローチすることもあるが、当の藤田が朴念仁であることや、のらりくらりとかわすために業を煮やすことも多い。日本での生活では都内の高級ホテルのスイートルームを年間契約で借り切って一人暮らしをしている。その出自は「Q首長国」の王族で、幼少より西洋美術に見識のあった両親の元で育つ(両親の一族内での地位は不明)。ところがクーデターによって両親を失って国を追われ(この際に右腕を負傷する)、その逃避行中に形見の「ひまわり」を騙し取られてしまう。そのため「ひまわり」の行方を追って日本に辿り着き、藤田によって取り戻すことに成功する。上記のクーデターの詳細は不明だが、親戚は健在である上、両親の莫大な遺産は維持されている(加えて日本の外務省が気を遣う要人でもある)。故国に帰省するエピソードもあり、現在も日本にいるのは、あくまで藤田に惚れているためである。美術知識・鑑定眼はほぼ素人に近いが、幼少より一流の美術品を見てきた経験による感性や色彩感覚など鋭敏な美的センスはある。また資産家であるため、自分が良いと思ったことに対する金払いは非常によく、千手が露頭で売っていた腕時計に言い値の300万円を小切手でポンと払うなどしている。また、上流階級の出であるため、社交性は高く、チャリティーなども主催している。
三田村小夜子(みたむら さよこ)
声 - かかずゆみ / 雪野五月準ヒロインかつ藤田のライバル。私立高田美術館の館長。ニューヨーク近代美術館の元キュレーター。気が強く生真面目な美人。28歳(登場時)。エール大学卒、日本人女性初となるニューヨーク近代美術館のキュレーターを務めた経歴を持つ。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:180 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef