キュリー
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この項目では、放射能の単位について説明しています。その他の用法については「キュリー (曖昧さ回避)」をご覧ください。

キュリー
curie

記号Ci
非SI単位法定計量単位
放射能
SI3.7×1010 Bq
定義3.7×1010壊変毎秒
由来1 gのラジウムが持つ放射能
語源キュリー夫妻
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キュリー(curie, 単位記号 Ci)は放射能を表す非SI単位である。計量法における法定計量単位となっている。

1キュリーは厳密に3.7×1010ベクレル(37ギガベクレル、370億ベクレル)に等しい[1]。量が大きすぎることからマイクロキュリー μCi、マイクロマイクロキュリー μμCi (SI接頭語で表せばピコキュリー pCi)が主に使われていた。

実用に適さないため、国際単位系では放射能の単位にはベクレル(Bq)を用いていて、キュリーは用いない。単位名称は、放射線研究の先駆者であるピエール・キュリー/マリ・キュリー夫妻に因む。
定義

1910年の放射線会議 (Rediography Conferene) で、ラジウムについては1 g、ラジウム系列の元素については1 gのラジウムと平衡にある放射性物質の量として定義された。1953年の国際放射能単位委員会 (International Commision on Radiological Units) では、ラジウムに依存した定義を廃し、3.7×1010壊変毎秒という定義が採用された。このため、現在では、ラジウム1 gの放射能は厳密には1キュリーではなくなっている。

米国のNISTのSP811は、ラド、キュリー(en:curie)、レントゲン(en:roentgen)、レム(en:rem)の使用を避けるように強く(strongly discouraged)呼びかけている[2]
計量法における位置付け

計量法では、放射能計量単位である、キュリー、ラドレントゲンレムの4単位を現在でも法定計量単位として認めている。ただし、これらの単位は計量制度審議会の資料(2005年)において、「暫定的使用」する単位として位置づけられている[3]

表 暫定的使用の放射能の非SI単位とそのSI単位番号物象の状態の量計量単位(非SI単位)SI単位
64放射能キュリー(Ci)ベクレル(Bq)
65吸収線量ラド(rad)グレイ(Gy)
69照射線量レントゲン(R)クーロン毎キログラム(C/kg)
71線量当量レム(rem)シーベルト(Sv) 

番号は計量法第2条第1項第1号における物象の状態の量の列挙順の番号である。
脚注
出典^ 計量単位令 別表第1、項番57、放射能の欄、キュリー、ベクレルの三百七十億倍
^ NIST SP811 p.10, Chapter5.2, NIST
^ 単位について p.20、(参考)法定計量単位とSI(国際単位系)との関係 一覧表 項番57,58,62,63,64,65、2005年度第1回 計量行政審議会 開催資料 資料4(12)、経済産業省 計量行政審議会、2005-07-26

放射能に関する単位と量[編集]量単位記号定義導入年SI単位
放射能 (A)キュリーCi3.7×1010 s?11953年3.7×1010 Bq
ベクレルBqs?11974年SI単位
ラザフォードRd106 s?11946年MBq
照射線量 (X)レントゲンResu / 0.001293 g(空気)1928年2.58×10?4 C/kg
フルエンス (Φ)毎平方メートルm?2m?21962年SI単位
吸収線量 (D)エルグergerg?g?11950年10?4 Gy
ラドrad100 erg·g?11953年10?2 Gy
グレイGyJ·kg?11974年SI単位
等価線量 (H)レムrem100 erg·g?11971年10?2 Sv
シーベルトSvJ·kg?1 × WR1977年SI単位










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