キリマンジャロ
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この項目では、タンザニア北部の山について説明しています。その他の用法については「キリマンジャロ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

キリマンジャロ
Kilimanjaro
北側(ケニア側)から望むキリマンジャロ(キボ峰)
標高5895[1] m
所在地 タンザニア キリマンジャロ州
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}南緯3度4分12秒 東経37度21分0秒 / 南緯3.07000度 東経37.35000度 / -3.07000; 37.35000座標: 南緯3度4分12秒 東経37度21分0秒 / 南緯3.07000度 東経37.35000度 / -3.07000; 37.35000
山系独立峰
種類成層火山
初登頂1889年10月6日
ハンス・メイヤー
ルートヴィヒ・パーチェラー(ドイツ語版)[2]
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OpenStreetMap
プロジェクト 山
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キリマンジャロ(スワヒリ語: Kilimanjaro) はタンザニア北東部にあるで、標高5895 m。アフリカ大陸の最高峰。山域がキリマンジャロ国立公園に指定されている。山脈に属さない独立峰としては世界で最も高いとされる。
概要

キリマンジャロは、赤道から南に約340 kmの南緯3度、アフリカ大地溝帯の東リフト・バレーに位置する。東西約50 km、南北30 kmの山体をもつ大型の成層火山である。西から東へ並ぶ、シラ峰(Shira、3962 m)、キボ峰(Kibo、5895 m) 、マウエンジ峰(Mawenzi、5149 m)の3つの主な成層火山から成り、山体中央にあるキボ峰が最高峰である。

キボ峰の山頂は、直径2.5 kmのカルデラと、その内側の直径900 m火口と、中心の直径200 mのAsh pitと呼ばれる小火口で構成されている[3]。最高地点はこのキボ峰の直径900 m火口の南縁にあり、スワヒリ語で「自由」を意味するウフル(Uhuru)と呼ばれている。これは1961年のタンザニア独立を記念して命名されたものである[注釈 1]

キリマンジャロの「キリマ(kilima)」はスワヒリ語で「山」、「ンジャロ(njaro)」はチャガ語で「白さ」であり、全体として「白く輝く山」を意味するというのが通説だが、実は正確な語源ははっきりしていない。3つの峰の名前もチャガ語に由来するといわれているが、こちらも語源についても諸説挙げられている。マサイ人はこの山をンガジェンガ(ンガイエ・ンガイ、神の家)と呼ぶ[4][5]
地史

キリマンジャロ火山の最古の活動の中心はシラ峰で250万年前までに始まっている[3]。ただしシラ峰の活動初期は明確ではない[3]。シラ峰では190万年前に北側に大規模な崩壊を起したようである[3]。100万年前になると、活動の中心はマウエンジ峰とキボ峰の位置に移った[3]。 マウエンジ峰では49.2–48.8万年前に活動を終えた[3]。しかしキボ峰は活動を続け、15–20万年前に現在の山頂火口を形成し、また北西から南東にかけて多数の側火山帯をつくった[3]。歴史上の噴火は記録されていないが[3]、頂上噴火口での噴気活動があり[3]、また完全に活動を終えていない可能性がある[3]

空撮

キリマンジャロ周辺の地形図

南側(タンザニア側)から、高さは2倍に誇張されている
右から、シラ峰(Shira)、キボ峰(Kibo)、マウエンジ峰(Mawenzi)

衛星写真

キボ峰、2009年

キボ峰(最高峰)

キボ峰の山頂(1938年)

キボ峰の山頂火口(1930年頃の空撮)

マウエンジ峰

地理

キリマンジャロは、タンザニア最大の都市で旧首都のダルエスサラームからは500 km北西に位置する。山体の大部分がタンザニア領のキリマンジャロ州に属する。北麓から東麓にかけてタンザニアとケニアの国境線が走っており、ケニア側は、リフトバレー州海岸州に属し、同国のアンボセリ国立公園などが広がっている。北北西に200 kmほどの位置にケニアの首都ナイロビがある。

キリマンジャロは独立峰であるが、西南西70 kmの地点には大型のメルー山(4562 m)がある。南東の方向には標高2463 mのパーレ山脈や、それに続くウサンバラ山地があり、インド洋近くまで山並みが続いている。

キリマンジャロ周辺には適度な雨があり、キリマンジャロの雪解け水などもあるため、南のタンザニア側からはパンガニ川、北のケニア側からはツァボ川などが流れ出している。パンガニ川が南から南東へ流れてインド洋へと注ぎ、ツァボ川はほぼ真東に流れてやはりインド洋にそそぐ。

また、キリマンジャロ山体から直接地下に潜って伏流水となり、周辺地域で湧水となって湧き出す水も多く、北側山麓のケニア領アンボセリ国立公園には大きな湧水地があって周辺は湿地帯となっている。アンボセリの乾燥化が進む中、この湿地帯は拡大傾向にある。アンボセリの北は、キリマンジャロから吹き付ける乾燥した風によって降水量が少なく、ニーリ砂漠と呼ばれる砂漠に近い半乾燥地となっている。

東麓の国境にチャラ湖があるが、これはキリマンジャロ火山の側火山で、キリマンジャロから流れてきた地下水が湧き出して湖となっている。タベタの南には、やはり両国の国境線上に位置するジペ湖がある。この湖の水源もキリマンジャロの雪解け水であり、湖は西ツァボ国立公園に属している[6]

キリマンジャロは標高が高いため高山気候となり、標高によって植生が違い、山頂部には氷河が存在する。山麓の標高1000 mから1900 mまでは降水量が750 mmから1000 mm程度のサバンナであり、コーヒーなどのプランテーションや農地が拓かれている。その上、3000 mまでは森林地帯であり、降雨量も最も多い。この森林地帯は2500 m近くで二分されており、下部は降水量が1000 mmから1700 mm程度ある熱帯雨林、上部は2000 mmから3000 mmの降雨があってキリマンジャロで最も降水量が多い地帯となっており、雲霧林となっている[7]。ほぼ3000 mで森林限界となり、ここで樹林帯は途切れて草地やまばらな低木が広がるようになる。4400 mで植生の限界となり、これ以上は砂礫や岩石のみが広がる。5500 m以上は氷雪地帯であり、氷河が広がる[8]


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