ギアリング級駆逐艦
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ギアリング級駆逐艦

基本情報
種別駆逐艦
命名基準海軍功労者
運用者

 アメリカ海軍

 中華民国海軍

 ギリシャ海軍

 大韓民国海軍

 スペイン海軍

 トルコ海軍

 パキスタン海軍

 アルゼンチン海軍

 ブラジル海軍

 メキシコ海軍

 エクアドル海軍

 イラン海軍

建造期間1944年 - 1951年
就役期間 1945年 - 1987年
計画数152隻
建造数94隻
前級アレン・M・サムナー級
次級ノーフォーク級(DL)
フォレスト・シャーマン級(DD)
要目
基準排水量2,450トン
満載排水量3,480トン ?
※装備による
全長118.93m
最大幅12.46m
ボイラーB&W製(39.7kgf/cm2, 454℃)×4缶
主機GE蒸気タービン×2基(30,000 hp (22 MW))
推進器スクリュープロペラ×2軸
速力最大34.5ノット
航続距離6,490海里 / 11ノット
5,690海里 / 15ノット
4,380海里 / 20ノット
乗員336名
兵装#兵装・電装要目を参照
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ギアリング級駆逐艦(英語: Gearing-class destroyer)は、アメリカ海軍駆逐艦の艦級。アレン・M・サムナー級の航続性能を強化した改良型であり、またフレッチャー級の最終発展型である。

第二次世界大戦終了直前の1945年3月から就役を開始しており、152隻建造予定だったが戦争終結・建造中止のため98隻で打ち止めとなった。ほとんどの艦は戦後に就役しており、改修を受けながら長く用いられ、アメリカ海軍には1970年代まで在籍していた。またその後も西側諸国に広く供与・売却されており、最後の艦は2014年にようやく退役した。

なおネームシップの艦名は、3代にわたって海軍軍人であったヘンリー・シャルファン・ギアリング(3世まで)から採られている。
設計

サムナー級は重兵装で好評であったものの、このために却って凌波性と航続性能が低下したという問題があった。これを解決するため、本級では船体を4.3メートル延長し、前部機械室と後部缶室の間に燃料庫を設置した。これによって燃料搭載量が増加(538トンから708トンへ)したことにより航続距離は延伸され、後部船体が延長されたことから耐航性も改善、また機械室と缶室の間に中間区画が設置されることになったため抗堪性も向上した[1][2]

主機関はサムナー級のものが踏襲されており、主ボイラーはバブコック・アンド・ウィルコックス(B&W)社製の重油専焼式水管ボイラーを4缶、主機はゼネラル・エレクトリック(GE)社製のオール・ギヤード蒸気タービンを2基搭載した(一部他機種あり)。同出力ではあるが、船体長が長くなったことから速力の向上も期待されたものの、こちらは却って低下する結果となった。これは重兵装化による艦の質量増大が、船体長延長による造波抵抗の低減で補えないほどであったためと考えられており、34ノットという速力は、列強の同世代駆逐艦中最低の数字であった[3]
装備

新造時の兵装は、原型となったサムナー級のものがおおむね踏襲されており、主砲としては、38口径5インチ両用砲を3基の連装砲塔に配して、艦前部に2基を背負式に、後部に1基を搭載している。ボフォース 40mm高角機銃に関しても、当初は連装砲架2基と4連装砲架2基の計12門であったものが、日本軍特別攻撃隊の脅威の深刻化に伴って、後部長魚雷発射管が4連装砲架に交換されている点も同様である。ただし本級の竣工は1945年から1946年と終戦を跨いでいることから、中期建造艦では当初から上記のような装備要領となっており、後期建造艦では長魚雷発射管をもたない艦もあった[1]
戦後の改装
護衛駆逐艦 (DDE)

エパーソン(DD-719)、バジロン(DD-824)は建造途中の1948年1月、艦種記号をDDE(護衛駆逐艦)に改めて、対潜艦として就役した。Mk.38 38口径5インチ連装砲2番砲塔を搭載しない代わりに、旋回型のヘッジホッグ対潜迫撃砲またはMk.108対潜ロケット砲1基を搭載している。


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