キンギョ
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キンギョ
キンギョ Carassius auratus
保全状況評価
観賞魚
Domesticated
分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:条鰭綱 Actinopterygii
上目:骨鰾上目 Ostariophysi
:コイ目 Cypriniformes
:コイ科 Cyprinidae
亜科:コイ亜科 Cyprininae
:フナ属 Carassius
:キンギョ Carassius auratus

学名
Carassius auratus
(Linnaeus1758)
シノニム


Carassius discolor Basilewsky, 1855

Carassius burgeri Temminck & Schlegel, 1846

Carassius coeruleus Basilewsky, 1855

Carassius encobia Bonaparte[1]1845

Carassius grandoculis Temminck & Schlegel, 1846

Carassius pekinensis Basilewsky, 1855

Cyprinus auratus Linnaeus1758

Cyprinus gibelioides Cantor, 1842

Cyprinus mauritianus Bennett[2]1832

Cyprinus chinensis Gronow, 1854

Cyprinus maillardi Guichenot

Cyprinus nigrescens Gunther1868

Cyprinus thoracatus Valenciennes1842

Neocarassius ventricosus Castelnau1872

和名
キンギョ
英名
Goldfish

キンギョ(金魚、学名: Carassius auratus)は、フナ突然変異を人為的に選択し、観賞用に交配を重ねた結果生まれた観賞魚。飼育が容易であるため、世界中で親しまれている。

原産地は中国[3]。中国のフナ(?、チイ)の突然変異種であるヒブナを改良したものである。初めて学名をつけたスウェーデンの生物学者カール・フォン・リンネは、キンギョをフナではなくコイの仲間とみなし、Cyprinus auratus Linnaeus1758と命名している(auratusはラテン語で「金色の」という意味[4])。近年、DNA分析の結果ギベリオブナ Carassius gibelio (Bloch1782)が直接の先祖にあたることが判明した[5]。そのため、本来記載年の古いCarassius auratusが先取権の原理によりギベリオブナの学名になるはずだが、Opinion 2027によりギベリオブナの学名はCarassius gibelioのままとなった。しかしながら、別のDNA解析の結果では中国南部に生息するCarassius auratus auratus、特に長江下流の系統からの母系を起源に持つという結果も出ている[6]

淡水性で主に水草を食べる。卵生で水中の植物に産卵する。通常30センチメートル程度まで成長する。寿命は10年-15年(ギネス記録は43年、非公式で45年[7])。品種改良により、様々な色・形態の金魚が作り出されている。
品種「金魚の品種の一覧」も参照ワキン

金魚はその祖先であるフナと同じく、染色体が倍化した四倍体性であるため、遺伝的変異を起こしやすい。この特徴を利用して人為的に様々な品種が作りだされてきた[8]。比較的フナの体型に近い和金、ずんぐりした体に長いひれを持つ琉金、眼球が左右に飛び出した出目金などは、日本では明治時代までに輸入された移入種であり、古くから親しまれてきたものである[9]。これらを品種改良して、黒い斑点のある東錦、背びれがなく頭部に瘤をもつ蘭鋳、短い体に長いひれ、頭に瘤があるオランダ獅子頭などが様々な品種がつくられた。愛知県産の地金、高知県産の土佐金、島根県産の出雲南金などは各県の指定天然記念物となっている。2015年時点、日本観賞魚振興事業協同組合が認定している日本産の品種だけでも33種あり、認定の可能性のある品種を含めると50種類にもなる[10]。これらにさらに明治以降に中国から輸入された水泡眼、アメリカから輸入されたコメットなどが加わっている[9]

このように金魚の色・形態は品種によって大きく異なっているが、いずれの品種も分類学上はすべてCyprinus auratusとして扱われる[11]。品種改良された金魚は自然の中での生存競争に向かず、フナの色や形に先祖返りしてしまう傾向があるため、品種を保つには意識的な維持・管理が不可欠となる[12]。なお原産地の中国では、草種金魚(フナに近いもの)、文種金魚(尾が開いたもの)、蛋種金魚(背びれがなくなったもの)といった呼称はあるものの、日本のように品種といった明確なくくりはなく、品種よりも個体ごとの変異や特徴を楽しむ傾向がある[13]

和金(更紗)

琉金(赤)

琉金(赤白)

琉金(キャリコ)

出目金(更紗)

出目金(黒)

アズマニシキ

オランダシシガシラ

スイホウガン

ランチュウ

コメット

体色・模様

体色は白、オレンジ(金色)、赤、黒、茶など様々である。孵化してからしばらくの間はフナと同じく黒色をしており、ここから徐々に赤い色などに変化していく(これを褪色現象という)。色は成長とともに変化することもあり、クロデメキンなど黒い色をしたキンギョでは数年経過してから褪色が始まり、金色になってしまうこともある。


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