キンシコウ
キンシコウ Rhinopithecus roxellana
保全状況評価[注釈 1][1][2][3]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I
分類
Pygathrix roxellana
和名
キンシコウ[5][6]
ゴールデンモンキー[7][8]
英名
Golden snub-nosed langur[8]
Golden snub-nosed monkey[3][8]
キンシコウ(中: 金絲猴、学名: Rhinopithecus roxellana)は、哺乳綱霊長目オナガザル科シシバナザル属に分類される霊長類。別名ゴールデンモンキー、ゴールデンシシバナザル[7][8]。中国名は金絲猴[7][8]。 中華人民共和国中西部(甘粛省、湖北省、四川省、陝西省)[3][4][7][8]。模式標本の産地(模式産地)は四川省[4]。 体長66 - 76センチメートル[7][8]。尾長56 - 72センチメートル[7][8]。体重オス16.4キログラム、メス9.4キログラム[9]。背や尾は暗褐色や黒褐色[7]。腹面は橙がかった白色[7]。顔の周囲や胸部、四肢は橙色[7]。 種小名roxellanaは、鼻が上向きだったとされるスレイマン1世の後宮ロクセラーナに由来する[9]。眼上部や鼻の周囲は淡青色で、口吻は白い[7][9]。
分布
形態
分類(英語版
以下の分類はMSW3(Groves,2005)に従う[4]。 標高1,200 - 3,000メートル以上にある落葉広葉樹林・針葉樹林・混交林などに生息する[8]。1頭のオスと数頭のメスからなる群れを形成し、その群れが集合した100 - 300頭に達する大規模な群れを形成することもある[8]。昼間は小規模な群れに分散する[8]。 主に植物の葉を食べるが、樹皮、果実、種子、地衣類、昆虫、鳥類やその卵なども食べる[7]。 天敵としてヒョウ、アジアゴールデンキャット、ドール、オオカミがいる。 体毛はコートなどに利用され、肉や骨が薬用になると信じられている[7]。 農地開発による生息地の破壊、密猟、観光による撹乱などにより生息数は減少している[3]。1975年のワシントン条約発効時にはワシントン条約附属書II[注釈 2]、1985年にシシバナザル属単位でワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]。 日本ではリノピテクス属(シシバナザル属)単位で特定動物に指定されている[10]。日本では神戸市立王子動物園で初めて(中華人民共和国外でも初めて)飼育下繁殖に成功し、東山動植物園・金沢動物園・ズーラシア・熊本市動植物園(2018年10月時点、日本で唯一飼育)でも繁殖成功例がある[11]。
Rhinopithecus roxellana roxellana (Milne-Edwards, 1870)
Rhinopithecus roxellana hubeiensis Wang, Jiang & Li, 1998
Rhinopithecus roxellana qinlingensis Wang, Jiang & Li, 1998
生態
人間との関係