キログラム
kilogram
記号kg
度量衡メートル法
系国際単位系 (SI)
種類基本単位
量質量
定義プランク定数を6.62607015×10?34 J sとすることによって定まる質量
由来最大密度温度での1 Lの水の質量
語源ラテン語: gramma(書かれた物、わずかな重量)
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キログラム(仏: kilogramme、英: kilogram、記号: kg)は、国際単位系 (SI) における質量の基本単位である。基本単位にSI接頭語 (k) がついているのはキログラムだけである。
現在、kg はプランク定数によって定義されている。
グラム(gram)はキログラムの1000分の1と定義される。またメートル系トン(metric ton)はキログラムの1000倍(1メガグラム)に等しいと定義される。
単位の「k」は小文字で書き、大文字で「Kg」とは表記しない。「キロ#小文字を使う理由」を参照 キログラムの定義は2018年11月16日に次のように改定され[1][2]、2019年5月20日に発効された。キログラム(記号は kg)は質量の SI 単位であり、プランク定数 h を単位 J s(kg m2 s−1 に等しい)で表したときに、その数値を 6.62607015×10?34 と定めることによって定義される。ここで、メートルおよび秒は c および ?νCs に関連して定義される[3][注 1]。 c は真空中の光の速さ、 ?νCs は 133Cs (セシウム)の超微細構造遷移周波数である。 この新定義によって、129年にわたって使用されてきた国際キログラム原器(IPK)が廃止された。日本の計量法体系では、計量単位令(平成4年政令第357号)が改正され、2019年5月20日に施行することにより変更された[4]。 2021年2月1日からは国際キログラム原器(IPK)の質量の国際合意値は、0.999999998(20) kg である(後述 #国際キログラム原器(IPK)の質量の不確かさ)。 1キログラムの当初の定義は「水1リットルの質量」であった。1795年の定義では、「大気圧下で氷の溶けつつある温度における水」となっていたが[5]、その後、水の体積は温度に依存することが分かり、そのため、「最大密度における蒸留水1立方デシメートル(1リットル)の質量」と定義された。しかし、水の密度は気圧と温度に影響され(水の密度が最大となる温度は約4 °C)、気圧にはその因子に質量が含まれている。すなわち、このキログラムの定義には循環定義が含まれていることになる。この問題を避けるため、1799年に、当時のキログラムの定義に合わせた白金製の原器が作製された。このキログラム原器をアルシーヴ原器 (kilogramme des Archives) と呼ぶ。 2018年まではキログラムの定義は、「国際キログラム原器 (en:International Prototype of the Kilogram 1875年のメートル条約に基づき、1889年にキログラムは新しい国際キログラム原器 (IPK: International Prototype Kilogram) の質量と定義された。
定義
定義の変遷
当初の定義
国際キログラム原器(IPK)による定義シテ科学産業博物館に展示されているキログラム原器のレプリカ。二重のガラス製の鐘の中に保管されている