キン肉バスター
[Wikipedia|▼Menu]
サモア・ジョーによるキン肉バスター(マッスルバスター)。落下時のキン肉バスターの体勢。

キン肉バスター(キンにくバスター)は、ゆでたまごによる漫画キン肉マン』と、その続編『キン肉マンII世』および、それらを原作としたテレビアニメに登場する必殺技の名称。

作中では主に主人公のキン肉マンキン肉万太郎が使用。実際のプロレスでも用いられることがある。

頭上で逆さに持ち上げた相手の両腿を手で掴み、相手の首を自分の肩口で支える。この状態で空中から尻餅をつくように着地して衝撃で同時に首折り、背骨折り、股裂きのダメージを与える。相手を逆さまに肩口に乗せるように抱え上げる体勢はブレーンバスターと似ているが頭部や背部をマットに叩きつける投げ技であるブレーンバスターとは異なり、技の種類としては関節技に近い。キン肉マン自身「関節を痛めつける技」と発言している[1]
バリエーション
キン肉バスター
キン肉マンが
プリンス・カメハメから伝授された48の殺人技の一つ。主な使い手はキン肉マンと、その息子のキン肉万太郎。単独で使用する場合、キン肉マンは主にフィッシャーマンズスープレックス、万太郎はネックブリーカーの体勢から相手を持ち上げて技を掛ける。『キン肉マンII世』の冒頭においては、五所蹂躙絡み(ごところじゅうりんがらみ)の名称も与えられ、キン肉族の家宝となっている。強靭な腰の力と肩・腕力が必要で、テリー・ザ・キッドが使おうとした際は父親のテリーマンから「あれはキン肉族の強靭な筋肉があるからこそできる技」と説明されている。ただし『キン肉マン』の夢の超人タッグ編や『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』ではカメハメ(の霊)に師事したテリーマンも使用した[注 1]。この技が初めて使用されたのは超人オリンピック ザ・ビッグファイト決勝戦における対ウォーズマン戦であり、首折り・背骨折り・股裂きの三大技を集約した完璧な必殺技と評される。実際には「首のフックが甘い」などの弱点があり、「首のフックをはずす(ネック・エスケープ)」や後述のバッファローマン版キン肉バスター破り・リベンジバスター、遠心力で回転させて上昇し屋根に炸裂させる新・キン肉バスターなど、複数の返し技で破られている。この弱点を克服するため、キン肉マンや万太郎および彼らの好敵手であるアシュラマンスカーフェイスらが自分の技として取り込み、改良に挑戦している。その結果、様々なバリエーションが生み出された。
新キン肉バスター(ネオキン肉バスター)
7人の悪魔超人編の対バッファローマン戦で初使用。バッファローマン版・キン肉バスター破りで体勢を入れ替えられたキン肉マンが、「火事場の逆噴射」で回転し両手で上昇気流を起こすことで天井に着地する。
ダブル・キン肉バスター

キン肉マンの必殺技。7人の悪魔超人編の対バッファローマン戦で使用。新キン肉バスターとキン肉バスターを連続して掛ける荒業で、バッファローマンを含めた7人の悪魔超人との戦いに終止符を打つフィニッシュ・ホールドとなった。

W・キン肉バスターとも表記。2人の対戦相手に同時にかける技。『キン肉マンII世 究極の超人タッグ編』において、ブタ肉マンに扮したカオスが、人間である一等マスクとロビンマウスに対して使用。当時のカオスは「体重の軽い人間がタイミングよく乗っかってくれるから可能な技」(つまり、技をかけるのには相手の協力が必要)と語っていた。なお、テレビアニメ版のエンディング「キン肉マンボ」ではキン肉マンが
キン骨マンとイワオに対して同様の技をかけていた。

後述のバスターバリエーションPART5も『究極の超人タッグ編』においてW(ダブル)キン肉バスターと呼ばれている。

口さけキン肉バスター
キン肉マンが黄金のマスク編の対
スニゲーター戦で使用。相手の両腿ではなく上顎・下顎を掴んで技をかけ、口を引き裂く。
サイドキン肉バスター
キン肉マンの技。黄金のマスク編の対
悪魔将軍戦で使用。ロープの反動を利用して横方向に飛び、競技場の壁にぶつける。相手にロープを掴まれ、掛け手と受け手を逆転されることで返された。
キン肉バスターイモータル
オメガ・ケンタウリの六鎗客編の後の新シリーズで、キン肉マンが超神マグニフィセント相手に使用したキン肉バスターの発展進化技。相手の両足を×字状に掴むことで、首を抜かれると脱出されるという通常のキン肉バスターの弱点を克服している。
ターンオーバー・キン肉バスター
キン肉万太郎の必殺技。通常のキン肉バスターとは相手の体の向きを、前後逆に入れ替えた状態で技をかける。
マッスル・G(マッスル・グラヴィティ)
キン肉万太郎の必殺技。相手を捉えて落下するまではキン肉バスターと同じ(何らかの改良が加えられているらしく、この段階でリベンジバスターで返そうとしても失敗する)だが、降下中に火事場のクソ力を発動させることにより、強烈なG(加重)が加わり、相手の身体が強風を受けたヨットの帆のように反り返る。そこへさらに相手の顔面を自身の肩に当ててロックしてホールドする。その状態で相手の両腕も脚で挟み込んで着地する(その際、双方の身体でアルファベットの「G」を形作っている)。その威力はキン肉バスターの三つの効果に加え、両腕と肋骨をへし折り、内臓にもダメージを与えるほど。後述のマッスル・エボルシオンの一部としてのマッスル・Gを見たテリーマンの感想は「キン肉バスターが極める五箇所(首・背骨・腰骨・左右の大腿骨)に加え肋骨と内臓を極める七個所極め」。また、従来のキン肉バスターの弱点であった首からの脱出(そもそもロックする部位は首ではなく両腕)やバッファローマンやアシュラマン式の腕や脚を使うバスター破りも、不自然な体勢と強烈な重力のため行なえない。現時点では究極のキン肉バスターの進化系となっている。
クアドラプルバスター
サタンクロスの必殺技。4本の腕を活用して、相手の両腿と両腕をフックする。
阿修羅バスター(アシュラバスター)
アシュラマンの必殺技。別名「トリプルキン肉バスター」。6本の腕をフル活用して相手の両腿のみならず両腕・両足首まで完全にフックし、キン肉バスター返しやネオキン肉バスターに移行できないようにする。また、キン肉バスターの三要素に足首折りとチキンウイングアームロックも加わり、相手の四肢にもダメージを与える。しかし首のフックが甘い点はキン肉バスターと同様で、キン肉マン戦ではその弱点を突かれて回避された。
改良阿修羅バスター(かいりょうアシュラバスター)
アシュラマンの必殺技。夢の超人タッグ編の対
ニュー・マシンガンズ戦でジェロニモに使用。阿修羅バスターの改良型で、従来の弱点である「首のロックの甘さ」を克服するため、一対の腕は相手の両腿ではなく頭を掴んで技をかける(着地時には冠の突起で相手の頭を串刺しにする)。技の精度は上がったものの、相手の頭のロックに意識を集中してしまうため、威力が落ちていると『キン肉マンII世』で説明されている。バーザーカー戦で自身の腕を悪魔六騎士の腕に変えて行った際にはサンシャインの腕で頭を押さえると共にジャンクマンの腕の棘で胸を刺してダメージを与えつつ固定する変形版をフィニッシュに用いた。2本の腕で相手の頭をロックするのは改良阿修羅バスターと同じだがロックの仕方と攻撃部位(頭蓋骨砕きではなく首折り)が異なり、技名は「阿修羅バスター」と呼称している。
アルティメット・阿修羅バスター(アルティメット・アシュラバスター)
再生アシュラマンの必殺技。阿修羅バスターのさらなる改良型で、6本の腕で相手の両腕・両腿・両足首を掴んだ上でアルティメット・スカー・バスターと同様に両脚を相手の首に絡めて落下する。上記のような精度や威力の低下といった弱点も克服された、阿修羅バスターの集大成ともいえる強力な技。現時点で一度しか破られていない。
ブラッドユニット阿修羅バスター(ブラッドユニットアシュラバスター)
アシュラマンの必殺技。完璧超人始祖のジャスティスマン戦で使用。改良阿修羅バスターのフックを外された直後、6本の腕をすべて使って頭を掴み、落下時のヘッドバットによる脳天破壊のみに特化させたもの。実質的にはバスター技からかけ離れているが、阿修羅バスターからの派生技なのでその名を冠している模様。「ブラッドユニット」は仲間の悪魔超人から借りた腕で繰り出す点に由来する。技を決めることには成功したが、
ジャスティスマンの強固な頭部には通じなかった。
アルティメット・スカー・バスター
スカーフェイスの必殺技。キン肉バスターの体勢から自分の両脚を跳ね上げ、相手の首を三角絞めのように捉えて落下する。首のフックが甘いという弱点を克服し、また三角絞めの効果を加えて首へのダメージも大きくなっている。完成度は高く、一部のキン肉バスターの回避技が通用しない。再生アシュラマンに破られるまで「バスター中のバスター」と注目され恐れられていた。
ペルフェクシオンバスター
ネメシスの技。基本的な形はキン肉バスターと同じだが、相手の両腕を自分の両脚でロックし尻のみで着地する。劇中ではリベンジバスターの体勢から入っている。
バイキングバスター
パイレートマンの技。頭上で逆さに持ち上げた相手の胴体を両腕で挟み込みながら落下する。
バロンバスター
アニメオリジナルキャラクターである
ダーティバロンの技。見た目はキン肉バスターと同じだが、ダーティバロンによると「キン肉マンのものよりスケールが大きく強烈」だという。
スコーピオン・バスター
ワンダースワンカラー用ゲーム『キン肉マンII世 超人聖戦史』の主人公ザ・マスクの必殺技。通常のキン肉バスターとは相手の体の向きを前後逆に入れ替え、相手の首を肩でひっかけて体を反り返らせた状態で技をかける。
タッグ技
マッスル・ドッキング
キン肉マンと
キン肉マングレート(カメハメまたはテリーマン)によるタッグ技。夢の超人タッグ編の宇宙超人タッグ・トーナメントでの対四次元殺法コンビ戦で初使用。空中で上方にいる側がキン肉バスター、下方の側がキン肉ドライバーをかけ、肩車の要領で合体し同体で落下する。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:44 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef