キリン一番搾り
基本情報
種類ビール
スタイルピルスナー、シュバルツ、ホワイトなど
度数5%(2009年3月以降のドラフト、黒ビール、2022年8月以降の糖質ゼロ、2023年10月発売のやわらか仕立て)
5.5%(2009年2月以前のドラフト、プレミアム)
6%(超芳醇)
4%(2022年7月以前の糖質ゼロ)
主原料麦芽、ホップ
(2009年3月以降のドラフト、黒ビール、超芳醇)
麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
(2009年2月以前のドラフト)
麦芽、ホップ、糖類
(糖質ゼロ)
大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ
(やわらか仕立て)
原産国 日本
原産地全9工場(北海道千歳工場、仙台工場、取手工場、横浜工場、名古屋工場、滋賀工場、神戸工場、岡山工場、福岡工場)
製造元麒麟麦酒(二代目)
販売元麒麟麦酒(二代目)
詳細情報
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キリン一番搾り(キリンいちばんしぼり)は、麒麟麦酒(二代目、以下キリンビール)から発売されている生ビール、および熱処理ビールの各商標である。 1990年3月に発売された。1980年から1990年まで販売し大失敗に終わった「キリンライトビール」を教訓に、詳細なマーケティングや商品のシリーズ化が行われている[1]。 2004年に、初めてビールの風味(原料のレシピ)の仕様変更を行っており、仕様変更直後は「キリン・新・一番搾り生ビール」とも呼ばれた。当初は生ビールのみの展開であったが、後述する2016年から2017年にかけて期間限定で発売された「47都道府県の一番搾り」シリーズを皮切りに順次、生ビールのみならず、一部の熱処理ビールの商品も開発・製造・発売されるようになった。 一番搾りとは、ビール業界の用語で、ビール製造時に、原料の自重だけで自然に流れだしてくる麦汁のこと。キリン一番搾り生ビールは、この一番搾り麦汁のみを使用しており、後述する二番搾り麦汁を使用していない。キリンビールによれば、これによって渋みが少なく、さっぱりとしたビールが製造できるという。 一番搾り麦汁を搾ったあとに湯を撒いて搾り出される麦汁を、二番搾り麦汁という。古くから、一番搾り麦汁と二番搾り麦汁では味に違いがあることは分かっていたが、製造工程上、両者を分けることが困難だったため、一番搾り麦汁のみを使用したビールが製品化されることはなかった。 なお、二番搾り麦汁を原料にしたビールは、味が落ちるというわけではなく、一番搾りとは別の風味がある[2]。キリンビールによれば、一番搾りが糖化された麦汁のみでさっぱりしているのに対し、二番搾りは表皮のポリフェノールが撒いた湯によって搾られる為渋みがあるという。ただし、日本国内では、二番搾りだけを原料に製品化したビールはない。 1996年には現代感・鮮度感・若々しさを追求したラベル(例・「一番搾り」のロゴがリボンに収まる)に変更され、その後1998年には「一番搾り」らしさを追求したラベル(例・1990年3月発売当時のデザインに回帰、リボン部分が海外のデザインイメージに変更)となった。 2009年3月に、麦芽100%のオールモルト生ビールに変更され、アルコール度数がこれまでの5.5%から5%に引き下げられた。また、これに伴いラベルのデザインも一新された。 2013年12月中旬から「一番搾り製法」をさらに進化させ、「うまさ」度と「飲みやすさ」度を同時にそれぞれ2割向上させるリニューアルが行われた[3]。ラベルも中央のリボン部分にオレンジ色を新たに採用し、外周部の書体や一部表記(例・「キリンオリジナルブリュー」から「キリンプライムブリュー」への英文表記の変更)を変更している。 キリンカップサッカー、キリンチャレンジカップにおいては、非イスラム圏の国が優勝した際の副賞品となっており標準品(オリジナルの一番搾り)1年分(350mL缶基準)が授与される。イスラム圏の国が優勝した場合は禁酒の宗教戒律により授与されない(代替となる副賞品は不明)。 2017年7月フルリニューアル(例・「一番搾り」の表記を「キリンビール」の帯の下の英文部分の「雫マーク」の下から上に変更したことで2001年頃のデザインイメージとなった)。2026年の酒税一本化により2017年を成長元年とし、2020年を1つのゴールとして中長期戦略が掲げられた。同年7月下旬出荷分から順次切り替えが行われた[4]。これもまた「新・一番搾り生ビール」と銘打たれた。 2020年10月6日には国産の純粋なビールのカテゴリーとしては史上初となる糖質ゼロを実現した「キリン一番搾り 糖質ゼロ」が発売された[5]。 一番搾りは、海外ではKIRIN ICHIBAN等の名称で、キリンビールのメインブランドとして生産・販売されている。
概説
海外での生産・販売中国で生産されている一番搾り。麦芽100%に変更される前の大瓶(600ml)
1990年 米国で販売開始(日本から輸出)
1993年 欧州で生産・販売開始(英国チャールズ・ウェルズ社がライセンス生産)
1993年 カナダで北米向け現地生産開始(モルソン社がライセンス生産)(モルソン社は現在はアサヒビールを生産している)
1997年 アンハイザー・ブッシュ社ロサンゼルス工場で委託生産開始(2011年に麦芽100%化し、麒麟を大きくデザインし、「一番搾り」を小さく表記したラベルから日本のラベルに近いデザインに変更)
1999年 麒麟一番搾?酒の名称で、中国で生産・販売開始(グループ会社の珠海麒麟統一?酒有限公司が生産・販売/2012年に麦芽100%化)
2003年5月 KIRIN ICHIBAN -First Press Beer-の名称で、オーストラリア及びニュージーランドで販売開始(関連会社のライオンネイサン社(ニュージーランド)が生産)
2006年9月 ロシア、イワン・タラノフ社で委託生産開始
2010年10月 ドイツ、ヴァイヘンシュテファン醸造所
2011年5月 ロシア、モスクワ・ブリューイング・カンパニー社で委託生産開始(イワン・タラノフ社から全面切り替えし、その際に副原料使用から麦芽100%に切り替え)
2013年11月 タイ、サンミゲルビールインターナショナル社で委託生産開始(2017年11月に製造終了し、2018年6月より中国からの輸入に切り替えて販売再開)
2014年2月 ブラジルキリン社イトゥ工場で生産開始
2017年8月 輸出分フルリニューアル[6]