キール_(料理)
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キール
キール
別名パヤサム、パヤサ、Ksheeram、フェレニ
発祥地イランインド亜大陸
地域イラン、アフガニスタン、インド、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、ネパール[1]
主な材料米、乳、砂糖、カルダモンジャグリーピスタチオアーモンド
派生料理オオムギ・キール、 カボチャ・キール、パヤサム、ぺヤシュ
食物エネルギー
(あたり)249[2] kcal
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キール(ヒンディー語: ???、Kheer)またはフィルニ(Firni)は、インド亜大陸発祥のライスプディングである。ブルグルタピオカバーミセリスイートコーンの中から一種類と乳、砂糖を煮て作られる。カルダモンレーズンサフランカシューナッツピスタチオアーモンド、その他のドライフルーツやナッツを用いて風味付けされる。典型的には食事中あるいはデザートとして供される。キールほどどろりとしていない多くの種類があり、これらはmeetha bhaat、payasam、payasaなどと呼ばれる[3]
名称キールの作り方の絵画が載っている16世紀のインドの料理本「Nimmatnama-i-Nasiruddin-Shahi」のページ。

ヒンディー語マラーティー語、 ??? kh?r; パンジャーブ語、????/???; オリヤー語、???? khiri; シンド語、????; ウルドゥー語、????; ディベヒ語、???? "kiru"; ネパール語、???。「パヤサム payasam」(タミル語: ???????、テルグ語: ?????、マラヤーラム語: ?????)、「パヤサ payasa」(カンナダ語: ????)、「ペヤシュ peyash」(ベンガル語: ??????)、faesh(シレット語: ????)、payox(アッサム語: ?????)、Passys(コンカニ語: ????)とも呼ばれる[4]グジャラート語では、d?dp?k(??????)と呼ばれることが多い。シレットの一部ではfirni、イランではFerni(????)とも呼ばれる。
地域による差異

キールはインドのイスラム帝国シェフの厨房で生まれた。インドのムスリムにとって、特にイード(祝祭)の重要な甘い料理である。ムスリム食文化は後に他のインド人にも影響を与え、キールやその変種のような一部の料理はヒンドゥー教の祭、寺院、全ての特別な日に広く作られる。(北インドで使われる)「キール」という用語はサンスクリット語の単語 Ksheera (乳の意)に由来するかもしれない。このサンスクリット語の単語はウルドゥー語へ借用された[5][6]。パヤサムや(ベンガル地方で使われる)パヤシュのようなその他の用語はサンスクリット語の単語payasaまたはpayasamに由来する。これらの単語も「乳」を意味する。これは乳、米、ギー、砂糖/ジャグリーコアから作られるが、元々のキールよりもどろっとしていない。味をより豊かにするために少量のクリームを加えることもある。しばしば、アーモンド、カシューナッツ、レーズン、ピスタチオを付け合わせる。北インドのヴァーラーナシーでは、祭やホーマの時に食される乳、 米、カルダモン、ドライフルーツ、サフランのみを使ったキールが人気がある。これは、多くのヒンドゥー教の祝祭や祝宴において必須の料理である。この料理はほとんどの場合米を使って作られるが、バーミセリ(極細麺、南インドではsemiya、その他seviyan、seviyaan、sayviahなど)またはタピオカ(現地ではsabudana)といった他の食材を使って作ることもできる。カシミールでは、フィルニはセモリナ(suji)、乳、サフラン、砂糖、ドライフルーツなどを使って作られる[7]

米はローマ人によって知られ、早ければ8世紀または10世紀には食用作物としてヨーロッパに持ち込まれたかもしれない[8]。そのため、人気のあるイングランドのライスプディングのレシピはキールから来ていると考える人もいる[5]。類似した米のレシピ(もともとは「ポタージュ」と呼ばれていた)はイングランドの歴史において最も初期のレシピ文献の一部の遡る[9]

ジャグリーと米から作られるパヤサムは、寺院の祭または式典で供されるプラサーダ(英語版)の一部でもある。パヤサムの変種はレンズマメからも作られる[10]。パヤサムの別の変種は米アダから作られ、prathamanと呼ばれる。これはケーララのサッディヤ(英語版)における最上の料理と考えられている。マンゴーキールとコムギキールはキールの変種である[11]

マッカ(素焼きのポット)に入ったピスタチオキール。

キールの食材。

キールベナジール、インドデリーのカリムズ(英語版)にて。

セモリナ(suji)から作られたキール。

出典^ “ ⇒Bengali Payesh ? Rice Kheer Recipe”. Kfoods.com. 2014年6月28日閲覧。
^ “Rice Kheer”. 2015年5月10日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2014年6月28日閲覧。
^ “Rice Kheer”. Nestle Dessert Arabia. 2018年8月17日閲覧。
^ “payasam - Definition of payasam in English by Oxford Dictionaries”. Oxford Dictionaries - English. 2018年8月17日閲覧。
^ a b “Dessert! Kheer!”. Eastern Aromas. 2010年11月4日時点の ⇒オリジナルよりアーカイブ。2008年5月30日閲覧。
^ Bahadur, Om Lata (1996). The book of Hindu festivals and ceremonies (3rd ed.). New Delhi: UBS Publishers Distributors ltd.. p. 173. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 81-86112-23-5 


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