キン肉スグル
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キン肉マンII世 > キン肉マンII世の登場人物 > キン肉スグル

キン肉スグル(キンにくスグル)は、ゆでたまご漫画キン肉マン』および、その続編『キン肉マンII世』に登場する架空の人物。『キン肉マン』の主人公であり、通称「キン肉マン」。
概要

作品中に多数登場する「超人」または「超人レスラー」と呼ばれる、普通の人間を超えた能力を持つ者たちの1人。仲間やライバルなどの超人レスラーたちからは「キン肉マン」、親族やキン肉族の一部、ハラボテ・マッスルからは本名の「スグル」、ミートからは「王子」(『キン肉マンII世』では「大王様」)、翔野ナツコと二階堂マリには「キンちゃん」と呼ばれている。当初は地球の日本出身であるかに思われていたが、実は地球から500億光年離れたキン肉星に住むキン肉族の王子だと判明。後に宇宙中の超人たちの頂点であるキン肉星第58代大王となる。

真ん丸い団子っ鼻にタラコ唇という面相の持ち主だが、これはマスクであり素顔ではない。キン肉族には生涯をマスクをかぶって過ごし、もしも誰かに素顔を見られたら死ななければならない、という独特な掟があるためである。このマスクのため、容姿に関しては「ブタ」「ブ男」などの酷評を受けがちだが、キン肉星王位争奪編で幾度か描かれているマスクをめくり上げ素顔を半分ほどをさらすシーンでは、黒髪で鼻筋の通った精悍な顔つきの持ち主のように描写されている[注 1]。作者ゆでたまごの嶋田隆司は素顔の公開については「永遠に秘密」と答えている[1]。額には「肉」の1文字があり、尻にはキン肉族の証である「KINマーク」を持つ。

初期にはニンニクをエネルギー源、牛乳(アニメではラッキョウ)を弱点としており、巨大化して怪獣や悪の宇宙人たちと戦っていた。第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイトの時にはカナヅチとされ父・キン肉真弓からキン肉式水泳術を伝授されるが、それが言及される以前のアメリカ遠征の際にはハワイから北米西岸まで泳いで渡っている。アニメではその際に鮫に襲われたショックでカナヅチになったと説明されているが特訓により克服、辛うじてキン肉泳法によるバタ足で泳げるようになった。

超人オリンピックV2をはじめとする数々のタイトルを獲得しており、シングルマッチでの敗戦はプリンス・カメハメとの対戦をはじめとして4回だけ。ただし、初期の非公式戦ではしばしば負けていた。「キン肉バスター」などの必殺技のほか、カメハメから伝授された「48の殺人技」と「52の関節技」からなる「カメハメ100殺手」など多彩な技を持つ。マスクの下の素顔から「フェイスフラッシュ」と呼ばれる万能光線を放つことも可能。またピンチに陥った際は潜在能力である火事場のクソ力が発動し、逆転勝利を収める。

性格は明るく、お調子者かつ下品。臆病者で、ラジオのギャグ怪談で恐怖したり、アニメでは「頭が脚気で足が頭痛」と仮病を使い、風呂敷包みを担いで逃げようとして試合を辞退しようとする行動がパターン化していたり、恐怖のあまり度々失禁することもある。一方で、正義感が強く、仲間の危機を見過ごせない性格。それゆえに憎めない部分も多く、かつては敵であっても心を開き、絶大な信頼を寄せるようになることも多い。その一方で頑固で疑り深い部分もあり、素性の怪しい超人に対してはなかなか心を開かない場面も多い(後述の『究極の超人タッグ編』ではそれが顕著である)。7人の悪魔超人編でのモンゴルマン、夢の超人タッグ編での2代目キン肉マングレート(テリーマン)、キン肉星王位争奪編でのザ・サムライおよびその正体のネプチューンマンなど、正体・目的の知れないタッグチームメイトを必要以上に疑い、協力を拒否して自ら試合運びを不利に持っていった例も多々ある。ゆでたまごは「人の家に図々しく上がりこんで、冷蔵庫の中の物を勝手に食べそう」なので、友達にはしたくないタイプだと述べている[2]。一方では「ダメな奴でも頑張ればどんどんカッコ良くなるというのを、漫画にしながら教わった」とも述べる[3]。2019年のインタビューで嶋田隆司は「今の漫画キャラクターは1回強くなると無双じゃないですか?だけどスグルって絶対に一旦ビビるじゃないですか」と恐怖心と戦うリアルなレスラーであると分析している[4]

一人称は「わたし」(まれに「オレ」)だが、女性にお世辞を言う際は「ボク」と言う時もある。『II世』において年齢を重ねてからは「わし」(まれに「わたし」。

口癖は「へのつっぱりはいらんですよ」。自信があるときに言う台詞であり、作中では「言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信だ」と評される。なお本来、「へのつっぱり」とは関西地方の方言で頼りない人や役に立たないものを貶すときに使われる言葉である[5]。このセリフは連載第1回目に作画担当の中井義則が入れたものであり、中井が住んでいた大阪では役に立たない人に「おまえは屁のつっぱりにもならんやつやな」などと言うが、それとは違い全く意味が通じない言葉だとされる[6]。アニメ版でスグルを演じた神谷明は自らのブログのタイトルに使用している。アニメでは「へ、へ、屁が出る五秒前」もよく用いる(元々は与作の台詞)。

キン肉族の闘いの三カ条「強く・激しく・楽しく」を遵守し、闘いは強く激しいだけではなく観客を飽きさせないユーモアも必要としており[7]、入場時のパフォーマンスは欠かさない。息子のキン肉万太郎が幼い時から「観客が100人いたら99人は絶対に笑わせるのが真の超人レスラーだ」と言い聞かせている[7]。入場テーマには吉野屋のテーマ[8]カンヌ映画祭グランプリ影武者』のテーマ[9]を使用したことがある。

名前の由来は江川卓から[10]
キン肉ハウス

地球では自らの顔を模した掘建て小屋「キン肉ハウス」を住居としている。所在地は田園調布・美波理公園、アニメでは公園のトイレの裏に建てられている。調度品は、こたつ、テレビ、箪笥、電話。リングを設置することもできた。当初、経済的な困窮と不人気の象徴であったが、キン肉星の王子という身分が明かされ、さらに名実共にアイドル超人となった後も、スグルは正式な王位継承までの20年間この1Kの質素な家に住み続けた。スグルの仲間もこの家を正義超人の象徴のひとつと捉えており、取り壊しの危機にあったときはかつての仲間たちがここに集まった。

しかしミートの冷凍睡眠の場所として使用されたため、取り壊しは免れた。その後、息子の万太郎もまた地球での住居として使用している。
『キン肉マン』でのキン肉マン
生い立ち

地球暦の1960年4月1日、キン肉星第8病院(番外編ではキン肉城)で、キン肉真弓の次男として生まれる。番外編によると、誕生後間もなくキン肉星の法律が変わった影響で、マスクを自由に選べなくなり、コンピューターにより現在のブタ面マスクを着けるように指示される[11]。これは『II世』では設定が変更され、真弓が選んだとされている[12]

誕生前に兄・アタルが真弓のスパルタ教育に耐えかねて家出したため、第1位の王位継承権保有者となる。三輪車で遊んでいた際の事故で左脇腹を怪我し、その古傷が弱点になった。頭は良くなかったが、キン肉星の王子なので王立幼稚園に入園できた。しかし、幼稚園入園のお祝いに行った家族旅行[注 2]の最中、たまたま紛れ込んだブタ(キング・トーン)を放り出そうとした際にマスクのデザインが災いしてそのブタと取り違えられ、地球に捨てられた。

やむを得ず地球で生きていくことになり、田園調布の空き地に小屋を建て暮らしだした。ウルトラマンなどのスーパーヒーローに憧れ、地球の平和を願う気持ちと正義を心に燃やしていたが、実力が伴わない上になにかと臆病な一面もあるキン肉マンに対して人々の態度は冷たく、白眼視といじめの中で育った[注 3]
怪獣退治編

それから十数年後、あらゆるスーパーヒーローに色々な理由で怪獣退治を断られた地球防衛軍から依頼を受ける。意気揚々として怪獣たちの襲来を待ち構えていたが、ダメ超人と呼ばれるキン肉マンと真面目に戦うことがバカらしいという理由で怪獣に引き返され、結果として被害を一切出すことなく地球の危機を救う。

その後も怪獣退治に情熱を燃やしはするものの、連戦連敗ダメ超人と呼ばれる日々が続いた。そんな中キン肉星から来たミートが現れて、実はキン肉星の王子であるということが判明。ミートとはお目付け役として共に地球で暮らすことになる。それでもダメ超人の汚名は張り付いたままだったが、その情熱と、いざというときは自分の利益を蹴ってでも周りを助ける行動に次第に周囲にも認める人々が現れ始めた。この頃、生涯の親友となるテリーマンの他、二階堂マリ翔野ナツ子といったキン肉マンを取り巻く人物たちとも出会う。
超人オリンピック出場

超人のチャンピオンを決める超人オリンピックが開催されることになり、前チャンピオン・ロビンマスクの粋な計らいによって日本代表になり、運良くまたキン骨マンらの妨害にもめげず決勝トーナメントに進む。


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